NTT(9432)株が話題に――6月16日終値145.9円と株主優待の内容をやさしく解説

NTT(日本電信電話株式会社、証券コード9432)の株式が、ここ最近あらためて注目を集めています。特に、6月16日の終値145.9円という株価水準と、「最大4500ポイントのdポイント」がもらえる株主優待の仕組みが、個人投資家の関心を呼んでいます。本記事では、NTT株の株価動向や優待内容に加え、配当性向自己資本比率といった企業の「持続性」を見極めるポイントを、やさしい言葉で整理してご紹介します。

6月16日、NTT(9432)の終値は145.9円

まず押さえておきたいのが、今回話題のきっかけとなっている株価です。6月16日の取引終了時点でのNTT株の終値は145.9円となりました。1単元(売買の基本単位)は100株のため、1単元あたりの投資金額は、おおよそ1万4,590円程度というイメージになります。

かつてのNTT株は、1株あたりの価格がもっと高く、まとまった資金がないと手が届きにくい銘柄でした。しかし株式分割などを経て、現在では少ない資金でも購入しやすい株価水準となっており、初心者を含む個人投資家にとっても参加しやすい銘柄になっています。

また、ここ1年間の株価チャートを見ると、NTT株は市場全体の動きや金利動向などの影響を受けながらも、比較的落ち着いたレンジの中で推移してきました。急激な値動きが続く「テーマ株」などと比べると、値上がり益(キャピタルゲイン)を狙うというより、長期保有で配当や優待を受け取りながら持つ投資スタイルに向いている銘柄と言えます。

NTT(9432)の株主優待:最大4500ポイントのdポイントが魅力

NTT株が個人投資家に人気を集めている理由のひとつが、株主優待として受け取れるdポイントです。NTTグループが展開するポイントサービスであるdポイントは、コンビニやドラッグストア、ネットショッピングなど、日常のさまざまな場面で利用できるため、使い道が分かりやすく、生活に密着した優待と言えます。

なかでも注目されているのが、最大で4500ポイントが受け取れるという点です。保有株数や保有期間に応じてポイント数が変わる設計になっており、長く保有すればするほどメリットが大きくなる「長期保有優遇」の仕組みが取り入れられているケースが多く見られます。

株主優待の一般的な特徴として、次のような点が挙げられます。

  • 株主として一定数以上の株を保有していると、決められた基準日に優待を受けられる
  • 保有期間が長くなると、もらえるポイントや優待内容が充実する場合がある
  • 株価の値上がり益や配当金に加えて、「生活で使える特典」が上乗せされる形になる

NTTのdポイント優待も、こうした「長く応援してくれる株主を大切にする」という考え方に沿った制度だと捉えることができます。日頃からドコモの携帯電話を利用している人や、dポイントを貯めている人にとっては、投資と日常生活の両方でメリットを感じやすい優待と言えるでしょう。

配当性向と自己資本比率から見る「優良銘柄としての持続性」

株主優待だけで株を選んでしまうと、企業の業績が悪化した際に、優待の改悪や廃止といったリスクに直面することがあります。そこで大切になるのが、企業の財務の健全性利益還元の方針をきちんと確認することです。ニュースでも触れられているように、NTTのような銘柄の「持続性」を見極めるためのキーワードが、配当性向自己資本比率です。

配当性向とは?――「利益のどれくらいを株主に還元しているか」を示す指標

配当性向とは、企業が稼いだ利益のうち、どれくらいの割合を株主に配当として支払っているかを示す指標です。計算式はおおよそ次のようになります。

配当性向 = 1株あたり配当金 ÷ 1株あたり当期純利益 × 100(%)

配当性向が高いほど、「利益の多くを株主に還元している」ことを意味します。ただし、あまりに高すぎると、将来への投資や内部留保に回せる資金が少なくなり、長い目で見ると成長力を損なう可能性があります。

一方で、配当性向が低すぎる企業は、利益のほとんどを内部に溜め込んでしまい、株主還元の姿勢が弱いと受け止められることもあります。そのため、多くの成熟企業は、無理のない範囲で安定した配当を出し続けることを重視し、中長期的な目線で配当性向の目標を掲げています。

NTTも、安定した収益基盤を持つ大手インフラ企業として、配当を含む株主還元を重視してきた企業のひとつです。投資家にとっては、「これからも安定して配当をもらえそうか」「増配の余地はありそうか」といった観点で、配当性向の水準や企業の方針を確認しておくことが重要です。

