ごみ清掃芸人・滝沢秀一さんが教える「段ボール」と「小型家電」の正しい捨て方

お笑いコンビ「マシンガンズ」の一員であり、現役のごみ清掃員としても知られる滝沢秀一さん。
テレビや書籍、SNSなどで「ごみ清掃芸人」として活躍し、私たちの身近なごみの分別や捨て方をわかりやすく発信しています。

この記事では、今とくに話題になっている
「テープだらけの段ボールはどう捨てる?」「ハンディ扇風機やリモコンは燃えるごみ?」
といった疑問を、滝沢さんの解説を軸に、やさしい言葉で整理してご紹介します。

テープが剥がせない段ボールは「可燃ごみ」になる理由

まず大きな話題になっているのが、テープがベタベタに貼られた段ボールの扱いです。
ネット通販の普及で段ボールを捨てる機会は増えましたが、ガムテープやビニールテープがたくさん巻かれた箱を見ると、
「このまま古紙回収に出していいのかな?」と迷ったことがある人は多いのではないでしょうか。

結論から言うと、テープが剥がせない段ボールは「可燃ごみ」として捨てる必要があります。

なぜ「紙」としてリサイクルできないのか

段ボールは本来、古紙としてリサイクルされる大切な資源です。
しかし、滝沢秀一さんは「テープだらけの段ボールは、紙として再利用することができない」と説明しています。

その理由は、リサイクル工場の「異物を取る機械」にテープが引っかかってしまうからです。
古紙のリサイクル工程では、紙以外の異物を取り除くための機械が使われていますが、テープが多すぎると
その機械に絡まったり、紙と上手く分離できなかったりして、正常な処理の妨げになってしまいます。

テープがこびりついたままの段ボールが大量に混ざると、

  • 機械の故障や停止の原因になる
  • 紙として再生できる量が減ってしまう
  • 結局「燃やすしかないごみ」が増えてしまう

といった問題が起きてしまいます。
こうした事情から、どうしてもテープがきれいに剥がせない段ボールは、最初から可燃ごみとして出してほしいというのが、
現場で働く清掃員たちの切実な思いなのです。

どこまでテープを剥がせばリサイクルに出してよいのか

とはいえ、すべての段ボールを「可燃ごみ」にしてしまったら、せっかくの資源がもったいないですよね。
そこでポイントになるのが、「自分で無理なく取れる範囲のテープ」をきちんと剥がすことです。

目安としては、

  • 箱のふたを閉じている太いテープはできるだけ剥がす
  • はがしたテープは「可燃ごみ」として別に出す
  • どうしても取れない細かいテープやラベルが少し残る程度なら、自治体によっては古紙回収に出せる場合もある

といったレベルを意識してみてください。
ただし、テープの量があまりに多い」「ベタベタで紙が破れてしまうほど」の場合には、
無理に古紙として出さず、可燃ごみに回した方が全体としては環境負荷を減らせることもあります。

自治体によって基準が少しずつ違うため、最終的にはお住まいの地域のルールを確認しつつ、
「リサイクルの邪魔にならないかどうか」を意識して判断するとよいでしょう。

テープぐるぐる巻き段ボールは「リサイクル?可燃ごみ?」

次に、多くの人が迷うのが「テープをぐるぐる巻きにした段ボール」です。
通販の荷物や引っ越しの梱包などで、箱全体がテープで補強されていることもあります。

この場合も考え方は同じで、「紙として再利用できる状態かどうか」が分かれ目になります。

テープぐるぐる巻き段ボールの分け方の基本

テープぐるぐる巻き段ボールを前にしたら、次のように考えてみてください。

  • テープをある程度まとめて剥がせるか
  • 段ボールの表面がほとんど見えないほどテープで覆われていないか
  • 剥がそうとすると段ボールがボロボロになってしまわないか

これらを踏まえて、

  • テープが簡単に剥がせる → テープを取って古紙回収へ
  • テープが多すぎてほとんど取れない → 可燃ごみ

というふうに分けると、リサイクル工場の負担を減らすことにつながります。
滝沢秀一さんのような、現場を知る清掃員が伝えたいのは、
なんでもかんでもリサイクルに出せばいいわけではない」ということです。

「これは紙として再利用できるのかな?」と一度立ち止まって考え、
そのうえでテープをできる範囲で剥がしてから出すだけでも、ごみの現場は大きく変わっていきます。

「ハンディ扇風機」「リモコン」はどう捨てる?

