2028年大河ドラマは「ジョン万」!清掃された万次郎像とともに、高知に新たな追い風

2028年のNHK大河ドラマが、幕末の偉人ジョン万次郎(中浜万次郎)を主人公とした作品「ジョン万」に決定し、高知県が大きな盛り上がりを見せています。
これに合わせて、高知県土佐清水市・足摺岬に立つジョン万次郎像 さらに高知県は、大河ドラマ放送に合わせて大型の博覧会を開催し、県外から500万人の観光客の来訪を目標に掲げています。

足摺岬のジョン万次郎像、10数年ぶりの大掃除

高知県土佐清水市・足摺岬は、ジョン万次郎ゆかりの地として知られ、岬を見下ろす場所に建立されたジョン万次郎像は、長年観光客を見守ってきました。
今回、この万次郎像が10数年ぶりに本格的な清掃を受けたことが、地元ニュースでも大きく取り上げられています。

清掃作業では、像の表面にこびりついた潮風による汚れや、長年の風雨で付着したホコリ、鳥のフンなどが丁寧に落とされました。
高圧洗浄機やブラシを使い分けながら、像を傷つけないよう慎重に水洗いを行い、細かな部分まで時間をかけて磨き上げたことで、銅像本来の輝きがよみがえりました。

作業にあたった関係者からは、「こんなにきれいになった万次郎像を見るのは久しぶり」「すごく男前になった」といった声が上がり、地元住民からも喜びの声が寄せられています。
近年は風雨による変色や汚れが目立ち始めていただけに、「大河ドラマで全国から観光客が訪れる前に、きれいな姿で迎えたい」という思いが、この清掃に込められています。

足摺岬は太平洋を一望できる絶景の観光地であり、晴れた日には水平線の向こうまで青い海が広がります。
その中で、海を見つめるように立つジョン万次郎像は、アメリカへ渡り、世界を見てきた彼の半生を象徴する存在として、多くの観光客に親しまれています。
今回の清掃により、万次郎の凛々しい表情や衣服のしわなどのディテールがより鮮明になり、写真映えするスポットとしても、さらに注目が集まりそうです。

2028年大河ドラマは「ジョン万」 子ども向け書籍で“予習”の動きも

NHKは2028年の大河ドラマとして、ジョン万次郎を主人公に据えた作品「ジョン万」の制作を発表しました。
幕末維新期を描いた大河はこれまでも数多く制作されてきましたが、漂流少年からアメリカに渡り、日本の近代化のきっかけの一つとなった人物・ジョン万次郎に焦点を当てる試みは、新鮮な視点として注目されています。

ジョン万次郎は、土佐(現在の高知県)出身の漁師の少年として生まれ、仲間と漁に出た際に遭難し、無人島に漂着しました。
その後、アメリカの捕鯨船に救助され、乗組員としてアメリカ本土へ渡ります。
当時、日本は鎖国政策を続けており、日本人が海外に渡ること自体が極めて珍しい時代でしたが、万次郎は現地で英語や航海術、測量、数学など最先端の知識を学びました。
帰国後は、その知識を活かして幕末の日本に西洋の技術や情報を伝え、開国期の日本に重要な影響を与えた人物として知られています。

大河ドラマ決定のニュースを受け、出版界では早くも「ジョン万次郎を予習しよう」という動きが見られています。
なかでも、児童書レーベルとして人気の「青い鳥文庫」からは、子ども向けにジョン万次郎の生涯をわかりやすく描いた作品が紹介され、注目を集めています。
歴史が苦手な子どもでも読みやすい構成で、漂流、アメリカでの生活、日本への帰国、その後の活躍といった万次郎のドラマチックな人生が、物語として楽しめるようになっているのが特徴です。

大河ドラマは1年間を通して放送されるため、主人公に関する書籍や関連商品の需要は毎回大きく膨らみます。
今回も、青い鳥文庫をはじめとする児童書や一般向けの歴史解説書、漫画、ビジュアルブックなど、ジョン万次郎関連の出版物がさらに充実していくとみられます。
特に、小中学生にとっては、ドラマをきっかけに歴史や英語、国際理解への興味を広げるきっかけになることが期待されています。

