ランネットがつなぐマラソンの新時代 〜85歳の快挙と未来のランナーたち〜
はじめに ― 市民ランナーの夢を後押しする「ランネット」
ランネットは、日本全国のランナーから親しまれているマラソン・ランニング大会のエントリー総合サービスです。多様な大会の情報提供やエントリー受付、記録の管理、そしてランナー同士のコミュニケーションの場として、初心者からベテランまで幅広く支え続けています。
2025年の秋、ランネット関連のニュースが多くのランナーたちに大きな希望と感動を届けました。本記事では、85歳でマラソンランキング1位となったシニアランナーの挑戦、東京マラソンと社会貢献を結びつけた新たなカードの登場、そしてレース参加の新たな可能性について、分かりやすくご紹介します。
85歳でマラソンランキング1位に輝いた新海清子さんの軌跡
2024年度全日本マラソンランキング(女性85歳の部)で、山梨県の新海清子さん(85歳)が6時間41分53秒の記録で初の1位を獲得しました。
彼女の活躍は、多くのランナー、特にミドル・シニア世代に大きな勇気を与えています。
- ランニングを始めた背景:55歳のとき、ご主人の転勤で山梨へ。知り合いもおらず寂しさを感じ、さらにご主人の看病もあり「自分が健康でいないと」と走り始めたことがきっかけでした。「走り始めてから気持ちが前向きになった」と新海さんは語ります。
- 初マラソンへの挑戦:56歳で河口湖マラソン(現・富士山マラソン)を4時間40分台で完走。その興奮と達成感から、以降21年連続で同大会に出場し続けてきました。
ある日の取材で「朝練の友は牧羊犬、毎日2時間のお散歩ランの成果です」と語る新海さん。その言葉通り、早朝からの習慣的なランニングと、犬とのウォーキングが日常の健康と記録に直結していることが分かります。
“人生100年時代”を前向きに― いつからでも挑戦できる
- 継続する力:「25歳のときにぎっくり腰を患い、それ以降50年以上も腰痛に悩まされてきました。それでも、走ることで人生が変わりました」と、新海さん。
- 朝5時から2万歩以上のウォーキング、週4〜5回の筋力トレーニング、週2回の10kmジョギングをこなし、85歳の今も身体の変化にポジティブに向き合っています。
マラソンのスタートには年齢や経験は関係ありません。「今が人生で一番いいとき」と笑顔を見せる新海さんの姿勢は、多くのランナーが新たな一歩を踏み出すきっかけとなっています。
社会貢献と東京マラソン― “東京マラソンカード”の登場
ランナーの祭典・東京マラソン。その人気は年々高まり、出走権獲得の狭き門も話題となっています。そうした中、東京マラソンカードという新しいオフィシャルクレジットカードが2025年登場し、話題を呼びました。
東京マラソンカードはこんなカード
- 特長:東京マラソン2026の出走権が抽選で当たるチャンス付与。
- 社会貢献:カード利用金額の一部がチャリティや大会運営に活用される設定。
- 参加を身近に:東京マラソン出走の夢を支えながら、社会貢献もできる二重の喜び。
これまでもチャリティランナー枠などを通じて社会的取り組みを強化してきた東京マラソン。2025年、新たにカードというツールで市民ランナーや支援者の裾野を広げ、誰もが“参加型”で応援できる体制が誕生しました。
ランネットが生む“走るコミュニティ”拡大の波
多様な大会をつなぐランネットの特徴、それは「年齢や性別、経験を超えて誰でも参加できる」点にあります。大会ごとに設けられたオープン枠や年齢区分、視覚障がい者の部など、インクルーシブなスポーツ文化の根付きを感じさせます。
大会エントリーのハブとしての存在感
- 北海道マラソン(2025年8月開催)や諏訪湖マラソン(2025年10月)など、国内主要大会ではランネットでの参加登録がスタンダードになりつつあります。
- 自分の挑戦・レベルにあった種目や部門が選べ、年齢や性別を超えた交流・切磋琢磨も促進。
- 完走証など記録管理の利便性、自宅で完走証のダウンロードが可能など、ランナー目線の運営。
- 大会情報やエントリー手続き、リザルト公開など、ワンストップで提供する信頼のプラットフォーム。
変化し続けるマラソンと社会―未来への示唆
高齢化社会を迎えた今、年齢で限界を決めない市民ランナーの姿が増え、日本のランニング文化は大きく変化しています。85歳の新海さんのような「生涯現役」を目指す人々が、健康寿命を延ばし、社会参加を深める事例となっています。
また、東京マラソンのような大規模大会や、チャリティと連動するカードサービスの普及により、「競争」と「共生」のバランスを保つ市民スポーツの可能性もさらに広がっています。
“自分に合ったラン”への多様な道
- 大会参加だけでなく、日常のウォーキングやジョギング、地域交流、目標設定(ランキングや記録更新)を励みにランニングライフを続けられる。
- 新しい技術やサービス(電子完走証やエントリーシステム、コミュニティ形成)によって、これからも誰もが“自分らしいラン”を目指せる環境が整いつつあります。
おわりに―誰もが主人公になれる“ランネット”の時代
ランネットというプラットフォームと、それを活用するランナーひとりひとりが、市民ランニングの進化と感動を生み出しています。85歳のシニアランナーがマラソンランキング1位となった2025年の快挙、新しく登場した東京マラソンカードによる社会貢献への道――どちらも「年齢や経験、背景を超えて走り続ける」というマラソンが持つ力を象徴しています。
走ることは、健康だけでなく人生そのものに希望と彩りを与える──そんな時代がランネットとともに、さらに広がっていくことでしょう。