日本システム技術と愛知学院大学が共同で「新RPA導入モデル」構築プロジェクトを実施

大学DXを加速化し年間250時間以上の業務削減を実現

日本システム技術株式会社愛知学院大学は、大学業務に特化した新しいRPAツール導入モデルの構築プロジェクトを共同で実施し、大きな成果を上げました。このプロジェクトは、大学のデジタルトランスフォーメーション(DX)を加速化させるための重要な取り組みとなっています。

大学が直面していた課題とは

愛知学院大学では、業務の多様化に伴い職員の業務量が増加する一方で、人員不足や長時間労働といった深刻な問題に直面していました。さらに、紙やExcelに依存した業務運用という構造的な課題も顕在化していたのです。特に定型業務が多く残存していることが、業務負荷増大の一因となっていました。

このような背景から、両機関は協力して業務効率化を実現するための新しいアプローチの構築に取り組むことを決定しました。

プロジェクトの進め方と特徴

本プロジェクトでは、日本システム技術が提供する大学向け戦略的大学経営システム「GAKUEN」シリーズに関連する業務を対象に、RPAの適用可能性を検証しました。RPAとは「Robotic Process Automation(ロボティック・プロセス・オートメーション)」の略称で、定型的な業務を自動化する技術です。

特に注目すべき点は、RPA単独では効果が限定的な業務については、GAKUENシリーズの標準機能を活用した運用の見直しや、業務に適したツール開発について共同で検討したことです。このように、RPAとシステムを組み合わせたハイブリッドなアプローチが採用されました。

さらに、大学職員が日常業務と並行してRPAを習得・活用することの難しさに対応するため、GAKUENの開発・導入を担うJASTのシステムエンジニアが伴走する体制でプロジェクトを推進しました。業務の棚卸から運用整理、RPAシナリオ作成までを一体的に支援することで、実運用を見据えた検討が可能になったのです。

プロジェクトの成果

このプロジェクトから得られた成果は、極めて顕著です。まず、RPA活用により年間250時間以上の業務削減効果が確認されたことが最大の成果といえます。これは、職員が他の高付加価値業務に時間を使えることを意味しており、大学全体の生産性向上につながります。

次に、GAKUENシリーズの標準機能活用により、追加開発費の抑制が可能であることが確認されたため、コスト面での効率性も実証されました。さらに、定型業務の自動化により、業務効率化および業務負荷軽減の有効性が確認されるとともに、業務見直しを通じて業務のスリム化・標準化に向けた方向性が整理されました。

今後の展開計画

愛知学院大学では、このプロジェクトの成功を踏まえ、段階的にRPA導入を拡大していく計画です。2026年度は、教務業務を中心にRPAの定着に向けた最適な人員体制の構築を推進します。教務業務は大学運営の中でも特に重要な業務であり、ここでのRPA定着は全学的な効率化の基盤となるでしょう。

さらに、2027年度以降は、総務・経理・人事を含む大学全体へRPAの適用範囲を拡大し、業務の標準化と全学的な最適化を目指します。このロードマップにより、愛知学院大学は段階的かつ確実にDXを推進していく姿勢を示しています。

日本システム技術について

日本システム技術株式会社は、企業向けのシステムインテグレーションを基盤に、業界特化のプロダクトを多数展開しています。大学向け業務パッケージ「GAKUEN」は477校の導入実績があり、この実績が今回のプロジェクト成功の背景にあるといえます。また、同社は「GAKUEN RX」という事務システムと「UNIVERSAL PASSPORT RX」というポータルシステムから構成されるソリューションを提供しており、入学から卒業までトータルで大学業務と学生生活を支援しています。

大学DXの新しいモデルケース

本プロジェクトは、単なるRPA導入事例にとどまらず、大学業界全体におけるDXの新しいモデルケースとして位置づけられます。職員の働き方改革、業務効率化、そして学生サービスの向上を同時に実現する方法論を確立したことは、他の大学にとっても参考になるでしょう。

特に、人員不足という課題に直面している多くの大学にとって、このような効率化施策の導入は急務です。日本の高等教育機関が国際競争力を維持し、学生により良い教育環境を提供するためには、DXを通じた業務効率化が不可欠です。愛知学院大学と日本システム技術の取り組みは、その道筋を示す重要な事例となるのです。

今後、このプロジェクトから得られた知見やノウハウがどのように業界全体に波及していくのか、注視する価値があります。

参考元