川崎市でも他人事ではない「はしか」 確実な2回接種がカギに

はしか(麻疹)の感染が各地で話題となるなか、川崎市に住む私たちも「自分ごと」として考える必要が出てきています。特に、ニュースでは「3回接種よりも、まずは『確実な2回接種』が大切」という専門家の指摘や、東京都千代田区が19〜49歳の区民などを対象に、はしかワクチン費用を全額助成する動きが報じられています。

ここでは、川崎市民の視点から、はしかワクチンの「確実な2回接種」の意味や、他自治体の動き、そして私たちが今できることについて、わかりやすくまとめます。

はしか(麻疹)とは? どんな感染症なのか

はしかは麻疹ウイルスによる急性のウイルス感染症です。発疹が出る病気として有名ですが、症状は発疹だけではありません。

  • 高い熱(39度以上になることも多い)
  • せき・鼻水・目の充血
  • 全身に広がる発疹

こうした症状に続いて、肺炎や脳炎などの合併症を起こすことがあり、命に関わるケースもあります。日本では予防接種が普及して患者数は大きく減りましたが、海外では今も流行している国があり、旅行などをきっかけに日本国内で感染が広がることがあります。

なぜ今、はしかが話題になっているのか

最近の報道では、国内でのはしかの患者や、感染の疑い例が相次いだことが取り上げられています。新型コロナの流行時期には海外旅行を控える人が多かったのですが、現在は人の移動が増え、海外からウイルスが持ち込まれるリスクも高まっています。

また、子どものころに受けたワクチン接種歴が曖昧な人や、年代によっては十分な回数を接種していない人もおり、ワクチンの「打ち漏れ」が残っていることも問題になっています。

「3回接種」よりも大事なのは「確実な2回接種」という考え方

ニュース内容のひとつでは、感染拡大を防ぐためには、新たに3回接種を広げるよりも、「必要とされる2回接種を確実に行うこと」が重要だと説明されています。これは、限られたワクチンや医療資源を、最も効果的な形で使うための考え方です。

はしかワクチンの「2回接種」とは?

日本の定期接種では、麻疹単独ではなく、麻疹・風しん混合(MR)ワクチンとして、次のように合計2回接種することが基本になっています。

  • 1回目:1歳のとき
  • 2回目:小学校入学前の1年間(年長のとき)

この2回をきちんと受けることで、はしかに対する免疫が安定してつきやすいとされています。1回だけでは、どうしても免疫が十分につかない人が一定数おり、その「すき間」を埋める意味で2回目が重要です。

なぜ「3回目」より「2回を漏れなく」が優先なのか

「3回接種」を検討するよりも、まず2回接種していない人をなくすことが優先される理由はいくつかあります。

  • 2回接種で高い予防効果が期待できるため、追加の3回目よりも、まだ2回接種していない人に打ったほうが全体としての効果が大きい
  • ワクチンの供給や医療現場の体制には限りがあり、3回目に回すよりも、未接種・1回のみの人に集中して接種した方が、社会全体の感染リスクを下げやすい
  • 「2回打つべき人がきちんと2回打っているか」を確認することで、対策の抜け漏れを減らせる

つまり、「多くの人が3回打つ」よりも、「必要な人が確実に2回打っている」状態にしたほうが、はしかの集団的な予防効果(集団免疫)の面で合理的と考えられているのです。

千代田区の「はしかワクチン全額助成」から見えるもの

別のニュースでは、東京都千代田区が19〜49歳の区民や教員などを対象に、はしかワクチンの費用を全額助成することが報じられています。助成開始は来月15日からとされ、対象となる人は自己負担なくワクチンを受けられる仕組みです。

なぜ19〜49歳が対象なのか

この年代が対象となっている背景には、年代ごとの接種歴の違いがあります。

  • 世代によって、子どもの頃に定期接種が1回のみだったり、制度変更の過渡期にあったりして、2回接種が徹底されていない場合がある
  • 現在、子ども世代には2回接種の制度が整っていますが、その親世代や現役世代の一部に免疫の弱い人が残っている可能性がある

千代田区は、こうした「接種のすき間」を埋める目的で、自費ではためらわれがちな年代の接種を後押ししようとしていると考えられます。

川崎市民にとっての意味

千代田区のような取り組みは、はしか対策として、自治体が積極的にワクチン接種を支援するひとつの例です。川崎市は千代田区とは別の自治体ですが、首都圏全体の人の行き来は多く、他自治体の動きも感染リスクを考えるうえで無関係ではありません

川崎市で同様の助成を行っているかどうかは、市の公式情報で確認する必要がありますが、他区の動きを知ることで、自分の接種歴を見直すきっかけにすることができます。

はしかの感染リスクをどう感じるか 川崎市で考えるポイント

「はしかの感染リスクについて、どのように感じていますか?」という問いかけは、単に不安をあおるものではなく、自分自身や家族の状況を振り返るきっかけととらえることができます。

川崎市ならではのリスク要因

川崎市は人口が多く、通勤・通学や買い物、イベントなどで多くの人が行き交う都市です。そのため、次のような特徴があります。

  • 電車・バスなどの公共交通機関の利用者が多い
  • 東京・横浜など周辺都市への通勤・通学者が多い
  • 子どもから高齢者まで、さまざまな世代が密集して生活する地域が多い

