田村保乃――櫻坂46センターに輝く「バレー愛」と、14年間の努力と思い
はじめに
田村保乃さんは、女性アイドルグループ・櫻坂46で活躍するメンバーであり、さらにファッション誌『VOCE』のレギュラーモデルも務めるなど、幅広い分野で注目を浴びている存在です。
しかし、彼女を語るうえで欠かせないのは、なんといっても14年にも及ぶバレーボール競技歴。
彼女が築き上げてきた努力と、そこから生まれた「バレー愛」は、今多くの人々に感動を与えています。
田村保乃のプロフィール
- 1998年10月21日生まれ、大阪府枚方市出身
- 櫻坂46・二期生として2018年に加入
- 身長163cm、血液型はA型
- 「パステルブルー」がサイリウムカラー
- 2021年には櫻坂46のセンターに抜擢されるなど、グループの中心メンバーの一人
バレーボールとの出会い――幼い頃からの青春の日々
田村さんがバレーボールを始めたのは幼稚園の年長のとき。
2歳上の兄がバレーボール教室に通っていたことがきっかけでした。
田村さん自身は「始めの理由を思い出せないくらい、気が付けば当たり前のようにバレーをしていた」と語っています。
小学校時代は地域のスポーツ少年団で、中学、高校と進学しても迷わずバレー部を選び、自然な流れでバレーボールに打ち込む日々が続きました。
中学生のころはご友人たちと一緒にバレー部へ入部。
ポジションは主にアタッカーを務め、チームの中では経験者として貴重な戦力となっていました。
身長は平均的だったものの、努力とセンスでレフトもライトもこなすことができました。
当時はバレーボール選手になることが将来の夢だったといいます。
高校時代――「365日、朝から晩まで」練習に打ち込んだ日々
田村さんの高校時代は、まさに体育会系そのものでした。
部活の練習は「365日、朝から晩まで」。
休みなしでバレーボールに打ち込み、肉体的にも精神的にも自らを追い込みました。
時には厳しい指導や練習のプレッシャーに涙することもあったそうですが、それでも田村さんは一切手を抜かず、とことん向き合い続けたのだと言います。
この経験は、根性や忍耐力だけでなく、「努力が報われるとは限らないこと」や「思い通りにならない悔しさ」といった、人生において大切な感覚を身につけるきっかけとなりました。
田村さんはバレーを通じて「自分で自分を奮いたたせ、成長できるのもバレーの魅力」と述べています。
「できない自分が怖くて…」――努力家ゆえに生まれた悩み
14年間真剣に続けてきたからこそ、田村さんには自分に対する厳しさや失敗への恐怖も生まれました。
限界まで努力しても結果が出ないとき、「どうしてうまくいかないんだろう」「できない自分が怖い」と感じたこともあるそうです。
特に「バレーができない自分」に対する恐怖や不安は、大きなプレッシャーとなって田村さんを苦しめた時期もありました。
自身でも「自分を認めてあげるのは苦手だった」と語りつつも、「挑戦を諦めたら成長が止まってしまうと気付き、考え方を変えられた」と振り返ります。
結果だけでなく「失敗も経験のうち」と受け入れることで、競技人生の重圧を自分なりに乗り越えるようになったのです。
櫻坂46の活動、そして「バレー愛」は今も胸に
田村保乃さんは2018年に櫻坂46(二期生)としてアイドルの道へ進みます。
抜群の歌唱力や表現力、明るさと根性で一気にグループの顔となり、2021年にはセンターに選ばれるほど急成長しました。
ファンやメンバーからの信頼も厚く、まさにグループを牽引する存在です。
しかし、田村さんの原点にあるのは、やはりバレーボールを通じて培われた体育会系の精神。
彼女自身「バレーできつい練習をやり通せたから、アイドル活動も乗り越えられる」と語るほど、その経験は現在にも活きています。
また、「櫻坂46のパフォーマンスでも、チームワークや瞬時の判断力、己との勝負の大切さなど、バレーで学んだことが多い」と話しています。
バレーボールの魅力――人生の指針となるスポーツ
田村保乃さんは競技引退後もバレーボールへの想いは消えず、ABEMAのバレーボール生中継のゲストとして登場するなど、積極的に競技普及にも関わっています。
「バレーボールは一人ではできない。仲間の支えあってこそのスポーツだからこそ、感謝や協力の気持ちが自然と芽生える」と力説。
「ミスしても、周りの声掛けやフォローで立ち直れるのが、バレーの面白さ」「バレーがあったから今の自分がいる」と何度も口にしています。
また、指導者や仲間からの激励、時には厳しいアドバイスに支えられながら、最後まで自分の可能性を信じ抜いたことが、今では大きな財産となっているそうです。
彼女の中では「どんなに苦しくても諦めずに続けることで、自信が生まれる」という信念が根付いています。
アイドルと競技人生の「二刀流」から見えるもの
田村さんの歩みは、アスリート・アイドル・モデルという全く異なる世界でありながら、その本質は「努力すること」「仲間と一緒に高みを目指すこと」に変わりありません。
「夢を叶える過程」「一度は諦めそうだったけど努力し続ける大切さ」「仲間に支えられる喜び」――どれも、バレーで味わったからこそ、櫻坂46の活動にも活かされています。
同時に、自分の弱さや傷つきやすさも隠さずに発信し、「一生懸命頑張っている人は、うまくいかない時もある。でもそれを乗り越えようとする姿勢こそ尊い」と、多くのファンの共感を集めています。
ファンや若者へのメッセージ
田村保乃さんは「バレーボールで得た経験や気づきは、生きる上ですごく大事なものだった」と語ります。
どんなに高い壁でも、挑戦をあきらめず一歩ずつ努力し続けることの大切さを、実体験を通して発信し続けます。
「できないことがあっても落ち込む必要はないし、自分のペースでコツコツ進めば大丈夫」。その温かく前向きな言葉は、多くの若者たちに勇気を与えています。
これからも田村さんは、自身のアイドル人生も、バレーへの恩返しも両立させながら、その唯一無二の魅力を輝かせていくはずです。
おわりに
今回は、櫻坂46センター・田村保乃さんの「バレー愛」と14年にわたる競技人生にスポットをあて、その努力や葛藤、学び、そしてこれからの夢についてご紹介しました。
彼女の物語は、これから何かにチャレンジしたいと考えているすべての人に、きっと大きなエールを届けることでしょう。