ゴッホを“浴びる”新体験!フランス発デジタルアート施設「レーヴ・デ・リュミエール」が日本初上陸
フランスで人気を集めてきた没入型デジタルアート施設が、ついに日本にやってきます。「レーヴ・デ・リュミエール(RÊVE DES LUMIÈRES)」が、東京・有明の複合型エンタメ施設「東京ドリームパーク」内にオープンし、日本でもゴッホやガウディの世界を“浴びる”ように体験できるようになります。
このニュースは、アート好きの方はもちろん、普段あまり美術館に行かない方にとっても、大きな話題となっています。
フランス発の人気ブランド「リュミエール」シリーズが有明へ
「レーヴ・デ・リュミエール」は、パリで年間100万人を動員したといわれるデジタルアートブランド「リュミエール」シリーズの日本拠点です。
フランス・パリを本拠地とする没入型アート施設「アトリエ・デ・リュミエール(ATELIER DES LUMIÈRES)」を起点に、ヨーロッパやアジアへと展開してきたプロジェクトで、日本の有明は世界10拠点目となります。
会場となるのは、江東区有明に誕生した大型エンタメ施設「東京ドリームパーク」の8階フロアです。
天井の高い大空間を全面的に使い、壁から床まで360度を映像で包み込む演出によって、まるで名画の中に入り込んだかのような没入体験ができるのが大きな特徴です。
コンセプトは「アートのシャワーで、目醒める。」
「レーヴ・デ・リュミエール」が掲げるコンセプトは、印象的な言葉で表現されています。
- アートのシャワーで、目醒める。
空間全体に広がる光と音、動き続ける映像に身を委ねることで、作品を「鑑賞する」というよりも、アートを全身で浴びるような感覚を味わえる施設です。
従来の静かな美術館のイメージとは少し異なり、子どもから大人まで楽しめる、エンターテインメント性と芸術性を兼ね備えた新しいスタイルのアート体験と言えるでしょう。
第1弾プログラムは「ゴッホ」――ひまわりから星月夜まで
記念すべき第1弾のメインプログラムとして選ばれたのは、ポスト印象派を代表する画家フィンセント・ファン・ゴッホです。
世界でも人気を集めたゴッホのプログラムに、日本オリジナルの映像を加えた特別版が上映されます。
会場では、ゴッホの代表作である《ひまわり》をはじめ、夜空が渦を巻くように描かれた《星月夜》、自画像シリーズなど、さまざまな名画が巨大なスケールで映し出されます。
作品は静止画としてそのまま投影されるのではなく、光の粒子や筆致が動き出したり、画面が分解されて再構成されたりと、デジタルならではの演出が加えられ、絵画の世界に吸い込まれそうな感覚を味わえる構成になっています。
このゴッホプログラムは、世界各地で300万人以上を動員した人気作であり、日本初公開となるオリジナル映像が追加されていることからも、オープンから大きな注目を集めています。
ショートプログラムではガウディの世界も
メインのゴッホ作品に加えて、ショートプログラムとしてアントニ・ガウディをテーマにした映像も上映されます。
スペイン・バルセロナの象徴的な建築であるサグラダ・ファミリアなどをモチーフに、独特の曲線やモザイク装飾を光と映像で表現し、ガウディの創造性を“浴びる”体験が用意されています。
絵画と建築という異なるジャンルの芸術が、デジタル技術によってひとつの空間で共演する構成になっており、アートに詳しくない方でも、視覚的な楽しさから自然と引き込まれていくでしょう。
松下奈緒さんも登場 「ゴッホへの愛」があふれるコメント
オープンに先立ち行われたイベントには、女優でピアニストの松下奈緒さんが登場し、ひと足早く「レーヴ・デ・リュミエール」の世界を体験しました。
会場でゴッホ作品のプログラムを鑑賞した松下さんは、その迫力と美しさに「見入ってしまった」と語り、まさに作品を“浴びる”ような没入感を実感した様子でした。
さらに松下さんは、ゴッホ作品の中に見られる日本美術の影響(ジャポニズム)にも触れ、「ジャポニズムの要素がたくさんある」とコメントしています。
ゴッホは浮世絵などの日本の版画を収集し、その構図や色使いから大きな影響を受けたことでも知られていますが、今回のデジタルアート空間では、そうした背景を意識しながら鑑賞すると、また違った発見がありそうです。
「ゴッホを浴びる」ってどんな感覚?体験のポイント
「レーヴ・デ・リュミエール」でのゴッホ体験は、一般的な美術館での鑑賞とはだいぶ違います。ここでは、その特徴を分かりやすく整理してみます。
- 360度、どこを見てもゴッホの世界
