サントリー、来年4月から酒類値上げへ──最大20%アップ、39銘柄対象
日本を代表する酒類メーカーであるサントリーは、2026年4月1日出荷分からウイスキーや焼酎、輸入ワインなど計39銘柄について、希望小売価格を2〜20%値上げすることを発表しました。
この値上げは、昨今の原材料価格や輸送費の高騰に直面し、企業努力だけでは吸収しきれない厳しい状況から決断されたものと説明されています。
ウイスキー銘柄「響」「山崎」「白州」も対象に
特に注目されているのが、日本国内外で高い人気を誇るウイスキー銘柄の「響」「山崎」「白州」です。これらのウイスキーは希望小売価格が6~15%の値上げとなります。例えば、「サントリーウイスキー響 JAPANESE HARMONY」(700ミリリットル)は、これまで税抜き7,500円だったものが、値上げ後は8,000円となります。
近年、国際的な評価も高く取引価格が高騰していた銘柄だけに、愛飲者からは価格動向に関心が高まっています。
焼酎・ワインも幅広く値上げ──最大20%上昇の品も
ウイスキー以外にも、焼酎や輸入ワインが幅広く値上げ対象となっています。焼酎など約10銘柄は2~20%の値上げです。具体的には、焼酎「鏡月Green25度」(700ミリリットル)が税抜き900円から918円に変更されるなど、ラインナップによって値上げ幅が異なります。
今回の決定により、サントリーのウイスキー・焼酎・ワイン合わせて合計187品目が値上げ対象となり、消費者や飲食店などへの影響が波及しそうです。
値上げの背景──原材料・輸送費の高騰
サントリーが値上げを決断した背景には、世界的な景気変動や輸送網の混乱などに端を発する原材料の価格高騰と輸送費の増加があります。長期化する価格上昇が企業努力では吸収しきれず、やむなく消費者への転嫁となりました。
酒類業界だけでなく、食品全般で同様の値上げが広がる中、サントリーの動きは他メーカーにも影響を与える可能性があります。
消費者・販売店への影響
- 値上げに伴い、個人の消費者は日常使いの酒類を選ぶ際の基準が変わりそうです。
- 飲食店では原価上昇への対応策として、価格改定やラインアップ調整が迫られます。
- 特にウイスキーなどプレミアム商品については、価格上昇がそのまま希少価値向上につながる動きも予想されます。
メーカーの取り組みと今後の展望
サントリーは「品質と安定供給の維持」を重視してきました。今回の値上げは、これらを守るためのやむを得ない措置としています。
一方で、消費者全体の節約志向や・外食産業の業績に対する不安感が拡大する中、今後酒類業界はさらなる付加価値の創出や原価圧縮の工夫が求められるでしょう。
他社動向も含めて、2026年春にかけて酒類業界の動きから目が離せません。
まとめ
サントリーの酒類値上げは、世界的な市況変化とコスト増に直面した企業の苦渋の選択です。
ブランド力と品質維持のための取り組みとともに、消費者や飲食業界への影響にも注目が集まります。
今後も酒類業界の価格動向や消費者の反応から目が離せません。




