本田響矢も挑んだ、日曜劇場『GIFT』完結 パラスポーツドラマが残したもの

TBS系日曜劇場『GIFT』が最終回を迎え、約5カ月にわたる長期撮影と、パラスポーツを題材にした意欲的な挑戦に幕が下りました。主演の堤真一さんをはじめ、多くの俳優陣がチーム一丸となって作り上げた本作には、若手俳優本田響矢さんも参加し、作品世界に厚みを与えました。

一方で、最終回放送後には視聴者の間で「感動した」という声と「物足りなかった」という声が分かれ、「賛否両論の最終回」としても注目を集めています。また、全話を通じて世帯視聴率が2ケタに届かず、最終回も7.6%にとどまったことが報じられ、話題と評価、そして数字のギャップも問われる形になりました。

約5カ月に及ぶ撮影、チーム一丸の現場

『GIFT』は、TBSが看板枠として位置づける「日曜劇場」枠で放送された連続ドラマです。報道によると、撮影期間は約5カ月にもおよび、キャスト・スタッフが長期にわたり同じゴールを目指して走り抜けた作品でした。

主演の堤真一さんは、パラスポーツと向き合うことになる指導者としての立場のキャラクターを演じ、物語の軸を支えました。共演陣の中で、若手として注目を集めたのが本田響矢さんです。ドラマの中心人物ではないものの、若い世代の登場人物を体現する存在として、物語の“今”と“リアルさ”を補強する役割を担いました。

クランクアップのニュースでは、長期間の撮影をやり遂げたキャスト・スタッフが、笑顔と達成感に包まれた様子が伝えられています。約5カ月という期間は、スケジュール的にも精神的にも負荷がかかる一方で、その分だけ役や作品と深く向き合える期間でもあります。本田さんにとっても、ベテラン俳優陣の中で現場を経験したことは、俳優としての大きな財産になったと言えるでしょう。

なぜ「賛否」? パラスポーツという挑戦と日曜劇場らしさ

最終回をめぐっては、リアルサウンドなどで「『GIFT』完結になぜ賛否? パラスポーツという“挑戦”と日曜劇場らしさへの“誤算”」とする記事が掲載されました。そこでは、ドラマが掲げたテーマと、それを日曜劇場らしい“熱いエンターテインメント”に落とし込もうとしたバランスの難しさが指摘されています。

本作の大きな特徴は、テーマとしてパラスポーツを据えた点です。パラスポーツを扱うことは、障がいとスポーツ、社会のまなざし、当事者の葛藤など、非常に繊細で複雑な領域に踏み込むことでもあります。制作陣はそこに真正面から挑み、視聴者に問いを投げかけるドラマを目指しました。

一方で、日曜劇場には、長年の視聴者が期待する“フォーマット”のようなものがあります。例えば

  • 逆境からの痛快な逆転劇
  • わかりやすいカタルシス(爽快感)のあるラスト
  • 感情を強く揺さぶる台詞や演出

といった、いわば「日曜9時らしさ」です。

『GIFT』がパラスポーツのリアリティや当事者の視点を描こうとするとき、安易な“奇跡”や単純なハッピーエンドには踏み込めない部分が生じます。その結果、「現実と向き合おうとしたがゆえに、日曜劇場的なスカッとする盛り上がりが弱く感じられた」という見方も生まれました。一方で、「きれいごとで終わらせず、課題やモヤモヤを残したラストがかえって良かった」という評価もあり、この点が賛否を呼んだ最大のポイントといえるでしょう。

最終回視聴率7.6% 数字が示す課題

視聴率の面では、最終回が世帯視聴率7.6%だったことが報じられています。全話を通じて、かつての日曜劇場の定番であった「視聴率2ケタ台」には届きませんでした。

近年は、リアルタイム視聴だけでなく、見逃し配信や録画視聴など、視聴スタイルが多様化しているため、地上波の世帯視聴率だけで作品の価値を測ることは難しくなっています。それでも、日曜劇場という看板枠としては、数字上の苦戦という印象は避けられません。

