DeNA球団、オースティンとフォードの自由契約を発表

2025年11月13日、横浜DeNAベイスターズはタイラー・オースティン内野手とマイク・フォード内野手両選手を自由契約としたことを発表しました。両選手とも6日にウエイバー公示手続きを取られていましたが、ウエイバー期間中に獲得の意思を示す球団は現れず、正式な退団が決まりました

オースティン:昨季の主軸、苦渋の別れ

タイラー・オースティン選手(34歳)はアメリカ・ジョージア州出身。2010年MLBドラフトでヤンキースに入団し、2016年にメジャーデビュー。MLBではヤンキース、ツインズ、ジャイアンツ、ブルワーズで活躍し、その後2020年からDeNAでプレーしました。DeNAでは5シーズン通算403試合出場、打率.293、85本塁打、236打点という好成績を残しました

昨季2024年は打率.316で首位打者を獲得し、25本塁打69打点とチームを牽引する存在でした。しかし2025年シーズンは開幕から故障が相次ぎ、わずか65試合の出場にとどまりました。打率.269、11本塁打という成績ながら、コンディション不良による試合欠場が目立ち、存在感を十分に発揮しきれませんでした

フォード:合流2年目での退団

マイク・フォード選手(33歳)は米ニュージャージー州出身。大学卒業後ヤンキースに入団し、2019年にMLBデビュー。その後マリナーズを経て2024年7月にDeNA入りしました。DeNA加入初年度は6試合で1本塁打ながら、ポストシーズン(クライマックスシリーズと日本シリーズ)では12試合で打率.333、1本塁打と短期間で活躍を印象付けました

2025年は期待される中、シーズン途中から再加入するも本調子にならず、25試合で打率.196、本塁打0本と厳しい成績に終わり、球団から契約を更新されることなく退団となりました

ウエイバー公示と自由契約の仕組み

日本プロ野球において選手がウエイバー公示されると、その選手を獲得したい12球団に優先順で獲得権が与えられます。今回は両選手ともウエイバー公示(6日)が行われましたが、どの球団も獲得の意思を示さず自由契約となりました

両選手退団の背景

  • オースティン選手は故障の影響による稼働率低下が大きな要因です。2024年には主力として活躍したものの、2025年は度重なる故障でコンディションの維持が難しくなっていました。
  • フォード選手は成績低迷とポジション競争の激化の中、出場機会を十分に得られず苦しいシーズンとなりました。25試合で打率.196という成績も契約見送りの理由とみられます。

オースティンのこれまでの活躍とDeNAでの功績

DeNAファンにとってオースティンは特別な存在でした。2020年のDeNA加入当初からパワフルな打撃と真面目な姿勢でチームをけん引。首位打者獲得や本塁打数上位など複数年にわたる活躍がファンの心に残っています。怪我がなければ今シーズンも中心選手の一人であったことは間違いありません

特に2024年、チームが好成績を収めた要因の一つがオースティンの打棒であり、彼自身も長打力だけでなく、勝負強い打撃でチームを幾度も救いました。球団側も契約更新を模索したものの、健康状態と来季戦力構成を総合的に判断したと見られます。

DeNA・ファン・チームへの影響

  • DeNAは中軸を担う強打者を失うことになり、来季へ向けて戦力再編が急務となります。
  • ファンにも惜しまれる退団であり、各種SNSでは「これまでありがとう」「お疲れさま」「またどこかで活躍してほしい」など労いのメッセージが寄せられています。
  • 今後チームは国内外の即戦力野手や若手の台頭に期待がかかります。

フォードの日本球界での軌跡

フォード選手の日本球界での在籍期間は短かったですが、ポストシーズンでの活躍や異国での努力が多くの野球ファンの記憶に残っています。2シーズンで再契約を勝ち取れなかったことは残念ですが、今後再び日本やメジャーリーグでの活躍を期待する声もあります

今後の球団と両選手の展望

今回の退団劇は、DeNAにとってチーム編成の過渡期にあることを強く印象付けました。オースティンの退団で主軸人材の補強は必至。一方、本人もまだ現役続行の意思やMLB・他球団への移籍の可能性が今後報じられることになるでしょう。フォードも同様、米国復帰や他国リーグでの再挑戦など、両選手の動向には引き続き注目が集まります。

球団は今後も積極的な補強や若手の台頭、新外国人選手の獲得を進めながら、ファンを魅了する野球を目指していくことでしょう。何より、オースティンやフォードが見せてくれた熱いプレーの数々は、DeNAファンの胸に強く刻まれ続けます。

まとめ:別れは新たな始まり

タイラー・オースティン、マイク・フォード両選手の自由契約は、チームやファンにとって大きな転換点となりました。これまでの活躍に感謝しつつ、DeNAは新たなステージへと進み、両選手もまた新天地での挑戦に向かいます。別れは寂しいものですが、これからの再出発に温かいエールを送りたいと思います。

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