岡山県信用保証協会が大阪で「第2回 おかやま味と技の祭典」開催
—県内企業20社が関西で新たな販路開拓に挑戦
2025年11月15日と16日の2日間、岡山県信用保証協会(信保協)は大阪府大東市の商業施設「ポップタウン住道オペラパーク」にて、岡山県内企業の販路開拓や新商品開発に向けた市場調査を目的とするイベント「第2回 おかやま味と技の祭典」を開催しました。このイベントには岡山県内の20事業者が出店し、自慢の食品や伝統工芸品、オリジナル商品など、岡山の地域資源を最大限に活かした多彩な商品を関西の人々にアピールしました。
イベント開催の背景と目的
岡山県は温暖な気候や豊かな自然に恵まれ、果物や農産物、伝統工芸など多彩な産業が発展しています。しかし、県外での認知度向上や販路拡大は、中小企業や小規模事業者にとって依然大きな課題でした。そんな中、岡山県信用保証協会では地元企業をより広い市場に紹介し、経営力を高める支援の一環として、昨年(2024年)よりこのイベントを開始しました。大阪という大消費地でテストマーケティングや商品PRが行える貴重な機会は、大変好評を博しています。
開催概要と協会の支援体制
- イベント名称: 第2回 おかやま味と技の祭典
- 日時: 2025年11月15日(土)10:00~18:00、16日(日)10:00~16:00
- 場所: ポップタウン住道オペラパーク 1Fプラザフェスタ(大阪府大東市赤井1丁目2-12)
- 主催: 岡山県信用保証協会(共催:岡山県よろず支援拠点など)
- 支援内容: 出店料や交通費、宿泊費を協会が全額負担。専門家による出店計画や販売ノウハウのアドバイスも実施
- 出店対象: 創業5年以内の新商品開発企業を中心に20社が参加
出展商品の多彩なラインナップ—岡山の「味」と「技」を伝える
今回の祭典では、岡山産の果物を使ったゼリーやジュースなどの加工食品から、伝統的工芸品の備前焼、プリザーブドフラワーをあしらった手作りキャンドル、子ども向けの工夫あるエプロンなど、バラエティ豊かな商品が並びました。
- 食品部門: 岡山市建部町のヨーグルト、老舗菓子店によるクリーム大福、賞味期限間近や廃棄予定だった岡山産果物の活用商品(スイーツ、ジュースなど)。
- 生活・雑貨部門: 安心安全な素材(大豆100%ソイワックス)で作られた赤ちゃんやペットがいても使えるキャンドル、プリザーブドフラワーを使ったインテリア雑貨。
- 工芸品部門: 岡山伝統の備前焼や、学生によるオリジナルノートなど、地域色豊かな作品。
- その他: 小さな子どもが自分で着替えできるよう工夫されたエプロンや、日常生活を彩るオリジナルグッズ。
商品の開発背景には、地産地消やSDGs(持続可能な開発目標)への意識も色濃く、岡山産素材の有効活用や環境に配慮したものづくりへの取り組みが各商品の特色となっています。
関西の消費者に岡山の魅力をライブで発信
梅田やなんばの中心地からは少し離れた場所で開催されましたが、土日ということもあり多くのファミリーや買い物客で施設内は活気にあふれました。出店者自らが来場者と商品について丁寧に説明し、「岡山のものでこんなに美味しいものがあるんだ」「丁寧に作られていて特別感がある」といった声があがりました。
また、関西エリアで岡山の味や技術が認知される契機となり、新たな顧客層との出会いや今後の販路拡大にも大きな期待が寄せられています。単なる物産展とは異なり、テストマーケティングの側面を持つため、その場での反応や売上データは今後の商品改良や経営戦略立案にも役立てられるのが特徴です。
継続的な経営支援と地域経済の活性化を目指して
岡山県信用保証協会では、イベント終了後も出店企業と振り返りを行い、現場で得た課題や改善点を共有。今後の事業運営や商品開発の支援に役立てていく考えです。岡山県よろず支援拠点など、地域全体の協力体制のもと、中小企業経営者のネットワーキングや知見の共有も積極的に進められています。
「岡山のものづくり」、新たな一歩
昨今、消費者の「地域性」や「安心安全」、「ストーリー性」を重視する傾向が強まる中、今回の祭典は岡山の誇る産品や技による新たなファンづくりの場となりました。20社それぞれの技術や創意工夫、岡山愛あふれる商品たちは、関西の来場者たちに岡山県の豊かさや温もりを強く印象付けたことでしょう。
今後も、こうした地元事業者と地域支援機関がタッグを組んだ取り組みは、地方発の経済活性化モデルとしてますます注目されています。参加事業者がこの経験を活かし、さらなる飛躍と県産商品の普及につなげていくことが、期待されています。
おわりに—「食」と「技」でつながる岡山と関西
岡山県信用保証協会による今回の「おかやま味と技の祭典」は、単なる県産品PRを超え、小さな企業が新たな扉を開くチャンスであり、地域経済の循環や共創の芽を育む意義深いイベントでした。事業者たちが生み出した独創的で愛情のこもった商品が、岡山と関西とを結び、人と人をつなぐ架け橋となることを心より願っています。