はしかは感染力が非常に強いことで知られており、同じ空間にいるだけで感染するおそれがあると言われています。こうした川崎市の環境を踏まえると、「ワクチンを打っていないのに、たまたまこれまで感染しなかっただけ」という状況は、決して安全とは言えません。

自分の感染リスクをチェックしてみる

自分や家族の感染リスクを考える際には、次の点を確認することが参考になります。

  • 母子健康手帳や予防接種記録を見て、麻疹またはMRワクチンを2回接種しているか
  • 海外渡航の予定がある、または海外からの来訪者と接する機会が多いかどうか
  • 学校、保育園、医療・福祉施設など、多くの人と接する職場で働いているかどうか

これらに当てはまるほど、確実な免疫を持っていることの重要性は高くなります。逆に言えば、ワクチン接種歴が不明なまま、こうした環境にいる場合は、はしかの感染リスクを軽く見ないほうが良いとも言えます。

川崎市民として今できる対策

では、川崎市で暮らす私たちは、具体的に何をすればよいのでしょうか。ここでは、「確実な2回接種」の考え方を踏まえたうえで、取るべき行動を整理します。

1. まずは自分と家族の接種歴を確認する

最初のステップは、現状を知ることです。

  • ご家庭にある母子健康手帳や予防接種の記録を開き、麻疹またはMRワクチンの接種回数と時期を確認する
  • 記録が見つからない場合は、過去に接種した医療機関や、接種時に住んでいた自治体に問い合わせてみる

接種歴がはっきりしない場合、医師によっては血液検査で免疫の有無(抗体価)を確認したうえで、接種の必要性を判断することもあります。

2. 川崎市の情報を公式サイトなどで確認する

次に、川崎市としてどのような予防接種制度や助成制度があるかを、市の公式情報で確認することが大切です。

  • 川崎市の公式ウェブサイトで、麻疹・風しん混合ワクチン(MR)の定期接種情報や、任意接種への助成があるかどうかをチェックする
  • 不明点があれば、市の保健所や区役所の担当窓口に問い合わせる

自治体によっては、妊婦やその家族、あるいは特定の年代を対象に、麻疹・風しんワクチンへの助成を行うことがあります。川崎市での対応は、その時点の公式情報を確かめることが重要です。

3. かかりつけ医に相談し、必要なら接種を検討する

接種歴の確認や自治体情報の把握ができたら、かかりつけの医療機関で相談することをおすすめします。

  • 自分や家族の年齢、職業、接種歴などを説明し、はしかワクチンの必要性について意見を聞く
  • 必要と判断されれば、MRワクチンなどの接種を検討する

このとき、「3回目を打つべきか」というよりも、まずは2回接種が済んでいるかどうかを確認し、不足があれば補うことが優先です。医師と相談しながら、自分にとって適切な選択をしていくことが大切です。

「確実な2回接種」で守るのは、自分だけではない

はしかワクチンの接種は、自分自身を守るだけでなく、周りの人を守る行動でもあります。はしかにかかると特に重症化しやすいのは、次のような人たちです。

  • まだワクチンを接種できない年齢の乳児
  • 妊婦や、基礎疾患などでワクチン接種が難しい人
  • 高齢者や、免疫力の低下している人

こうした人々は、自分でワクチン接種による防御が十分にできないことがあります。そのため、周りの人がしっかりとワクチンを接種してウイルスを持ち込まない環境を作ることが、間接的に彼らを守ることにつながります。

川崎市のように人口が多く、世代を超えた交流が活発な地域では、ひとりひとりの接種が全体の安全性に影響しやすいと言えます。「自分だけの問題ではない」という視点も、はしかワクチンを考えるうえで大切です。

まとめ:川崎市で考える「はしか」とワクチン

はしか(麻疹)は、今の日本ではあまり身近に感じないかもしれませんが、感染力が非常に強く、重い合併症も起こりうる病気です。ニュースで取り上げられているように、感染拡大を防ぐには、3回接種を広げる前に、「必要な2回接種を確実に行うこと」が重要だとされています。

東京都千代田区が19〜49歳を対象に、はしかワクチンの費用を全額助成するといった動きは、接種のすき間を埋める具体的な取り組みとして注目されます。川崎市に住む私たちも、自分の接種歴を見直し、市の制度や医療機関の情報を確認することで、同じように対策を進めることができます。

「はしかの感染リスクをどう感じるか」という問いに、正解はひとつではありません。ただ、接種歴を知らないまま「きっと大丈夫」と思い込むのではなく、一度立ち止まって自分と家族の状況を確かめてみることは、誰にとっても意味のある行動です。

川崎市という大きな都市で暮らす以上、多くの人と関わりながら生活するのは避けられません。だからこそ、確実な2回接種による予防を通じて、自分と周りの人たちを守る意識を持つことが大切です。今日のニュースをきっかけに、ぜひ一度、ご家庭の予防接種の記録を見直してみてください。

参考元