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マダニ感染症急増:いま知っておくべき命を守るポイント
最近、兵庫県ほか関西各地でマダニによる感染症が急増しています。なかでもSFTS(重症熱性血小板減少症候群)は、高齢者を中心に重症化や死亡事例も報告される深刻な状況です。ペットからも感染が広がる可能性が指摘され、日常的な野外活動やペットとのふれ合いが盛んな方にとっては、これまで以上に注意が求められています。この記事では、マダニと感染症の最新動向、症状、予防法、万一の対処法など、わかりやすく丁寧に解説します。
1. マダニとは?どこにいるの?
マダニは、主に森林や草むら、藪、河川敷などに生息する吸血性のダニです。大きさは成虫で3mm~4mmほどですが、血を吸うと数倍に膨らみます。春から秋にかけて特に活動が盛んになり、野外活動が増えるこの時期は、マダニ被害が急増しやすい傾向にあります。
- 野山や公園、家庭の庭など意外な場所にも生息しています。
- 登山・キャンプ・農作業・ペットの散歩での被害が特に多いです。
- 一度動物や人の体に付くと、数日間密着して吸血します。
2. 命にかかわる感染症――SFTSと日本紅斑熱
マダニは多くの病原体を媒介しますが、中でもSFTS(重症熱性血小板減少症候群)と日本紅斑熱が大きな脅威となっています。
SFTS(重症熱性血小板減少症候群)
- マダニの吸血時、ウイルスが唾液を通して体内に入ることで感染。
- 潜伏期間は通常6日~2週間。
- 主な症状は、発熱、倦怠感、吐き気、嘔吐、下痢、食欲不振、出血傾向、意識障害など。
- 致死率は最大30%に及びます。
- 高齢者や基礎疾患のある方は特に症状が重くなりやすいです。
日本紅斑熱
- リケッチア属細菌による感染症。
- 症状は発熱、発疹、刺し口の紅斑。
- 発症から数日で重症化する場合も。
- 抗菌薬治療が有効だが、早期発見が重要。
2025年はすでに「日本紅斑熱」14人目、「SFTS」4人目の感染報告があり、兵庫県ほか、静岡、京都南部など西日本だけでなく全国各地で拡大が懸念されています。
3. ペットからも感染?――犬・猫経由の人へのリスク
近年、ペットの犬や猫を通じて人への感染が起きる事例も増えています。ペットが屋外でマダニに刺され、体内に病原体を持ち帰り、飼い主が接触する際に感染する懸念も無視できません。ペットの健康管理にも十分気をつけてください。
- ペットがマダニに刺された場合、すぐに獣医の診察を受けましょう。
- 頻繁にブラッシングし、皮膚に異常がないか確認を。
- 犬猫用のマダニ予防薬の継続投与が推奨されています。
4. マダニに刺されたら、どうすればいいの?
絶対に自分で引き抜かず、皮膚科で処置を受けることが鉄則です。マダニを無理に引き抜くと、口器が皮膚内に残り、感染リスクや炎症が高まります。また、早期に医療機関を受診することで、感染症の予防や早期発見につながります。
- 刺されたマダニがついたままの状態で、できるだけ早めに皮膚科や医師へ。
- ピンセットなどで無理に取ろうとせず、水やアルコールもかけてはいけません。
- 受診時、いつ・どこで・どういう状況で刺されたか可能な範囲で伝えましょう。
5. マダニ媒介感染症から身を守る!正しい予防策
ひとりひとりの意識と行動で、マダニによる被害は大きく減らせます。以下の予防ポイントを心がけて、安心して屋外活動やペットとの暮らしを楽しみましょう。
外出時の基本対策
- 草むらや藪、低木の多い場所へ入るときは、長袖・長ズボン・靴下を着用。
- 袖口やズボンの裾は隙間なく閉じる。手袋や帽子も効果的です。
- 肌の露出を最小限にし、明るい色の服装を選ぶとマダニを発見しやすくなります。
- 虫よけスプレー(ディート、イカリジン配合)も活用しましょう。
帰宅後のチェック
- すぐに入浴し、全身(特に髪の生え際、わきの下、膝裏、股間など)を丁寧に確認。
- 同行したペットにもマダニが付着していないかブラッシングでチェック。
ペットの衛生管理
- 動物が野外活動をした後は、体全体を点検し付着があればすぐ対処。
- 定期的な予防薬の使用で、感染リスクを下げることができます。
庭や家まわりの整備
- 自宅周りの草むらや藪をこまめに刈り取る。
- マダニの生息環境を作らないことが予防の第一歩です。
6. 感染拡大の最新動向――兵庫・関西でも警戒強まる
2025年夏、兵庫県をはじめ西日本でマダニ媒介感染症の報告が急増。中高年層の重症例も目立ち、死亡例も発生しています。近年は東日本でも感染が報告され、地域にかかわらず注意が求められます。
特に、これまで感染例がなかった京都府南部でも7月に初のSFTS例が確認され、専門家は「もはやどこでもリスクがある」と警鐘を鳴らしています。
7. もし感染したら?――早期受診と治療の重要性
- 発熱、体調不良、消化器症状、発疹などが出た場合は、早めに医療機関を受診しましょう。
- 特にマダニに刺された記憶がある場合は、必ず伝えることで迅速な診断・治療が可能になります。
- 日本紅斑熱は早期発見で抗菌薬が有効。SFTSは有効な特効薬がないため、対症療法が中心です。
- 重症化しやすい高齢者・基礎疾患のある方は、少しの異常でも迷わず医師へ。
まとめ
マダニによる感染症は「自分だけは大丈夫」と油断していると、命の危険に直結することもある深刻なリスクです。しかし、正しい知識と日々の予防策で十分に防げます。自然やペットとの暮らしを守りつつ、自分や家族、ペットの安全を守りましょう。
感染症の最新動向や公式情報(国立感染症研究所や自治体、厚生労働省など)は随時確認し、ご自身の健康・命を守る行動を徹底してください。
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