カシメロ、井上尚弥への「片思い」に終止符 ― 新たな戦いへと向かうフィリピンの元世界王者

話題のボクサー、カシメロが語る「井上尚弥への未練なき進化」

2025年9月19日、世界ボクシング界ではフィリピンの強豪ジョンリエル・カシメロが語った発言が大きな波紋を広げています。過去、スーパーバンタム級で圧倒的な強さを見せ続けてきたカシメロは、「ずっと望んでいたけれども、井上尚弥との戦いは実現しなかった」と率直な思いを明かしました。これまでも日本のファンを中心に“カシメロVS井上尚弥”の夢対決が叫ばれてきましたが、今回のインタビューでカシメロは「もう井上尚弥に興味はない」と言い切っています。

この言葉は、彼の複雑な心情を表現しているに違いありません。決して努力や交渉を怠ったわけではなく、一方通行のような片思いだったことを吐露しながら、カシメロは「今後もスーパーバンタム級で戦い続ける」と、次なる舞台へ向けて気持ちを新たにしているのです。

12月、井上尚弥がアルバン・ピカソ戦に臨む ― カシメロの見立ては「ナオヤの早いKO」

そんな中、2025年12月27日には井上尚弥がサウジアラビア・リヤドのムハマド・アブド・アリーナで、WBC世界スーパーバンタム級1位のアラン・ピカソ(メキシコ)と対戦することが正式に決定しました。これは井上にとって世界的にも注目を集める一戦であり、同イベントには中谷潤人も出場予定、また寺地拳四朗も再起戦を行うなど、サウジアラビアで歴史的な夜となることが期待されています。

このビッグマッチを、カシメロはどのように見ているのでしょうか。「ナオヤ(井上尚弥)が早いKOで勝つだろう」と、井上の圧倒的な実力に太鼓判を押しています。井上尚弥の強さは世界が認めており、その仕上がりや勝負勘の鋭さはカシメロにも強い印象を与えているようです。

カシメロ、次戦は“亀田3兄弟のいとこ”京之介と激突

カシメロは日本のファンにとっても馴染み深い存在です。そんな彼が次なる戦いの舞台として選んだのは、なんと“亀田3兄弟のいとこ”、亀田京之介との一戦です。10月25日にキルギスで開催される興行第2弾で、両者が拳を交えることが決定しています。

京之介といえば、ボクシング界で名を馳せてきた亀田家の血を引く逸材であり、強豪揃いの日本ボクシング界でも注目を集める若手選手です。カシメロとの対戦は、世代や国境を超えた好カードとなるでしょう。発表会見の様子からも両者の気迫が伝わり、現地ファンの熱い視線が向けられています。

亀田家からの熱いメッセージ ― カシメロへの期待

また、亀田京之介の師でもあり、現役時代は三階級制覇王者として日本ボクシング界を牽引した亀田興毅氏も、カシメロの存在を強く意識しています。興毅氏からは「カシメロから日本に向かっていると連絡が入った」という言葉も伝えられ、その内容が各種メディアでも大きく報じられています。日本ボクシング界の大きな文脈の中で、カシメロがどのような活躍を見せるのか――ファンの期待はさらに高まっています。

名勝負数え唄を経て、それぞれの道へ―カシメロと井上尚弥

度重なる交渉や挑発がありながらも、実現しなかったカシメロ対井上尚弥。ただし、お互いが歩んできた道には互いへのリスペクトが根底にあることは間違いありません。井上尚弥はWBC世界スーパーバンタム級1位・アラン・ピカソとの世界戦に集中し、カシメロは新たな強敵との戦いへ。ファンの間で色褪せない「もしも」はいつまでも語り継がれるでしょう。

特に、井上尚弥の試合は“無敗”のまま数々の世界的強敵を下し、技術・パワー・試合運びのすべてで世界最高峰とも称されています。今回対戦するピカソ選手はメキシコの名門選手であり、サウジアラビアでのメガイベントはアジアと世界のボクシングファンを巻き込む一夜となるはずです。カシメロの「ナオヤは早いKOで勝つ」との予想は、彼自身が長年井上を意識し続けた結果だからこその信頼の声でもあります。

今後のボクシング界の注目ポイント

  • カシメロは確かな実力と経験、そして“粘り強い闘志”を持っています。10月25日の亀田京之介との一戦は世代を超えた実力勝負として多くの専門家やファンから期待を集めています。
  • 井上尚弥のピカソ戦は、連続KO記録や世界的な評価の更新のみならず、後進・若手王者への刺激ともなるでしょう。
  • 日本のボクシング界は、亀田一族の新たな挑戦とともに、多様な国際戦が繰り広げられその歴史を更新し続けています。

サウジアラビアという新たなボクシングシーンで日本人選手たちが躍動する一方、カシメロという特異な才覚と背景を持つファイターがもたらす化学反応も大きな見どころとなります。今後もボクシングの世界では、階級や国籍、キャリアを超えたドラマが繰り広げられることでしょう。

まとめ ― 世界のボクシングに広がる日本とフィリピンの絆

カシメロがついに「井上尚弥への興味はない」と語った本音は、ファンにとって少し寂しさもありますが、その裏には新しい挑戦を前にした清々しい決意が感じられます。両者ともに世界のボクシングシーンで新たなページを刻み続けていくのは間違いありません。

今後も日本、フィリピンのみならず、グローバルな視点で両者の活躍に注目したいところです。メディアやファン、選手たち、それぞれの立場から交差する想いに、ボクシングというスポーツの“奥深さ”と“広がり”を改めて感じさせられるニュースといえるでしょう。

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