ANA、SFC制度改定の見直しへ 「年間300万円決済」条件に批判、特典設計を再検討

全日本空輸(ANA)が、上級会員向けクレジットカード「スーパーフライヤーズカード(SFC)」の制度改定内容を見直す方向で検討していることが分かりました。2028年4月から導入予定の「年間300万円決済」条件をめぐっては、利用者から「改悪だ」との批判が相次いでおり、制度の受け止め方を踏まえた再調整が注目されています。

見直しの対象となっているのは何か

ANAが発表していた制度改定では、2028年4月以降、ANAカードとANA Payの年間決済額に応じて会員区分を分ける仕組みが導入されます。

年間300万円以上を決済した場合は、従来に近い特典を受けられる「SFC PLUS」となります。一方、300万円未満の場合は「SFC LITE」となり、ANAラウンジの利用ができなくなるなど、特典内容が一部縮小される内容でした。

批判が集まった理由

今回の改定で特に反発が強かったのは、長年の“修行”でSFCを取得してきた会員にとって、カードを持ち続けるだけでは従来の特典を維持できなくなる点です。

SFCは、ANAの上級会員資格を持つ人が入会できるカードとして知られ、空港ラウンジ利用や優先チェックイン、手荷物の優先取り扱い、優先搭乗などの特典が支持されてきました。

しかし新制度では、ラウンジ利用が事実上「年間300万円決済」の条件付きとなるため、SNSなどでは「持っている意味が変わってしまう」「修行の努力が報われない」といった声が広がりました。

ANA側の説明と改定の狙い

ANA側は、制度変更についてサービスを安定して維持・継続するための見直しと説明しています。

また、ANA広報部の説明では、優先チェックインカウンターや手荷物の優先タグ、優先搭乗といったサービスは、SFC LITEでも引き続き利用できるとされています。

一方で、ラウンジ利用については新制度で大きく扱いが変わるため、利用者が特に強い関心を示している部分となっています。

制度の具体的なスケジュール

今回の新しい判定は、2026年12月16日から2027年12月15日までの利用実績をもとに行われ、その結果が2028年4月以降の会員区分に反映されます。

対象となるのは日本国内発行のANAカードやANA Payの利用で、年会費や各種手数料、キャッシング、ANA銀聯カードの利用分、ANAカードからANA Payへのチャージなどは対象外とされています。

また、カードブランドを変更した場合、変更前の利用分は原則として判定対象外になると案内されており、利用者は今後の決済の集約先を慎重に考える必要があるとされています。

「SFC PLUS」と「SFC LITE」の違い

新制度では、年間300万円以上の決済を満たすと「SFC PLUS」、満たさない場合は「SFC LITE」に分かれます。

このうち、SFC LITEではANAラウンジが利用できなくなり、スターアライアンスの会員資格も従来の最上位「ゴールド」から「シルバー」へ変わるとされています。

一方で、優先搭乗やチェックインなどの基本的なサービスは維持されるため、完全にサービスがなくなるわけではありません。

利用者の受け止め方と今後の焦点

今回の改定は、SFCの価値を「飛行機に乗る回数」だけでなく「カード決済額」でも測る方向へ転換するもので、利用者の間では大きな戸惑いが出ています。

特に、これまでANAの上級会員制度を目標にしてきた人たちにとっては、取得後の維持条件が変わることになり、制度の公平性や分かりやすさをめぐる議論も起きています。

ANAが見直しでどこまで特典内容や条件を調整するのか、そして利用者の不満にどう向き合うのかが、今後の大きな焦点となります。

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