高知県、「ジョン万」博覧会で県外観光客500万人を目指す

2028年の大河ドラマ「ジョン万」の放送決定を受けて、高知県はこれを地域振興の大きなチャンスと捉え、関連施策の準備を本格化させています。
県は、大河ドラマに合わせて大型の博覧会を開催し、県外から500万人の観光客の来訪を目標に掲げていると報じられています。

この博覧会では、ジョン万次郎の生涯や功績を紹介する展示に加え、幕末期の日本とアメリカとの関係、捕鯨や航海の歴史、当時の生活文化などを、多角的に発信することが想定されています。
また、デジタル技術を活用した体験型の展示や、子ども向けのワークショップ、講演会やシンポジウムなどを通じて、「学び」と「観光」を組み合わせた取り組みが期待されています。

高知県にとって大河ドラマは、全国的な知名度を高める絶好の機会です。
これまでも、坂本龍馬や長宗我部元親など、土佐ゆかりの歴史人物がドラマで取り上げられるたびに、県内の観光地には多くの「聖地巡礼」的な訪問が見られました。
今回の「ジョン万」でも、土佐清水市や高知市をはじめ、ゆかりの地への観光客増加が見込まれています。

県は、観光客500万人という大きな目標達成に向けて、交通アクセスの案内強化や多言語対応の整備、飲食・宿泊施設との連携など、受け入れ体制の充実を図る方針です。
特に、足摺岬や竜串などの自然景観と、「ジョン万」の歴史的ストーリーを組み合わせた観光ルートの開発が進めば、訪れた人が複数日滞在しやすい環境づくりにもつながります。

なぜ今、ジョン万次郎なのか?地域が期待する“新しい物語”

ジョン万次郎は、坂本龍馬や勝海舟と比べると、教科書での記述がやや限られているため、「名前は知っているが詳しくは知らない」という人も少なくありません。
しかし、その生涯をたどると、「漂流」「異国での学び」「帰国後の葛藤と活躍」「次世代への継承」といった、現代にも通じるテーマが詰まっています。

漁師の少年だった万次郎は、思いがけない遭難によって日本を離れ、アメリカで新しい価値観と出会いました。
異文化の中で言葉や技術を身につけ、自らの努力で道を切り開いていった姿は、グローバル社会を生きる現代の子どもたちにも共感を呼ぶ物語です。
また、海外で成功するだけでなく、危険を承知で日本への帰国を選び、自分の知識を日本の未来のために役立てようとした姿には、「故郷への思い」「社会への貢献」といったメッセージも込められています。

こうした点から、ジョン万次郎は単なる「幕末の偉人」ではなく、挑戦・多様性・国際交流といった価値観を象徴する存在として、改めて注目されています。
大河ドラマ「ジョン万」が放送されれば、彼の生涯を通じて、視聴者が自分自身の生き方を重ね合わせて考えるきっかけにもなりそうです。

地元・高知県や土佐清水市にとっても、「ジョン万」は、自分たちの地域が持つ物語を全国、そして世界に発信する絶好の機会です。
清掃でよみがえった足摺岬のジョン万次郎像は、その象徴的な存在と言えるでしょう。
今後、ドラマの放送開始に向けて、ロケ地の整備や記念イベントなども順次発表されていくとみられ、地域の期待は高まるばかりです。

観光客を迎える「顔」として 万次郎像に込められた思い

今回の清掃作業に、「観光客をきれいな姿で迎えたい」という地元の思いが込められていることは象徴的です。
観光地にとって、最初に訪れた人の目に入る「ランドマーク」は、その土地の印象を大きく左右します。
足摺岬の万次郎像は、まさに土佐清水市を代表するランドマークの一つであり、「ここから世界を見つめた男がいた」というメッセージを静かに語りかけています。

大河ドラマ放送中には、万次郎像の前で写真を撮る観光客が一気に増えることが予想されます。
地元関係者が「すごく男前になった」と語るように、磨き上げられた万次郎像は、その期待に応えるだけの存在感を取り戻しました。
今後、像の周辺に案内板や多言語の解説パネルなどが整備されれば、国内外の観光客にとって、より理解しやすい歴史スポットとしての価値も高まるでしょう。

2028年の大河ドラマ「ジョン万」を軸に、高知県全体が一つの大きな物語の舞台として注目される日も、そう遠くはありません。
きれいになった万次郎像は、その幕開けを告げる“先陣”として、今日も足摺の海を静かに見つめています。

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