エヌビディア株が下落、好調な半導体相場で明暗が分かれる

米半導体大手Nvidia(エヌビディア)の株価が、他の半導体株が上昇する中で下落しました。市場では生成AI需要を追い風に強気見方が根強い一方、足元では決算を前にした値動きや投資家の利益確定が意識され、株価はやや神経質な展開となっています。

今回の値動きは、半導体セクター全体が明るさを増す中で、エヌビディアだけが取り残されたというより、同社に対する期待の大きさが逆に株価の振れを大きくしている面があります。オプション市場では、決算発表翌日に株価が約6.5%動く可能性が織り込まれていたと報じられており、投資家がいかに注目しているかが分かります。

決算を前に高まる期待と警戒

ロイターによると、オプション市場ではエヌビディアの株価が決算後に上下どちらかへ大きく動くとの見方が強く、これは時価総額でおよそ3500億ドル規模の変動に相当します。 これは今年2月の決算時に想定されていた変動幅を上回る水準で、投資家の期待が一段と高まっていることを示しています。

一方で、決算を前に株価が上がり切っていると見る向きもあり、強い業績見通しがすでに相当程度織り込まれている可能性があります。日本時間26日に発表予定の決算では、市場予想として7割増収が見込まれていると日経は伝えています。

「1兆ドルの取引」が見えているという見方

エヌビディアをめぐっては、投資妙味を指摘する強気記事も相次いでいます。記事タイトルにある「The $1 Trillion Trade Hiding In Plain Sight」は、同社がAI市場の中心に位置し、巨大な売上機会を抱えているとの見方を反映した表現です。

また、「The AI Champion’s Stock Is Too Cheap to Ignore」という見方も出ており、AI分野の代表格としての地位に比べて株価はなお割安だという主張が示されています。投資情報サイトでは、エヌビディアの株価収益率(P/E)が30.72倍、PEGレシオが0.28倍で取引されており、フェアバリューと比べて割安とする分析も紹介されています。

時価総額世界最大級、注目度はなお高い

エヌビディアはすでに世界最大級の上場企業として市場の注目を集め続けています。ブルームの解説では、2026年2月時点で同社の時価総額は約4.60兆ドルとされており、その存在感は半導体業界にとどまりません。

株価が大きく上昇してきたことで、短期的には値動きが荒くなりやすい状況もあります。IGは、2024年末比で株価が約4割上昇した一方、2023年や2024年のような急騰の勢いは弱まったと指摘しています。 つまり、成長期待は強いものの、以前よりも投資家は業績と材料を慎重に見極めている段階です。

半導体全体の追い風の中で、なぜエヌビディアは下がったのか

今回の下落は、エヌビディア固有の悪材料というより、決算前の調整や期待先行の反動として理解するのが自然です。市場全体では半導体株への資金流入が続く局面でも、値上がりが大きかった銘柄ほど利益確定売りが出やすくなります。

実際、エヌビディアの株価は決算発表を前に大きな変動を織り込んでおり、強気・弱気の見方がぶつかりやすい状態にあります。 そのため、好調な半導体相場の中で一時的に下落しても、直ちに企業価値の見直しにつながるとは限りません。

市場が特に注目しているのは、AI向けGPUの需要がどこまで続くか、そして次世代製品が成長を維持できるかです。モネックスの解説では、現行主力のBlackwellに続くVera Rubinが2026年第3四半期から出荷開始予定とされています。 製品更新の期待が続く限り、エヌビディアはAI市場の中心銘柄として強い注目を集め続けそうです。

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