ホンダが2026年の新型「CB1000GT」を世界初公開!究極のスポーツツアラー誕生
ホンダが誇るフラッグシップ・スポーツツアラーの新世代モデル「CB1000GT」が、2025年11月5日に開催されるEICMA 2025でついに世界初公開されました。このモデルは、ホンダのツーリングスポーツラインの頂点に立つ存在として、パワーと快適性、そして最新のテクノロジーを完璧に融合させた一台となっています。
待望のスポーツツアラー、ついに登場
ホンダは昨年登場させたストリートファイター「CB1000ホーネット」の高性能エンジンと軽快な車体を継承する形で、新型「CB1000GT」を開発しました。このモデルは、ツーリング愛好家やスポーツライダーの両方に向けた、真の意味での「究極のGT」として位置付けられています。ヨーロッパではすでに高い人気が予想されており、日本への導入についても注目が集まっています。
圧倒的なパフォーマンスを実現するエンジン
CB1000GTに搭載されるのは、排気量998ccの直列4気筒エンジンです。このエンジンはCB1000ホーネットをベースとしながらも、GTモデル向けに専用セッティングが施されています。最高出力は110.1kW(150PS)/11,000rpmを発揮し、スムーズで力強い加速を実現しています。トルクは102Nm/8,750rpmで、街乗りから高速ツーリングまで幅広く対応できるリニアなパワーデリバリーが特徴です。
エンジンの最適化は細部にまで及びます。2速から5速のギア比が最適化され、アシスト&スリッパークラッチも装備されています。ホンダのこだわりが強く反映されたユニットとなっており、6速トランスミッションとの組み合わせで、あらゆるシーンでの快適な走行を実現しています。燃費性能も16.7km/Lと実用的です。
最新電子制御システムが走りを支配
CB1000GTには、スロットルバイワイヤを筆頭に、最新の電子制御システムが多数搭載されています。4つのライディングモードに加えてユーザーが独自にセッティングできるモードも用意され、走行シーンに応じた最適な走行フィールを選択できます。
エンジンパワーは3段階で調整可能であり、エンジンブレーキコントロールも3段階で設定できます。さらに注目すべきは、コーナリングトラクションコントロールが3段階+オフの選択肢を備えており、高度なライディング体験が可能になっていることです。IMU(慣性計測装置)を活用した電子制御により、コーナリングABSやウィリーコントロールも装備されています。
その他、クイックシフターやエマージェンシーストップランプ、そしてクルーズコントロールも装備されており、長距離ツーリングの快適性が大幅に向上しています。電動サスペンション「SHOWA EERA」も4段階+ユーザーモードで調整でき、圧側と伸側を電子制御します。
洗練されたスタイリングとツアラー機能
デザイン面では、GTの名にふさわしい堂々としたスタイルが特徴です。ブルーLEDライトとエアロダイナミックなフェアリングが融合し、高速走行時でも安定感を備えています。ロングツーリングでも快適さを失わないよう、ウインドプロテクション性能が大幅に向上しています。
ボディサイズは全長2,135mm、全幅930mm、全高1,290mmとなっており、ホイールベースは1,465mmです。シート高は825mmと適度な高さで、多くのライダーにマッチするでしょう。車両重量は229kg(燃料満タン時は220kg超見込み)と、このクラスにしては軽量に抑えられています。
最低地上高135mmを確保し、日本の一般的な道路走行も問題ありません。フロント41mm倒立フォークとリアモノショックサスペンションが、優れたサスペンション性能を実現しており、フロントトラベル130mm、リアトラベル144mmで快適な乗り心地を提供します。
ツアリング性能を高めるスペック
タイヤはフロント120/70ZR17、リア180/55ZR17のロードタイヤを装備し、アルミキャストホイールとの組み合わせで優れた走行性能を実現しています。ブレーキシステムも充実しており、フロント310mm/4ポット、リア240mm/1ポットとなっています。
燃料タンク容量は21Lと大容量で、長距離ツアリングにも対応できます。カラーラインアップはグランプリレッド、パールディープマッドグレー、グラファイトブラックの3色が用意されています。
ヨーロッパでの装備、日本での展開
ヨーロッパではサイドパニアが標準装備されるなど、実用的なツアラーとしてのコンセプトが強く打ち出されています。日本で販売される場合は、サイドパニアはオプション装備となる可能性が高いですが、多数のアクセサリーが用意される見込みです。
価格についても注目されており、海外サイトでは14,000~15,000ユーロ台(日本円換算で約240~260万円)と予想されています。ライバルモデルとしては、BMW S1000XR(170PS/227kg)、スズキ GSX-S1000GX(152PS/231kg)、カワサキ Versys1100(135PS/255kg)、トライアンフ Tracer 9(119PS/231kg)などが挙げられます。
ツアラー市場への本格的な参入
このCB1000GTの登場は、ホンダがスポーツツアラー市場に本格的に参入することを示しています。CB1000ホーネットの優れたエンジンと車体を基盤としながらも、ツアリング性能と電子制御システムを大幅に充実させることで、真の「究極のGT」を実現させました。
ツーリング愛好家にとってはその実用性と快適性が大きな魅力となり、スポーツライダーにとってはその高い走行性能が訴求力となるでしょう。2026年の新型CB1000GTは、ホンダが誇る最新技術とツアリング哲学を集約した、まさにフラッグシップモデルに相応しい一台として登場したのです。
日本国内での販売開始時期や仕様については、今後の発表が待たれます。



