ベイシア、新業態「ココトク!」1号店を深谷に開店 弁当297円など“劇安”価格で勝負

総合スーパーのベイシアが、新しいディスカウント店舗「ココトク!」の1号店を埼玉県深谷市に6月12日オープンした。弁当を297円で提供するなど、既存のスーパーより1〜2割安い価格帯を打ち出し、サービスを絞ってコストを削減するのが特徴だ。

物価高が続く中、日々の買い物で「少しでも安く」という消費者のニーズは強まっている。今回の新業態は、そうした生活防衛意識に応える狙いがあるとみられる。ベイシアは、価格を抑えた商品構成で来店客を呼び込み、手軽に利用できる“安さ重視”の売り場を目指す。

弁当297円、既存店より1〜2割安い価格設定

「ココトク!」では、弁当を297円で販売するなど、一般的なスーパーと比べて1〜2割安い価格を前面に出している。日常的に購入されやすい惣菜や弁当を中心に、値ごろ感をはっきり示すことで、買い物客に分かりやすい魅力を打ち出している。

こうした低価格は、単に値下げをしただけではない。ベイシアは、店舗運営の中でサービスを絞ることで、余分なコストを抑える仕組みを採っている。価格訴求を強める一方で、運営効率を高めるのが新業態の基本方針だ。

「サービスを絞る」ことでコスト削減

新店舗の特徴は、買い物のしやすさを保ちながら、過剰なサービスを省いている点にある。店舗側の負担を減らし、その分を価格へ反映させる考え方だ。人件費や運営コストを抑えやすくなれば、日用品や食品をより安く提供しやすくなる。

ディスカウント業態では、品揃えの幅広さや接客サービスよりも、分かりやすい安さが重視されることが多い。「ココトク!」もその流れに沿った店舗づくりといえる。必要な商品を手頃な価格で買えることに価値を置いた形だ。

なぜ今、新業態なのか

今回の出店は、消費者の節約志向が強まる中で、ベイシアが新たな需要を取り込もうとする動きとして注目される。スーパーでの買い物は毎日のことだけに、数十円から数百円の差でも家計への影響は小さくない。だからこそ、安さを明確に打ち出す店舗は支持を集めやすい。

また、既存のスーパーと違う価格戦略をとることで、ベイシアは買い物の選択肢を広げることになる。普段使いの店として、安さを求める層に向けた受け皿をつくる意図がうかがえる。

深谷の1号店が試金石に

1号店がオープンした埼玉県深谷市は、新業態の反応を確かめるうえで重要な場所となる。実際にどの程度、価格訴求が来店動機につながるのか。どんな商品がよく売れるのか。今後の展開を左右する試金石になりそうだ。

ベイシアはこれまでも価格に強みを持つスーパーとして知られてきたが、「ココトク!」はその方向性をさらに鮮明にした店舗といえる。安さを優先する買い物客にとって、選びやすい新しい売り場が加わった形だ。

今後は、低価格をどこまで維持できるのか、そしてサービスを絞った運営がどの程度受け入れられるのかが焦点になる。消費者にとっては、毎日の食費を抑える選択肢が増えることになり、地域の小売競争にも影響を与えそうだ。

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