2026年VCT Pacific、ベトナムとK国での開催で新時代へ アジア・パシフィック地域の拡大戦略が本格化
ライオットゲームズは1月20日にソウルで開催したメディアデーイベント「2026 VCT Pacific Kickoff」で、今年のVCT Pacificの大規模な改革と地域拡大計画を発表しました。Stage 1 ファイナルズがベトナムのホーチミンシティで5月に、Stage 2 ファイナルズが韓国のプサンで9月に開催されることが明らかになり、アジア・パシフィック地域全体での競技シーンの活性化が期待されています。
ベトナム初となるTier 1大会がホーチミンシティで開催
今回の発表で最も注目される内容は、ホーチミンシティがベトナム初のVCT Pacific Tier 1大会の開催地に決定したことです。これはアジア・パシフィック地域で極めて重要な決定となります。
ライオットゲームズのアジア・パシフィック地域VALORANT eスポーツ統括責任者であるジェイク・シン氏は、このベトナム進出について熱い思いを語っています。「ベトナムでの公式Tier 1 VCT大会開催は長年の目標でした。ベトナムのプレイヤーコミュニティとビューワー数がこの数年間で急速に拡大しており、現在ではベトナム語がVCT視聴者言語の上位5言語に入るまでになっています」とシン氏は述べています。
ホーチミンシティでのStage 1 ファイナルズは5月15日から17日にかけて開催される予定です。これに先立ち、Stage 1のグループステージは4月3日から5月17日までソウルで行われ、12チームが2つのグループに分かれて競い合います。上位8チームがプレイオフに進出し、その中から3チームがロンドンで開催されるVALORANT Mastersの出場権を獲得します。
ベトナムの急速な成長を示す具体的な例も挙げられています。昨年のIGL of the Yearを受賞した「crazyguy」ことCông Anh Ngôは、ベトナムから生まれた才能あるプロプレイヤーの代表格です。さらに、わずか2週間前に行われたAPAC Predator Leagueでは、ベトナムの「Fancy United」が優勝を果たしており、アマチュア段階でも優秀な選手が育成されていることが伺えます。
プサンがStage 2ファイナルズの新しい舞台に
ベトナムでのStage 1ファイナルズに続き、プサンが9月のStage 2ファイナルズの開催地として選定されました。これは昨年までのホームシティであったソウルから、同じ韓国内での会場移動を意味します。
Stage 2は7月16日から9月6日までの日程で行われ、ファイナルズウィークエンドは9月4日から6日の予定となっています。韓国のeスポーツインフラの充実を示す決定として、ライオットゲームズはプサンでの開催により、韓国内の複数都市でのVCT Pacificの体験機会を提供することになります。
ロードショー戦略でアジア全体へのアプローチを強化
今回の2つのファイナルズ会場の選定は、VCT Pacificの「ロードショー」戦略の一環です。これは従来のホームシティ集約型から、地域を分散させての開催へのシフトを意味しています。
昨年の東京でのStage 2ファイナルズは現地ファンの熱狂的なサポートを得て大成功を収めました。シン氏は「昨年東京で開催したStage 2ファイナルズでのファン体験は非常に良好でした。地域のファンたちは大きな支援を示してくれました」とロードショー戦略の有効性を強調しています。
このロードショー戦略により、ライオットゲームズはローカルな放送配信、公式ビューイングパーティーの展開、そして地域密着型のコミュニティ構築を推進しています。これによって、より多くのプレイヤーと視聴者がVCT Pacificに参加・観戦する機会が生まれるのです。
2026年VCT Pacificの新フォーマット導入
会場の拡大だけでなく、2026年のVCT Pacificはルール面でも大きな変更が加えられています。トリプルイリミネーションブラケットという新しいプレイオフフォーマットが導入されることが明らかになりました。これにより、一度の敗北でも本戦から脱落しない、より多くの試合機会を提供する構造になります。
また、新しいSkirmish(練習試合)のサイドセレクション方式も導入されます。これらのフォーマット変更は、よりエキサイティングで公平性の高い競技環境を実現するためのものです。
12チームが参加する拡大リーグ体制
今年のVCT Pacificには全12チームが参加する予定となっています。これらのチームは2つのグループに分かれ、総当たり戦でそれぞれのステージの上位チームを決定します。
1月20日に開催されたキックオフイベントでは、全参加チームのプレイヤー代表が集結し、大会ルールと形式についての詳細な説明が行われました。アジア・パシフィック地域のVALORANT競技シーンの最高峰として、今年も熱い戦いが期待されています。
ファンエクスペリエンスの充実も重視
ライオットゲームズはロードショーイベントでのファン体験充実にも力を入れています。ホーチミンシティとプサンでのファイナルズウィークエンドでは、ファンゾーン、インタラクティブな体験スペース、限定商品販売など、多様なコンテンツが提供されるとのことです。
シン氏は「通常の熱戦だけでなく、ファンたちが楽しめるアクティビティ、インタラクティブなスペース、限定グッズなど、ファンコミュニティが期待するようなハイクオリティな体験を提供したい」と述べており、単なる試合開催ではなく、総合的なエンターテインメント施設としての展開を目指しています。
ベトナムのVALORANTシーン発展と国際的な認知向上
今回のベトナム選定は、同国のVALORANT競技シーンが国際的に認識されるようになったことの表れです。昨年8月にはホーチミンシティのVPS Arenaで「VALORANT Challengers SEA Split 3 Playoffs」が開催され、国内チームの実力が証明されています。
ベトナムのプロシーン成長に加え、アマチュア段階でも才能あるプレイヤーが次々と登場しており、将来的なプロシーンの一層の拡大が見込まれています。ライオットゲームズがベトナムをStage 1ファイナルズの開催地に選んだことは、この地域への長期的な投資と信頼を示すものとなっています。
アジア・パシフィック地域全体への波及効果
2つのロードショー会場の選定により、アジア・パシフィック地域全体でのVCT Pacificへの関心がさらに高まることが予想されます。従来はソウルが主要な開催地でしたが、今年はベトナムと韓国プサンという2つの異なる都市が舞台となることで、より広い地域のファンが生のVCT Pacificを体験する機会が生まれるのです。
これは地域密着型のeスポーツ戦略であり、VALORANT競技シーンの真の国際化を目指すライオットゲームズの姿勢を象徴しています。今年のVCT Pacificは、アジア・パシフィック地域全体にとって記念すべき大会になることが確実視されています。




