大阪の「毎日放送」が社名変更へ――MBSグループ75周年で「株式会社MBS」に
大阪・茶屋町に本社を置くテレビ局「毎日放送」が、2026年9月1日付で社名(商号)を「株式会社MBS」へ変更することを発表しました。この社名変更は、MBSグループ創立75周年という大きな節目に合わせて行われるもので、「目指す方向性を社名により明確に示す」ことが狙いとされています。
75周年の節目に「MBS」へ一本化される社名
毎日放送は、在阪の民放テレビ局として長年「毎日放送」という社名で親しまれてきましたが、視聴者や地域からは「MBS」の愛称でも広く知られてきました。今回の社名変更では、これまで愛称として使われてきた「MBS」を正式な商号として採用し、2026年9月1日から「株式会社MBS」として新たなスタートを切る予定です。
また、持株会社である株式会社MBSメディアホールディングスは、もともと「株式会社毎日放送」から商号変更して誕生した会社であり、グループ全体として「MBS」ブランドを軸に展開してきました。今回の決定は、グループ内でのブランド名をより統一し、視聴者や利用者にわかりやすい形にする狙いも含まれていると考えられます。
社名変更の背景とこれまでの歩み
「毎日放送」という名前は、戦後間もない時期に誕生した民間放送局として長く使われてきた歴史ある社名です。持株会社の会社概要によると、現在のMBSメディアホールディングスは、昭和25年(1950年)に設立された「株式会社毎日放送」を前身とし、平成29年(2017年)4月1日に認定放送持株会社への移行に伴って商号を変更した経緯があります。
一方で、テレビ局としての「毎日放送」は、持株会社への移行に合わせて「毎日放送分割準備株式会社」から「株式会社毎日放送」へ商号を変更するなど、組織再編を行ってきました。ラジオ部門も「毎日放送ラジオ分割準備株式会社」から「株式会社MBSラジオ」へ商号変更しており、テレビ・ラジオ・グループ会社を通じて「MBS」という名称が徐々に前面に出てきていました。
こうした流れの中で迎えたMBSグループ創立75周年
「目指す方向性を反映した社名」――変更の狙い
毎日放送が発表した「社名(商号)変更のお知らせ」では、社名変更にあたって「目指す方向性を反映したもの」
持株会社のMBSメディアホールディングスは、テレビやラジオに加え、イベント事業や映像制作など多様な事業を展開するグループ各社を傘下に持ち、メディアを核とした総合的なコンテンツ企業グループとして活動しています。例えば、グループ会社のMBS企画
このようなグループの形態を踏まえると、「毎日放送」という名称よりも、より広い意味でコンテンツやメディアビジネスを象徴する「MBS」
視聴者への影響は?呼び名はこれまで通り「MBS」
社名変更と聞くと、「これまでと放送内容が変わってしまうのではないか」と不安に感じる方もいるかもしれません。しかし、現在公開されている情報からは、社名変更に伴って、すぐに番組編成やサービス内容が大きく変わるという内容は示されていません。今回の変更は、あくまで商号(社名)の変更
そもそも毎日放送は、4チャンネルのテレビ局として「MBS」の名前を前面に出しており、公式サイトでも「MBS 毎日放送」という表現が使われてきました。関西の視聴者や番組ファンからは、「MBSの番組」「MBSのアナウンサー」という呼び方が広く定着しています。そのため、社名が「株式会社MBS」となっても、日常的な呼び名はほとんど変わらず、むしろ呼び名と社名が一致することで分かりやすくなる
また、問い合わせ窓口や視聴者センターの連絡先も、従来同様に茶屋町の本社を中心に案内されており、社名変更によって連絡先が急に変わるという情報も現時点では示されていません。視聴者はこれまで通り、気になる番組への意見や感想を送ったり、問い合わせを行ったりすることができるとみられます。
グループ各社との一体感を高める「MBS」ブランド
今回の社名変更を理解するうえで、MBSグループ全体の動きに目を向けることも大切です。株式会社MBSメディアホールディングスのサイトには、2026年7月1日付で「子会社3社の社名(商号)変更のお知らせ」
すでにラジオ部門は「株式会社MBSラジオ」
視聴者にとっても、「MBS」の名前がテレビ・ラジオ・イベントなど様々な場面で目に入ることで、「MBSグループ」という存在をより意識しやすくなり、同じグループによる多彩なコンテンツを発見しやすくなる可能性があります。例えば、テレビ番組の関連イベントや、ラジオとの連動企画など、メディアをまたいだ取り組みが行われる際、「MBSブランド」の一体感は大きな魅力となるでしょう。
MBSグループのこれからに向けて
MBSグループは、関西ローカルの放送局としてニュース・情報番組・バラエティ・スポーツ中継など幅広い番組を制作し、地域に根ざしたコンテンツを発信してきました。近年は、テレビ視聴データの共同実証実験や、デジタル技術を活用した新しい伝送技術の実証など、放送技術やデータ活用の分野でも積極的に取り組んでいます。
社名を「株式会社MBS」に変更することは、こうした取り組みを、より広い意味で「MBSブランド」のもとに位置づける試みとも言えます。75周年という節目を機に、「放送局」から「総合メディアグループ」へとさらに進化していくための一歩として、社名変更が行われると捉えることもできます。
もちろん、長年親しまれてきた「毎日放送」という名前が姿を変えることに、寂しさを感じる方もいるかもしれません。しかし、新たな社名「株式会社MBS」は、これまでの歴史や地元とのつながりを土台にしながら、次の時代へ向かう意志を込めたものです。これからも、茶屋町の社屋から、多くの番組やコンテンツが生み出されていくことに変わりはありません。
まとめ:名前は変わっても、地域に寄り添う姿勢はそのままに
- 大阪の毎日放送「株式会社MBS」
- 社名変更はMBSグループ創立75周年
- もともと愛称として親しまれてきた「MBS」を正式な社名とし、グループ全体のブランド統一を図る動き
- ラジオや関連会社でも「MBS」を冠した社名が広がっており、グループの一体感が高まると期待される
- 視聴者への直接的な影響は限定的で、番組やチャンネルはこれまで通り楽しめる見込み
社名が「毎日放送」から「MBS」へと変わることは、長い歴史の新しい章が始まることを意味します。けれども、地域に寄り添い、関西から魅力的なコンテンツを届け続けるという姿勢は、これからも変わらないでしょう。新しい名前とともに、MBSグループがどのような番組やサービスを生み出していくのか。これからの歩みに温かく注目していきたいところです。