パラスポーツという題材は社会的意義が大きい一方、視聴者にとっては「重そう」「難しそう」というイメージにつながる恐れもあります。「日曜の夜に家族で気軽に楽しむドラマ」として、このテーマをどうエンタメに昇華するか。その答えを探る挑戦の途上であったことも、視聴率面の課題につながったと見ることができます。

本田響矢が得たもの――若手俳優としての飛躍のステップに

作品全体としては評価と数字が割れた『GIFT』ですが、出演した俳優一人ひとりにとっては貴重な経験の場になりました。若手俳優の本田響矢さんも、その一人です。

本田さんは、これまでも映画やドラマ、配信作品などで存在感を示してきた注目株の一人です。日曜劇場という大きな舞台で、堤真一さんら実力派キャストと肩を並べて作品づくりに参加したことは、演技の幅を広げるうえで大きな意味があります。

特に『GIFT』は、パラスポーツというテーマのもと、登場人物それぞれが抱えるバックグラウンドや心の揺れを丁寧に描こうとしたドラマでした。若手キャラクターに求められるのは、「物語を動かす役割」だけではなく、「作品が描こうとする社会の今を体現する存在」としてのリアリティです。その中で本田さんがどのような表情や佇まいを見せたのかは、視聴者の記憶に静かに刻まれていくでしょう。

また、約5カ月におよぶ撮影に参加したことで、

  • 長期現場でのコンディション管理
  • ベテランとの掛け合いを通じた演技の引き出しの増加
  • パラスポーツや障がいに対する理解の深化

など、俳優としても、一人の人間としても多くを学んだと考えられます。すでにSNSなどでは、本田さんの名前と『GIFT』を結びつけて語る声も増えており、今後のキャリアにとっての“代表作の一つ”として語られていく可能性があります。

視聴者の「モヤモヤ」は、ドラマが残した宿題

最終回をめぐる「賛否」は、裏を返せば、視聴者が作品を通じて何かを感じ、考え、語り合った証でもあります。「もっとスカッと終わってほしかった」「現実を見せつけられて苦しい」「それでも登場人物の一歩に希望を感じた」など、受け止め方はさまざまです。

パラスポーツの現場や、障がい者を取り巻く社会の課題には、ひとつのドラマで簡単に答えを出せない現実があります。だからこそ、『GIFT』のラストに残ったモヤモヤは、「視聴者一人ひとりへの宿題」として機能しているとも言えます。

日曜劇場としての“痛快さ”を求める声と、テーマに対する“誠実さ”を評価する声。その間で揺れ動いた『GIFT』の評価は、今後、時間の経過とともに変化していくかもしれません。長く愛されるドラマは、放送直後の評価だけでなく、何年も後に「もう一度見返したくなる」ことで再評価されることも少なくありません。

本田響矢のこれからに注目

今回、『GIFT』というチャレンジングな作品に参加したことで、本田響矢さんの経歴には新たな一行が刻まれました。視聴率や賛否という物差しでは測りきれない経験を積んだ本田さんが、今後の作品でどのような表現を見せてくれるのか、期待が高まります。

パラスポーツを題材にしたドラマに出演したことは、単なる「作品のひとつ」という枠を超え、彼自身の価値観や役への向き合い方にも影響を与えたはずです。社会的なテーマとエンターテインメントをどう結びつけるか――『GIFT』での経験は、これからの本田さんが、より深みのある人物像を演じるための礎になるでしょう。

『GIFT』を通して、多くの視聴者がパラスポーツに関心を持ち、障がいの有無を超えたスポーツの魅力や、人が一歩踏み出すことの意味について考えるきっかけを得ました。その一端を担った俳優の一人として、本田響矢さんの名前は、これからもドラマファンの記憶に残り続けるはずです。

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