もう一つ、多くの家庭で悩まれているのが「小型家電の捨て方」です。
とくに最近は、夏場に活躍するハンディ扇風機や、どの家庭にもあるリモコンなど、
小さな家電を処分する場面が増えています。

「見た目は小さいし、燃えるごみでいいんじゃない?」と思いがちですが、
現役清掃員でもある滝沢秀一さんは、こうした小型家電の正しい処分方法を、家族でも実践できるように解説しています。

共通する大切なポイント「電池を必ず抜く」

ハンディ扇風機やリモコンなど、小型家電を捨てるときに必ず最初に行いたいのが「電池を抜く」ことです。

乾電池やボタン電池、充電式のバッテリーなどが入ったままごみに出してしまうと、

  • ごみ収集車の中で電池同士がぶつかり発熱・発火する
  • 破損した電池から液漏れし、ほかのごみを汚染する
  • リサイクルの工程で思わぬトラブルの原因になる

といった危険があります。
実際、ごみ収集車や処理施設での火災は、「電池入りのまま捨てられたごみ」が原因になっているケースも多いといわれています。

そのため、ハンディ扇風機でもリモコンでも、まずは電池ケースを開けて中身をすべて取り出すことが重要です。
取り出した電池は、自治体が指定する「電池回収ボックス」や「有害ごみの日」などで適切に処分しましょう。

ハンディ扇風機の正しい捨て方

ハンディ扇風機は、プラスチックと金属、電子部品などが組み合わさった「小型家電」です。
多くの場合、次のような手順で処分します。

  • 内蔵電池・乾電池があれば必ず取り出す
  • お住まいの自治体が「小型家電リサイクル」を実施している場合は、回収ボックスなどに出す
  • 小型家電としての回収がない地域では、「不燃ごみ」または「小型金属ごみ」として指定された日に出す

ただし、リチウムイオン電池が内蔵されていて、取り外しが難しいタイプもあります。
その場合は、取扱説明書やメーカーサイトを確認したり、自治体の窓口やコールセンターに相談したりすると安心です。

リモコンの正しい捨て方

テレビやエアコンのリモコンも、基本的な考え方はハンディ扇風機と同じです。

  • 中の乾電池やボタン電池を必ず抜いておく
  • プラスチック製のリモコンは、自治体によって不燃ごみ小型家電として回収される
  • 金属部分が多いタイプは、「小型金属」など別区分になる地域もある

リモコンはサイズが小さく、つい他のごみと一緒に出してしまいたくなりますが、
中の電池さえしっかり取り外しておけば、安全の面でもトラブルは大きく減らすことができます。

家庭で実践したい「ごみ分別」のちょっとした工夫

滝沢秀一さんが伝えているメッセージの根底には、
「ごみを出す側の小さな配慮が、清掃現場やリサイクルの現場を大きく助ける」という思いがあります。

最後に、家庭でできる分別の工夫を、今回の話題とあわせてまとめてみましょう。

段ボール編:今日からできる3つのポイント

  • テープはできるだけ剥がしてから出す
    ガムテープやビニールテープは、リサイクルの大きな妨げになります。剥がしたテープは可燃ごみへ。
  • テープだらけで剥がせない段ボールは「可燃ごみ」へ
    無理に古紙回収に出すよりも、現場と環境にやさしい選択になることがあります。
  • 中身を空にし、つぶしてから出す
    段ボールの中にプチプチやビニール袋が残っていると、それもまた異物になります。
    中身をすべて出してから、平らにつぶして古紙として出しましょう。

小型家電編:安全とリサイクルを両立させるコツ

  • 電池を必ず抜く習慣をつける
    「捨てる前に電池チェック」を家族で合言葉にすると、事故防止に役立ちます。
  • 自治体の「小型家電回収」を活用する
    役所やスーパー、家電量販店などに回収ボックスが設置されていることがあります。
    金属やレアメタルのリサイクルにもつながります。
  • 迷ったら自治体の分別ガイドを確認する
    自治体のホームページやごみ出しカレンダーには、品目別の出し方が詳しく載っています。
    分からないときにチェックするクセをつけると安心です。

ごみ清掃芸人が伝える「ごみの向こう側」を考えるきっかけに

段ボールに貼られた一本のテープ、ハンディ扇風機の中に残された一本の電池。
一つひとつは小さなことですが、そのまま捨ててしまうか、ひと手間かけて分別するかで、
ごみ収集やリサイクルの現場の負担は大きく変わります。

ごみ清掃芸人として活動する滝沢秀一さんは、まさにその「現場の声」を私たちに伝えてくれる存在です。
「テープが剥がせない段ボールは可燃ごみ」「ハンディ扇風機やリモコンは、まず電池を抜く」といった具体的なアドバイスは、
どの家庭でもすぐに取り入れることができます。

ごみを捨てるときに、「この先、このごみはどんな道をたどるのだろう?」と少し想像してみる。
その小さな意識の変化が、環境にも、働く人にもやさしい社会につながっていきます。
今日の段ボールの処分や、使い終わったハンディ扇風機・リモコンの片づけから、ぜひ実践してみてください。

参考元