旭山動物園の入園料が値上げへ ~旭川市が2027年4月からの方針を発表~
旭山動物園とは
旭山動物園(あさひやまどうぶつえん)は北海道旭川市にある人気の動物園です。可愛らしい動物たちの“行動展示”や、動物本来の生態を観察できる体験型の施設として知られ、全国から多くの観光客が訪れています。
動物園は年間を通じて営業しており、特に夏の営業期間中や冬の「ペンギンの散歩」など、工夫されたイベントが多くの家族連れや修学旅行生を魅了し続けています。
入園料値上げの具体的内容
2025年11月22日、旭川市は旭山動物園の入園料の値上げ方針を正式に発表しました。今回の値上げの対象となるのは「市外在住の高校生以上」の入園者で、現在一回1,000円のところ1,400円に改定されます。
この新料金は2027年4月から適用される予定です。旭川市によると、市民向け料金体系や子ども料金に関しても引き続き検討していくとしています。
なぜ今、値上げなのか?旭川市の背景と狙い
- 近年の物価上昇や、動物をはじめとする飼料・光熱費・維持管理費の高騰に対応する必要性があります。
- 従業員の待遇改善や施設の老朽化対策、動物たちの健康管理レベルを維持・向上させるためにも、安定した運営資金が不可欠という判断が行われました。
- 他の有名動物園と比較しても旭山動物園の入園料は相対的に安価であり、サービスの質維持には値上げが不可避と考えられています。
今回の値上げで変わること
- 市外の高校生以上の一回あたり入園料が現行1,000円から1,400円へ引き上げられます。
- 旭川市民割引や子ども料金、年間パスポートなど他の料金プランや割引制度は今回の方針で直接は言及されていませんが、今後見直しの対象となる可能性があります。
- この改定は2027年4月の営業開始日から実施されます。
利用者や地元の反応
地元旭川市や近隣自治体の市民、また動物園を頻繁に利用する観光業界関係者などからは、様々な反応が寄せられています。
- 「サービスを維持するためなら仕方がない」「動物たちの福祉や施設の維持管理を考えれば妥当」といった賛同の声。
- 「家族連れには負担が増える」「気軽に何度も足を運びづらくなる」といった懸念の声。
- 観光業界関係者からは「質の高い展示やイベントの維持、観光資源としての価値維持に必要だ」との意見も挙がっています。
旭山動物園の今後の展望
- 今回の値上げによる運営資金の増加は、より充実した動物福祉の実現や教育普及活動の拡大、先進的な展示の開発・改善に充てられる予定です。
- 旭山動物園は運営体制を強化し、地元のみならず観光客へのサービス・体験価値の更なる向上を目指す方針です。
- 持続可能な運営体制を確立し、「多くの命をつなぐ場所」としての使命を果たしたいと旭川市は発表しています。
近年の旭山動物園の成果と課題
旭山動物園は全国的な知名度を背景に、近年も多くの来園者でにぎわっています。しかし、コロナ禍による一時的な入園者減少や、動物医療の高度化、展示施設のリニューアル需要が高まっています。
- 他の動物園との差別化を図るための展示技術の向上。
- 動物福祉と教育機能の両立や、来園者サービスの質の向上。
- 地元住民への還元や、「市民参加型」の動物園運営への期待感も高まっています。
他の動物園との入園料比較
以下は主要な国内動物園との入園料比較(2025年時点)です。
- 旭山動物園(改定前):大人(市外)1,000円
- 旭山動物園(改定後):大人(市外)1,400円
- 上野動物園(東京都):大人600円
- 天王寺動物園(大阪市):大人500円
- 名古屋市東山動植物園:大人500円
旭山動物園の新料金は全国的に見ると高水準となりますが、その独自性や運営・展示内容の質を考慮し、市として持続可能な経営を継続したい考えです。
まとめ:持続可能な動物園運営への一歩
今回の旭山動物園入園料値上げは単なる負担増ではなく、次世代にわたる動物福祉や魅力の維持、そして教育活動の充実を見据えた大きな方針転換です。
今後も旭川市と旭山動物園は新たな価値創造のため利用者の声を大切にし、市民や観光客とも連携しながら進化し続けることが期待されます。
市民・観光客の皆様へ
旭山動物園では、今後も「体験型」「学び型」の展示やイベント、動物福祉向上といった様々な取り組みを展開していきます。新料金設定にあたっては、より一層のサービス充実をお約束します。今後の情報や詳細については、旭川市や動物園の公式発表をご参照ください。