自己資本比率とは?――「財務の体力」を表す安全性の物差し

もうひとつの重要な指標が自己資本比率です。自己資本比率は、企業が総資産のうち、どれくらいを借入金などに頼らず、自前の資本(株主からの出資や過去の利益の蓄積)で賄っているかを示します。

一般的に、自己資本比率が高い企業は、景気の悪化や金利上昇などの逆風に対しても粘り強く耐えられる財務体質を持っていると評価されます。一方、自己資本比率が低く、借入金頼みの状態にある企業は、景気が悪くなったり金利負担が増えたりすると、資金繰りへの不安が高まりやすくなります。

インフラ系の大企業であるNTTは、設備投資などで多額の資金を必要としつつも、安定した収益基盤を背景に、一定の自己資本比率を維持してきた企業です。投資に際しては、「過度な借金に頼っていないか」「長期的に見て倒れにくい企業かどうか」という視点で、自己資本比率をチェックする習慣をつけておくとよいでしょう。

なぜ「配当性向」と「自己資本比率」がNTT(9432)の評価に重要なのか

NTTのような成熟した大型株に投資する場合、短期的な株価の上下よりも、長く安定して利益を生み出し続けられるかが重視されます。その意味で、配当性向と自己資本比率は、「この企業を長く安心して持てるか」を考えるうえで欠かせない指標です。

  • 配当性向:今の利益をどの程度、株主に配当として戻す方針なのかが分かる
  • 自己資本比率:景気悪化や金利上昇などの逆風にどれくらい耐えられる体力があるかを示す

NTTの場合、通信インフラという社会に欠かせない事業を展開していることから、景気が変動しても売上が極端に上下しにくい構造があります。そのうえで、適切な配当性向と自己資本比率を維持していれば、長期投資家にとっては「安心して持ち続けやすい銘柄」の条件を満たしやすいと言えるでしょう。

株主優待としてのdポイントは、こうした「安定性」にプラスして得られるおまけのような楽しみと考えると、よりバランスの取れた投資判断がしやすくなります。優待だけに注目してしまうのではなく、企業の財務体質や配当方針も合わせて確認することが大切です。

個人投資家がNTT(9432)を見るときのチェックポイント

ここまでの内容を踏まえ、これからNTT株への投資を考える個人投資家の方が、特に意識しておきたいポイントを整理します。

1. 株価水準と投資金額をイメージする

6月16日の終値145.9円という水準は、1単元(100株)あたりおよそ1万4,590円という、比較的手の届きやすい金額です。初心者の方は、まず「自分はいくらまでなら投資に回せるか」を決めたうえで、NTTのような大型株を候補に入れていくとよいでしょう。

2. 優待内容が自分の生活スタイルに合っているか

NTTの株主優待であるdポイントは、日常のさまざまな支払いに使える実用的なポイントです。普段からdポイントを活用している人にとっては、実質的な「キャッシュバック」のような感覚で受け取ることができます。一方で、ほとんどdポイントを使わない人にとっては、現金配当の方が分かりやすいメリットに感じられるかもしれません。

株主優待はあくまで「おまけ」です。内容が自分の生活に合っているかどうかも含めて、冷静に判断することが大切です。

3. 配当性向と自己資本比率を確認し、長期目線で考える

NTTのような大型株に投資する際は、短期的な株価の上げ下げに一喜一憂するよりも、数年単位での安定性を重視するのがおすすめです。具体的には、以下のような点に目を向けてみましょう。

  • 配当性向が、無理のない水準で安定しているか
  • 自己資本比率が極端に低くなく、財務の安全性が保たれているか
  • 通信インフラなどの基盤事業により、安定した収益構造が維持されているか

これらを総合的に見て、「多少の景気変動があっても、長く事業を続けていけそうか」を考えることが、長期投資銘柄を選ぶ際の基本姿勢になります。

まとめ:NTT(9432)は「優待」と「安定性」の両面から注目される銘柄

6月16日の終値145.9円という株価水準と、最大4500ポイントのdポイント優待が話題となっているNTT(9432)。少額から投資しやすい株価、日常生活で使いやすいポイント優待というわかりやすい魅力に加え、配当性向自己資本比率といった財務面のチェックポイントを満たしているかどうかが、長期保有に値するかを判断するうえで重要な鍵となります。

株主優待は投資の楽しみを広げてくれる一方で、企業の稼ぐ力や財務の健全性が伴わなければ、将来的に内容が変わるリスクもあります。NTT株に興味を持った方は、株価・配当・優待・財務の4つをバランスよく見ながら、自分の投資スタイルに合うかどうかを検討してみるとよいでしょう。

参考元