ホンダ株主総会、上場以来初の最終赤字4,000億円超に三部社長が謝罪 EV戦略見直しも可決
ホンダは26日に開いた株主総会で、上場以来初となる最終赤字について三部敏宏社長が謝罪しました。2026年3月期の連結最終損益は、EV関連の損失などが響き、4,000億円を超える赤字となる見通しが示されており、会場では一部の株主から「社長解任」を求める厳しい声も上がりました。
ホンダは5月に発表した2025年度決算で、売上収益は21兆7,966億円と増収だった一方、当期純損失は4,239億円に沈みました。これは、1957年の上場以来、初めての最終赤字でした。
今回の株主総会では、その厳しい決算に対する責任や、今後の経営方針が大きな焦点となりました。三部社長は、EV戦略の見直しに伴う損失計上や、事業環境の変化を踏まえて説明を行い、株主に対して謝罪しました。
ホンダは3月に、2026年3月期の最終損益見通しを従来の黒字予想から大幅に下方修正し、最大6,900億円の赤字になると発表しています。背景には、北米で生産予定だった電気自動車(EV)3車種の開発・発売中止に伴う損失があり、関連損失は今後さらに膨らむ可能性も示されました。
また、営業損益についても赤字に転落する見通しが示され、同社によると、通期の最終赤字と営業赤字はいずれも上場以来初となる見込みです。
株主からは厳しい意見も
総会では、業績悪化への不満が噴き出しました。一部の株主からは「社長解任」など、経営責任を問う厳しい意見が出たと報じられています。
自動車業界では、EVへの投資競争が激しくなる一方で、市場環境の変化や採算性の見極めが難しくなっています。ホンダもそうした状況の中で、EV戦略の見直しを進めざるを得なくなった形です。
今回の総会で社長らの選任案が可決されたことで、経営陣は引き続き舵取りを担うことになりました。ただし、株主の視線はこれまで以上に厳しく、今後は赤字の要因をどう抑え、どのように収益力を回復するかが問われます。
EV戦略の見直しが意味するもの
ホンダは、EVに関する計画を見直し、開発中止や変更を進めています。3月の発表では、北米で予定していたEV3車種の開発・発売中止が明らかになり、その影響で大きな損失が発生する見通しが示されました。
EVは次世代の主力商品として期待されてきましたが、販売の伸び悩みや投資負担の重さが経営を圧迫しています。ホンダにとって今回の見直しは、単なる計画変更ではなく、収益構造そのものを組み替える大きな転換点といえます。
一方で、2026年3月期決算は売上収益こそ21兆7,966億円と高水準を維持しましたが、利益面では大きく崩れました。 つまり、販売規模の大きさだけでは損失を吸収しきれず、どの事業に資源を配分するかがより重要になっていることが分かります。
ホンダにとって、今回の株主総会は、赤字決算への反省を示す場であると同時に、次の成長戦略を株主に説明する場でもありました。三部社長の謝罪とEV戦略見直しの可決は、厳しい現実を受け止めながら、経営の立て直しを急ぐ姿勢を示したものと受け止められます。
今後は、EV分野での投資の優先順位、収益改善に向けた具体策、そして株主の信頼回復が大きな課題となります。ホンダがこの難局をどう乗り切るのか、経営判断の一つひとつが注目されています。




