2025年ジャパンカップ、世界が注目する外国馬4頭が来日へ ― カランダガンの挑戦
2025年11月30日に東京競馬場で開催予定のジャパンカップ(GⅠ)に、欧州を中心とした外国馬4頭が来日することがJRA(日本中央競馬会)から正式に発表されました。話題の中心はなんといってもカランダガン。欧州年度代表馬の有力候補であり、今シーズンG1を3連勝中という圧倒的な強さを誇る1頭です。その他、ゴリアット、ロスアンゼルス、クィーンズタウンが参戦するこの年のジャパンカップが、例年以上の国際色と注目度に包まれることは間違いありません。
カランダガンとは ― 欧州最強馬のプロフィール
- 生産/所有:欧州貴族アガ・カーン殿下の競馬法人「アガ・カーンスタッド」
- 管理調教師:フランシス・アンリ・グラファール師(圧倒的評価を受けるフランスの天才調教師)
- 主な勝利:英チャンピオンステークス(G1)、キングジョージ6世&クイーンエリザベスS、英チャンピオンS(同一年勝利は史上2頭目)、最新レースレーティング130(暫定世界1位)
- 騎手:ミカエル・バルザローナ騎手(仏名手、5戦全勝手綱)
- 血統:父グレンイーグルス(英2000ギニーなど4つG1制覇)、近親には仏2000ギニー馬・クロドヴィル
カランダガンは現4歳馬。昨年はステファン・パスキエ騎手とのコンビで活躍。本年度は全レース、ミカエル・バルザローナ騎手が手綱を取り、主だった欧州のG1レースで連戦連勝を収めています。すでに欧州年度代表馬(カルティエ賞)の最有力候補と目され、日本競馬ファンのみならず、世界の競馬関係者から注目を浴びています。
ジャパンカップに招待受諾した4頭は?
- カランダガン(せん4歳):英チャンピオンステークス2025優勝馬、世界的評価No.1
- ゴリアット(せん5歳):昨年ジャパンC6着、2度目の来日で更なる躍進に期待
- ロスアンゼルス(牡4歳):新境地での挑戦、欧州中距離戦線では安定感を誇る
- クィーンズタウン(せん5歳):ベテラン、ロングランでの粘りが特徴
日本到着のスケジュールも発表されており、ロスアンゼルスとクィーンズタウンは11月20日8時45分に成田空港着、カランダガンとゴリアットは同日17時着のフライトで来日予定。到着後はすぐに東京競馬場入りして調教に取り組むとされています。また、関係者らによると、近年では外国馬がジャパンカップで馬券圏内に入ることが極めて少なく、2005年のアルカセット以来、20年ぶりの「外国馬による優勝」が期待されています。
欧州年度代表馬・カランダガンの歩みと現地評価
カランダガンの今年度の充実ぶりは目を見張るものがあります。G1英チャンピオンSでは、レース中盤まで後方2番手という難しい位置取りから、一気の末脚で1番人気オンブズマンらを突き放し、2馬身1/4差で完勝。欧州トップクラスと目されるドラクロワ、オンブズマンとの三強対決も制し、改めてその能力の高さが証明されました。
フランシス・グラファール調教師は「レース前は戦略面で大きなストレスがあったが、結果的にすべて上手く進んだ。彼は本当にファンタスティックな馬だ」と勝利後に語っており、今後のさらなる挑戦としてジャパンカップ参戦を明言。「まず日本へ行き、それからドバイ、そして世界を舞台に挑戦し続ける」と来年以降の計画を語っています。
外国馬20年ぶりの戴冠なるか?日本馬との対決構図
ジャパンカップは1981年の創設以来、世界の強豪との対決を楽しみにする伝統の国際G1レースですが、近年は日本馬優勢が続いています。外国馬が最後に優勝したのは2005年のアルカセット。それ以降、招待馬が馬券圏内(3着以内)に入ったのも2006年のウィジャボードが最後です。そのため、今年カランダガンが栄冠を手にすれば、実に20年ぶりの歴史的快挙となります。
「馬券的な妙味だけでなく、純粋な“世界最強馬決定戦”としての緊張感」に、競馬ファンは強い期待を寄せています。また今年春開催のドバイシーマクラシックでは、日本馬ダノンデサイルがカランダガンに先着している例もあり、日本馬陣営にも強気なムードが漂っています。
日本馬・出走予定馬の顔ぶれ
気になる日本勢は以下の通り(2025年10月27日現在、出走可否未定含む)です。
- アドマイヤテラ
- ダノンデサイル
- サンライズアース
- シンエンペラー
- ディープモンスター
- ドバイオナー
- ヨーホーレイク
- 他有力馬多数
ダノンデサイルは春のドバイシーマクラシックでカランダガンを破った経験があり、ジャパンカップでも巻き返しや逆転が期待されています。国内外トップホースが一堂に会する国際G1レースらしく、日本と世界の精鋭によるハイレベルな対決が予想されます。
各陣営コメント・来日への意気込み
欧州陣営からは「カランダガンの日本初勝利に向けて全力を尽くす」など強気なコメントが相次ぎ、ファンの間では「世界No.1ホースの実力を確かめたい」「日本馬とのガチの真剣勝負を見たい」と期待が高まります。
- カランダガン陣営「ジャパンカップで歴史的な偉業を達成できる可能性がある」(ネモス・ルース氏・レーシングマネジャー)
- 関係者「まず日本へ行き、それからドバイ、世界遠征は続く」(フランシス・グラファール師)
過去の国際G1、海外馬の“直前回避”や体調不安も懸念されますが、JRAは厳重な受け入れ準備を進めており、今年は特に欧州最高峰の実力馬来日とあって注目度は非常に高いです。
まとめ:歴史を動かすジャパンカップ2025へ
本年のジャパンカップは、カランダガンという欧州年度代表馬の来日により、20年ぶりとなる外国馬の勝利に向けた大きなドラマと期待が生まれています。日本競馬界が誇る強豪たちと、世界の精鋭が舞台を共有するレースは、文字通り競馬ファンにとって一年を締めくくる最重要イベントと言えるでしょう。
レースの行方、歴史的偉業達成の瞬間、そして日本馬の意地。世界中のファンが熱狂する、特別なジャパンカップが迫っています。どうぞご注目ください。



