台風26号、14日頃に先島諸島へ接近 警報級の大雨と強風・高波に厳重警戒
大型で強い台風26号の現在地と進路予測
大型で強い台風26号(フォンウォン)は、11月10日午前9時現在、南シナ海を西北西方向に時速約30キロで進んでいます。中心気圧は975ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は35メートル、最大瞬間風速は50メートルで、非常に強い勢力を保ったまま北上を続けています。
台風26号は、先週のフィリピン襲撃時には最大風速が35メートルの状態でルソン島に上陸しており、その後も勢力を保ったまま南シナ海を進んでいます。気象予報士の分析によると、今後の進路は北から東へと変わり、台湾付近を通過して沖縄へ近づく見込みです。
沖縄への接近と警報級の大雨予想
最新の気象情報によれば、台風26号は12日にかけて南シナ海を北上し、13日頃には台湾付近で勢力を弱め始めます。そして14日(金)頃には、沖縄の先島諸島へ接近する見込みです。15日(土)には沖縄本島近海で熱帯低気圧に変わると予想されています。
懸念される最大の問題は、警報級の大雨です。11日から14日にかけて、沖縄地方では警報級の大雨となる可能性が高いとされています。台風が弱まって接近するものの、停滞する前線の影響によって、雨がさらに強まる可能性があるため、十分な注意が必要です。
強風と高波への警戒が重要
大雨だけでなく、強風と高波も大きな懸念材料です。先島諸島では10日に予想される最大風速が17メートル、最大瞬間風速は30メートルとなっています。進路によっては11日にかけて大しけ(波の高さ5メートル以上のうねりを伴う状況)となる恐れがあります。
沖縄本島地方でも11日にかけて強い風が吹く見込みとなっており、海上での活動は極めて危険な状況が予想されます。漁業関係者や船舶の運航に携わる方は、最新の気象情報を常に確認し、早めの安全対策を講じることが重要です。
土砂災害のリスクと今後の対応
警報級の大雨が予想されることから、土砂災害のリスクも高まります。特に11日から14日にかけての期間は、地盤が水を含みやすくなり、がけ崩れや土石流、地滑りなどの危険性が増加します。沖縄地方の住民の皆様は、土砂災害警戒区域に指定されている地域にお住まいの場合、警報が発表されたら迷わず避難することをお勧めします。
大東島地方では、10日の時点で発達した積乱雲の下での落雷や突風、急な強い雨に注意が必要です。これらの気象現象は予測が難しく、急激に発生する可能性があります。
フィリピンでの被害状況
台風26号は、日本に接近する前にフィリピンに大きな被害をもたらしています。フィリピンの北部ルソン島に上陸した際には、少なくとも2人が死亡し、約120万人が避難しました。さらに深刻な問題として、フィリピンは先週の台風25号の直撃によって既に220人以上の死亡者を出しており、台風26号はそれに追い打ちをかける形となってしまいました。
沖縄住民への呼びかけ
沖縄地方の皆様に向けて、気象当局は警戒を呼びかけています。台風26号が弱体化しながら接近するとはいえ、警報級の大雨、強風、高波、土砂災害の危険性は依然として高いと考えられます。
具体的な対応としては、以下の点が重要です:
- 最新の気象情報や警報・注意報を常に確認する
- 土砂災害警戒区域や浸水想定区域にお住まいの場合は、警報発表時に早めに避難する
- 強風対策として、窓や戸の確認、看板の固定などを事前に行う
- 停電に備えて、懐中電灯や乾電池などの準備をしておく
- 飲料水やトイレットペーパーなど生活必需品を備蓄する
11月14日頃の接近に向けて、今からできる準備をしっかりと進めることが、自分自身と家族の安全を守るために最も重要です。沖縄地方の皆様には、引き続きご注意いただきますようお願いいたします。
北日本への影響
一方、北日本では冬型の気圧配置による影響が予想されています。北海道では積雪への注意が必要であり、札幌市街地でもうっすらと積もる見込みがあるとされています。台風と冬の天気の両面から、日本全体で気象に対する厳重な警戒が求められる時期となっています。



