鹿児島県十島村で最大震度2の地震発生 ― 気象庁が最新情報を発表

2025年9月24日 十島村およびトカラ列島近海で相次ぐ有感地震

2025年9月24日午前10時5分ごろ、鹿児島県十島村最大震度2の地震が観測されました。気象庁の発表によると、本地震の震源はトカラ列島近海、マグニチュード2.8と推定されています。鹿児島県の広い範囲で揺れが感じられましたが、津波の発生はありませんでした

  • 発生日時:2025年9月24日 10時5分ごろ
  • 震源地:トカラ列島近海
  • 震源の深さ:調査中
  • 地震の規模(M):2.8
  • 最大震度:2(鹿児島県十島村)
  • 津波:心配なし

前日にも複数回の地震 ― 小規模だが油断は禁物

前日の9月23日にも、トカラ列島近海を震源とした震度1の地震が複数回発生しています。特に、同日3時49分ごろと16時38分ごろにそれぞれ発生し、どちらも十島村で震度1が観測されました。これらの地震もマグニチュード2.0の小規模地震ですが、同じ地域で短期間に連続して発生している点が注意を要します。

  • 2025年9月23日 3時49分ごろ M2.0 最大震度1(十島村) 津波なし
  • 2025年9月23日 16時38分ごろ M2.0 最大震度1(十島村) 津波なし

今回の地震の特徴と過去の群発地震との違い

今回の一連の地震は、いわゆる「トカラ群発地震」とは直接関係がないと見られています。報道によれば、諏訪之瀬島(すわのせじま)付近で火山性地震も相次いでいることが確認されていますが、今回発生した揺れは火山活動による地震とは区別されています。

また、十島村で震度1の地震が短期間で2回観測されており、御岳火山でも同日6回の噴火があったと南日本新聞が伝えています。これらの事象がすべて連動しているわけではなく、各島ごとの個別現象として捉えられています。

地震の基礎知識 ― 震度とマグニチュードの違い

地震の情報を正しく理解するための基礎知識です。

  • 震度:各地域での揺れの強さを表す指標。震度1~7まで7段階で表示。今回は最大震度2。
  • マグニチュード(M):地震自体のエネルギーの大きさを表す数値。今回の地震はM2.8。
  • 震度とマグニチュードは必ずしも比例しません。震源が浅い場合、規模が小さくても震度が大きくなることがあります。
  • 津波の有無:気象庁は、地震発生時に津波発生の有無を即座に発表します。今回はいずれも津波の心配はありませんでした。

鹿児島県・十島村の地震の特徴

鹿児島県の南部に位置する十島村(としまむら)は、トカラ列島と呼ばれる島々から構成されています。火山活動が活発な地域であり、周辺はプレート境界に近いため地震が起きやすい環境です。地震だけでなく、活火山による噴火や火山性地震も頻発しています。

トカラ列島近海で地震が多発する理由

トカラ列島は九州と奄美大島の間に点在する島々で、東シナ海とフィリピン海プレートの境界に位置します。このプレート境界に沿って圧力がかかることで、地震が発生しやすくなっていると考えられています。特に、トカラ列島付近では年に何度も小規模な地震が記録されています。

また、群発地震と呼ばれる地震活動が一定期間に集中して起こる現象もしばしば観測されます。

火山活動との関連性 ― 諏訪之瀬島と御岳の様子

2025年9月23日には、諏訪之瀬島付近で火山性地震が観測されたほか、御岳火山では6回の噴火があったと南日本新聞が報じています。火山性地震とは、火山活動に起因する地震を指し、通常の地震(プレート運動によるもの)とはメカニズムが異なります。

  • 諏訪之瀬島: 活火山として知られており、噴火警戒が続いています。火山活動と地域の安全情報の両面に注視が必要です。
  • 御岳: こちらも度重なる噴火が報告されていますが、地震活動との直接的な因果関係は現在確認されていません。

住民の安全・備えについて

気象庁の発表では「今回の一連の地震による津波の心配はない」とされていますが、この地域では地震・火山活動がともに活発なため、日頃から防災への備えが欠かせません。

  • 避難経路や避難場所の確認
  • 非常用持ち出し袋の準備
  • 家屋の耐震化や家具の固定
  • 地域の防災訓練への積極的な参加
  • 地震・火山情報に日常的に注意を払うこと

今後の見通しと気象庁の情報活用

地震・火山活動が続く地域では、気象庁の最新情報をこまめにチェックし、正確な情報に基づいた冷静な判断が大切です。今後も余震や火山活動の監視が必要であり、状況によっては新たな地震や噴火が発生する可能性も否定できません。

特にトカラ列島や十島村周辺にお住まいの方は、災害への意識を高く保ち、行政からの指示や気象庁の発表に随時注意を払うようにしましょう。

  • 気象庁や自治体の公式発表を確認
  • ラジオやテレビ、防災情報アプリを活用
  • インターネットの信頼できる配信元から最新情報を入手

まとめ

2025年9月24日およびその前日にかけて、鹿児島県十島村とトカラ列島近海で最大震度2を含む有感地震が複数回発生しました。幸い津波の発生はなく、これまでのところ大きな被害報告もありません。今回の地震は「トカラ群発地震」とは直接関係ありませんが、地域全体で火山活動も含めた複合的な自然現象が続いているため、住民の皆さんには今後も十分な警戒と備えが求められます。

災害はいつ、どこで起きるか分かりません。だからこそ、日常からの防災意識の向上と正しい情報収集が、いざというときの大きな力になります。

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