カトリーヌ・ドヌーヴが群馬の神社に参拝、映画『SPIRIT WORLD -スピリットワールド-』公開を前に話題沸騰
日本・フランス・シンガポール合作の映画『SPIRIT WORLD -スピリットワールド-』が、2025年10月31日の全国公開を控えて大きな注目を集めています。フランスの名優カトリーヌ・ドヌーヴが主演を務める本作は、迷える大人たちの希望と再生を描いたファンタジードラマとして、公開直前のいま、様々な話題を生み出しています。
カトリーヌ・ドヌーヴが群馬県の神社を参拝
映画の舞台となった群馬県高崎市では、カトリーヌ・ドヌーヴが現地の神社に参拝する姿が目撃されました。フランスを代表する大女優が、映画の重要なロケ地である群馬の文化に触れ、日本の伝統的な信仰に敬意を示す様子は、日仏文化交流の象徴的なシーンとなっています。この参拝は、新場面写真とともに公開され、著名人からの応援コメントも相次いでいます。
ドヌーヴが群馬を訪れたことで、映画のロケ地である高崎市への関心も高まっており、映画公開後に聖地巡礼を企画する観光客も増えることが予想されています。特に、映画内で重要な役割を果たす群馬県のロケーションは、作品の世界観を深く理解するために欠かせない要素となっています。
竹野内豊が語る「正解がわからないまま、演じ続けた」という葛藤
主人公ハヤト役を演じた竹野内豊は、最新のインタビューで、この役を演じるうえでの深い葛藤について語っています。父の死をきっかけに高崎を訪れ、離婚した母を探す旅に出るハヤトという複雑なキャラクターを表現するために、竹野内は「正解がわからないまま、演じ続けた」と明かしています。
竹野内豊は、このセリフから、自分のキャラクターの内面的な迷いや不確実性が、作品全体のテーマとも共鳴していることを示唆しています。映画のタイトル『SPIRIT WORLD -スピリットワールド-』が象徴するように、死後の世界と現世が交錯し、見えない力によって導かれるハヤトの旅は、視聴者にとっても答えのない問い投げかけとなるでしょう。
竹野内は、シンガポールの鬼才監督エリック・クーの指導のもと、父からの遺言を果たそうとしながらも、人生の正解を求めるハヤトの揺らぎと成長を丁寧に表現してきました。その演技から、迷い続けることこそが人生であるという深いメッセージが伝わってくるのです。
堺正章とドヌーヴ、そしてイチゴ大福の意外な接点
また、映画内でハヤトの父・ユウゾウ役を演じた堺正章とカトリーヌ・ドヌーヴの間には、意外な接点が生まれています。それは、日本の伝統的なお菓子である「イチゴ大福」との関わりです。ロケ地である群馬県での撮影期間中に、堺正章がドヌーヴにイチゴ大福を紹介したというエピソードが報じられており、フランスの大女優が日本の地方文化とお菓子の文化に興味を示す様子が伝えられています。
このような細かなエピソードは、国際共同制作作品における異文化交流の温かさを象徴しており、映画制作の現場で培われた人間関係の素晴らしさを物語っています。堺正章とドヌーヴの世代を超えた交流は、作品に登場する父と娘、人生の先輩と後輩といった関係性にも深みを与えているのかもしれません。
映画の物語構造と映画化のポイント
『SPIRIT WORLD -スピリットワールド-』は、死後の世界でさまよえる魂となったクレア(ドヌーヴ)と、ハヤトの父・ユウゾウが出会い、見えない存在としてハヤトの旅を見守るという、ユニークな物語構造を持っています。コンサートで訪れた日本で命を落としたフランス人歌手・クレアが、父の遺言を果たすため母を探すハヤトの旅に同伴する形で、ストーリーが展開していきます。
この映画は、単なる冒険ファンタジーではなく、家族、仕事、人生といった普遍的なテーマに向き合うヒューマンドラマとしても機能しています。竹野内豊が「正解がわからないまま」演じ続けたハヤトの迷いは、現代の多くの大人たちが経験する葛藤とも呼応しており、映画を通じて自分たちの人生について考え直す機会をもたらすでしょう。
シンガポールの名匠エリック・クー監督の手腕
メガホンを取ったシンガポールの映画監督エリック・クーは、『家族のレシピ』(2019年日本公開)でも高く評価されており、国境を超えた人間ドラマを得意としています。本作『SPIRIT WORLD -スピリットワールド-』でも、日本、フランス、シンガポール三国の共同制作という枠組みを活かし、異なる文化背景を持つ登場人物たちの心情を繊細に描き出しています。
エリック・クーの映画化手法は、文化的多様性を尊重しながらも、普遍的な人間関係の本質に迫るというアプローチとして知られており、本作でもその特徴が遺憾なく発揮されているはずです。2024年に製作された本作は、まさに国際的な映画制作の可能性を示す一つの到達点となっています。
10月31日の全国公開に向けて
映画『SPIRIT WORLD -スピリットワールド-』は、2025年10月10日(金)よりTOHOシネマズ シャンテにて先行公開され、10月31日(金)より全国の劇場で大規模に公開される予定です。上映時間は97分で、ファンタジー要素とヒューマンドラマが融合した作品として、幅広い観客層に訴求することが期待されています。
風吹ジュンや鈴木慶一、細野晴臣など、日本を代表する俳優や音楽家たちも参加しており、豪華なキャスト陣が織り成す人間ドラマが、今後の日本映画における重要な作品となる可能性は高いでしょう。カトリーヌ・ドヌーヴという国際的な大スターが、竹野内豊や堺正章といった日本の実力派俳優たちと競演する姿は、世界的な映画ファンの関心も集めています。
迷い、彷徨い、辿り着いた答えとは何か。それぞれの登場人物の愛と絆の物語を描く『SPIRIT WORLD -スピリットワールド-』は、今月31日より、全国の映画館のスクリーンに登場します。



