NTTドコモ、iPhoneのマイナンバーカード利用による本人確認を本格導入
NTTドコモが2025年9月16日、「dアカウント」や「d払い」における新たな本人確認手段として、「iPhoneのマイナンバーカード」対応を本格的に導入しました。
iOS 18.5以降のiPhoneユーザーは、Appleウォレットにマイナンバーカードを登録することで手元のiPhoneだけで安全・迅速な本人確認ができるようになります。
この新機能の詳細や背景、今後の活用方法について詳しく解説します。
iPhoneのマイナンバーカード対応の概要
2025年6月、デジタル庁が「iPhoneのマイナンバーカード」サービスの提供を開始し、iPhoneユーザーはマイナンバーカードの機能をAppleウォレットに登録できるようになりました。
従来、iPhoneでマイナンバーカードを使った本人確認を行う際は、実物のカードを端末にかざす必要がありました。新たにAppleウォレット上で利用できるようになったことで、さらに手軽・安全に本人確認が可能となっています。
本人確認の流れと仕組み
- ユーザーは「dアカウント」や「d払い」のアプリ上で「Appleウォレットで本人確認」ボタンをタップ
- 表示される登録情報をユーザー自身で確認し、Face IDやTouch IDなど生体認証で認証
- 確認に用いられる情報は利用者の端末上でのみ保存され、Appleが取得することはありません
dアカウントでの本人確認が完了すると、「dポイントクラブ会員統合」「dポイントを送る」「ドコモスポーツくじ」「即時復旧機能」など、さまざまな便利な機能が利用可能となります。
d払いでは、入金や送金などの機能がスムーズに提供されます。
セキュリティとプライバシーへの配慮
このサービスでは、本人確認時に開示される内容はユーザーがその都度確認できる上、情報は端末内にのみ保存され、AppleやNTTドコモ側への送信は必要最小限に抑えられます。
マイナンバーカードと公的個人認証サービス(JPKI)の利用拡大
今回の取り組みは公的個人認証サービス(JPKI)を活用しています。JPKIはインターネット手続きにおいて、マイナンバーカードのICチップに記録された電子証明書を使い本人確認を行う仕組みです。
NTTドコモは「ahamo」や「irumo」などの契約手続きにも、この方法を導入。「eKYC(容貌画像+ICチップ情報)」を活用した本人確認も2025年夏から追加されています。写真付き本人確認書類に組み込まれた情報を部分的に読み取り、公的認証と組み合わせることで、手軽さと安全性の両立を実現しました。
マイナンバーカードとスマートフォン連携の広がり
2025年より国税庁とデジタル庁が連携し、令和7年分(2025年分)の確定申告において、スマートフォンとマイナポータル連携を推進しています。これにより、確定申告に必要な各種データをスマホから容易に取り込むことが可能になり、「iPhoneのマイナンバーカード」を活用した認証やデータ参照の利便性が一層高まります。
これまで煩雑だった確定申告が、マイナンバーカードとスマホ一つで円滑かつ安心して行える社会が着実に始まりつつあります。
ドコモユーザーの体験向上と今後の展望
NTTドコモは、「dアカウント」や「d払い」での本人確認プロセスをシンプルかつ高速にすることで、ユーザー体験の大幅な向上を目指しています。
また、ドコモに限らず、iPhoneのマイナンバーカード機能は各種オンライン手続きやサービス認証にも拡大していく見通しであり、スマートフォンを活用したデジタル社会の基盤形成が進むと期待されています。
ユーザーへの注意点とサポート
- 本人確認に遅延が発生することもあり、早めの手続きを推奨
- iPhoneのOSやアプリが最新であること、Appleウォレットへのマイナンバーカード登録が必要
- 公式サイトやサポート窓口も活用し、最新情報を確認することが重要
NTTドコモは、利便性と安全性の両立を最優先に、ユーザーの不安や疑問にも丁寧に対応しています。今後も継続的なアップデートや新機能の追加が予定されており、安心してドコモの各種サービスを利用できる環境が整えられていくでしょう。
まとめ:iPhone×マイナンバーカード×ドコモの新時代
iPhoneのマイナンバーカード連携は、スマホ一つで公的手続きやサービス認証ができる新たな時代の象徴です。
NTTドコモは最先端の認証技術をいち早く取り入れ、安全で便利なサービス提供を続けています。今後も利用者目線の進化が期待される中、一人ひとりがIT活用の恩恵を実感できる社会の実現に向けて、ドコモの挑戦は続きます。