壁だけでなく床にも映像が映し出されるため、視界のほとんどが作品で埋め尽くされます。立って眺めるのはもちろん、座ったり、床に映る映像を眺めたりと、自由なスタイルで楽しめます。 - 音楽と光がシンクロする没入感
映像に合わせて音楽や効果音が流れ、作品の色彩とリズムが一体となって空間を包み込みます。静けさの中でじっくり向き合う美術館とはまた違う、ドラマチックな演出が特徴です。 - 作品の細部や筆致が“動き出す”
ゴッホならではの力強いタッチや厚塗りの質感が、映像表現によって強調され、拡大されたり、流れるように変化したりします。絵の中に入り込んでいくような感覚を味わえるため、子どもでも直感的に楽しめます。 - 写真映えするスポットも多数
鮮やかな色彩に包まれた空間は、どこを切り取ってもフォトジェニック。友達や家族と一緒に、ゴッホ作品を背景に記念撮影を楽しむこともできます。
チケット情報とアクセス 気軽に行ける“街のアートスポット”
「レーヴ・デ・リュミエール」は、誰でも気軽にアートを楽しめるよう、日時指定制のチケット制を採用しています。
料金は大人平日3,000円、土日祝・特定日は3,300円で、事前に購入できる前売りWEBチケットを利用すると、当日券よりも300〜500円ほどお得に入場できます。
会場は、ゆりかもめの東京ビッグサイト駅などからアクセスしやすい有明エリアにあり、ショッピングや食事と組み合わせて一日楽しめる立地です。
おでかけの予定に「アート体験」を気軽に組み込める、新しい都内のお出かけスポットとしても期待されています。
ゴッホと日本――ジャポニズムを感じる鑑賞の楽しみ方
松下奈緒さんが言及したように、今回の展示で意識したいキーワードのひとつが「ジャポニズム」です。
19世紀末のヨーロッパでは、日本の浮世絵や工芸品が大きなブームとなり、多くの画家たちがその影響を受けました。ゴッホもその一人で、浮世絵の構図や大胆な色使い、輪郭線の強調などを自らの作品に取り入れています。
「レーヴ・デ・リュミエール」でのゴッホプログラムでは、そうした日本的な要素がより際立つように演出されているシーンもあり、日本の観客が自国の美意識とのつながりを感じやすい構成になっています。
「この色使いは浮世絵っぽいな」「この構図は日本の版画に似ている」といった視点で眺めてみると、ゴッホ作品をより身近に感じることができるでしょう。
アート経験がなくても楽しめる“入口”として
「レーヴ・デ・リュミエール」は、アートに詳しい人だけでなく、これまで美術館から少し距離を感じていた人にも開かれた場所です。
映像・音楽・光が組み合わさった展示は、専門知識がなくても直感的に楽しめるため、「アートって難しそう」と感じていた方にとって、気軽な入り口となるはずです。
一方で、作品の背景や画家の人生に興味を持ち始めた人には、展示をきっかけに本物の絵画が収蔵されている美術館に足を運ぶなど、より深い鑑賞体験につながっていく可能性もあります。
デジタルアートとクラシックな美術鑑賞が、お互いに行き来できるような関係をつくる場としても、大きな役割を担うことになりそうです。
家族で、友人同士で、ひとりでも――さまざまな楽しみ方が可能
この施設の魅力は、楽しみ方の幅広さにもあります。
ゆっくりと作品を味わいたい方は、映像の流れに身を任せながら静かに鑑賞するのもよいですし、家族連れでにぎやかに「すごいね!」と感想を語り合いながら過ごすのも素敵です。
- 小さなお子さんと一緒に、色と光の世界を体感する
- 美術好きの友人同士で、ゴッホやガウディについて語り合う
- 仕事帰りにひとりで立ち寄り、静かにアートに浸る
- 写真好きな仲間と、撮影スポットを探しながら楽しむ
どのようなスタイルでも受け止めてくれる懐の深さが、「レーヴ・デ・リュミエール」の大きな魅力と言えるでしょう。
「ゴッホを浴びる」日本ならではの体験へ
パリで人気を博した没入型アートが、日本の有明に拠点を構えることで、ゴッホやガウディといった世界的な芸術家たちの作品に、これまで以上に気軽に触れられるようになりました。
松下奈緒さんのコメントにもあったように、日本文化とのつながりを感じながらゴッホ作品を味わえるのは、日本で体験するからこそ生まれる特別な魅力です。
静かな美術館で一枚の絵と向き合う時間も素晴らしいものですが、全身でアートを浴びるような体験も、また違ったかたちで感性を刺激してくれます。
有明の新スポット「レーヴ・デ・リュミエール」で、光と音に包まれながら「ゴッホを浴びる」時間を、ぜひ一度味わってみてはいかがでしょうか。



