懐かしのドムドムハンバーガーが新体制へ。スガキヤなどの出資でMBO成立、56年の歴史が新たな一歩を踏み出す

日本初のハンバーガーチェーンが経営権を取得

1970年に日本で最初のハンバーガーチェーンとして誕生した「ドムドムハンバーガー」が、大きな転機を迎えました。ドムドムフードサービスは1月16日、経営権を取得する形でマネジメント・バイアウト(MBO)を実施したと発表しました。これまでドムドムハンバーガーを運営していた株式会社レンブラント・インベストメントから株式を取得し、経営の主導権を取り戻したのです。

ドムドムハンバーガーの歴史は栄光と苦難の繰り返しでした。全盛期の1997年には355店舗まで展開していましたが、親会社であるダイエーの経営不振に伴い、店舗数は激減してしまいました。その後、2017年にレンブラント・インベストメントが同社を買収し、再生を目指してきましたが、今回のMBOを通じて新たな経営体制へと移行することになったのです。

スガキヤなど複数企業が共同出資で参画

注目すべきは、このMBOに複数の食品・外食関連企業が共同出資者として参加していることです。名古屋を中心に280店舗以上の飲食店を運営する「スガキコシステムズ」、全国に産地・加工拠点を持つ青果仲卸企業「ベジテック」、そして春巻き専業メーカー「スワロー食品」を傘下に持つ「スワローホールディングス」が参画しています。

これは単なる資本参加ではなく、ドムドムハンバーガーの事業展開を大きく広げるための戦略的なパートナーシップとなっています。特にスガキヤを運営するスガキコシステムズは、長年の多店舗運営ノウハウを持つ企業です。店舗運営、商品回転、原価設計、オペレーションといった実務面での知見を共有できる点が大きな強みとされています。

なぜこのタイミングでMBOを実施したのか

ドムドムハンバーガーは、新型コロナウイルスの感染拡大という厳しい局面を乗り越えてきました。その過程で、経営効率化の必要性が一層高まったと考えられます。また、現在の店舗数は2025年12月時点で27店舗となっており、かつての栄光に比べると大幅に縮小しています。

こうした状況下で、MBOを通じて経営の意思決定を迅速化し、複数の食品関連企業とのシナジーを生み出すことで、ブランドの再生と拡大を目指す戦略が採られたのです。ドムドムフードサービスの代表取締役社長である藤﨑忍氏が中心となり、新たな経営体制を構築する体制が整えられました。

ドムドムブランドの今後の可能性

このMBOにより、ドムドムハンバーガーにはどのような変化がもたらされるのでしょうか。ドムドムハンバーガーは「尖ったブランド」としての魅力を持つ一方、店舗数が限定的であるため、スケールメリットが効きにくい構造になっていました。しかし、今後はスガキヤなどの経営ノウハウを活用することで、この課題を解決できる可能性があります。

スガキヤは地域に密着した店舗運営で知られており、長期的に顧客を獲得し続けるノウハウを持っています。ドムドムハンバーガーのユニークな商品ラインアップ(例えば、かにクリームコロッケバーガーや厚焼き卵バーガーなど)とスガキヤの運営ノウハウが組み合わさることで、地域密着型の新しい展開が可能になるかもしれません。

消費者の間でも話題に

このニュースは、ドムドムハンバーガーのファンの間でも大きな話題となっています。店舗数の少なさから「最後に食べておこう」と、閉店需要まで発生するほどの人気ぶりです。このような消費者の愛着が、新体制での事業再生の強みとなることは間違いありません。

まとめ:新たなスタートに向けて

ドムドムハンバーガーは、1970年の創業から56年間、日本を代表するハンバーガーチェーンとして多くの消費者に愛されてきました。全盛期の衰退を経て、レンブラント・インベストメントでの再生を目指した期間を経て、今回のMBOは新たな転機を迎えたことを意味しています。

スガキヤ、ベジテック、スワローホールディングスという食品・外食関連企業との協業により、ドムドムハンバーガーは店舗運営、商品開発、サプライチェーン強化という複数の面で大きな強化が期待できます。今後の注目点は、派手な拡大よりも、収益性の改善、ブランドの一貫性、そして新しいパートナーとの協業による新たな価値創造がどこまで進むかという点です。

かつての栄光を取り戻すまでには時間がかかるかもしれません。しかし、ドムドムハンバーガーの独自性と、新たなパートナー企業の実務的なノウハウが組み合わさることで、昭和の懐かしさと現代のビジネス感覚が融合した、新しいドムドムハンバーガーの姿が見えてくる可能性があります。この歴史あるブランドの再生に、多くの消費者が期待を寄せています。

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