韓国ドラマ「カーテンコール」――家族、人生、そして“一世一代の大芝居”
2025年10月27日よりテレビ東京「韓流プレミア」枠で放送開始となった韓国ドラマ『カーテンコール』。主演は実力派俳優カン・ハヌルとハ・ジウォン。物語は、余命宣告を受けた元北朝鮮出身の実業家グムスンの“人生最後の願い”を叶えるべく、無名俳優ユ・ジェホンが「孫」として家族と周囲を巻き込んで仕組まれる“史上最大の詐欺劇”に挑む、重厚なヒューマンドラマです。全21話で、毎週月曜から金曜のあさ8時15分から放送されています。
物語の背景と魅力
ドラマ『カーテンコール』の最大の見どころは、「家族の絆」と「生きる意味」を誠実に問いかける重み、そして華やかなキャスト陣による熱演です。物語は1950年代、6.25戦争(朝鮮戦争)の中で家族と生き別れた一人の女性グムスンが、激動の時代を生き抜き韓国で財を築くところからはじまります。そして現代、余命宣告を受けたグムスンは、北朝鮮にいる本物の孫との再会を心から願っています。
この願いを叶えるため、グムスンの側近から頼まれたのが、名もなき舞台俳優ユ・ジェホン。その依頼内容は、たった三ヶ月間だけ「孫」を演じてほしいというものでした。ジェホンは当初気軽に引き受けますが、やがて家族の秘密や愛情に触れ、自身も人として成長していきます。
キャスト紹介と相関図
- ユ・ジェホン(カン・ハヌル)……無名舞台俳優。人生の転機として、グムスンの孫を「演じる」特命を受ける。
- パク・セヨン(ハ・ジウォン)……グムスンの孫娘でホテル「楽園」支配人。誠実で情熱的な性格。
- チャ・グムスン(コ・ドゥシム)……ホテル「楽園」財閥の創業者。かつて北朝鮮で生き別れた孫を今も想う。
- パク・セジュン(チ・スンヒョン)……セヨンの兄で、ホテル売却を目論む理事。
- リ・ムンソン(ノ・サンヒョン)……北朝鮮から来る本物の孫。
物語は「偽りの孫」ジェホンと本当の家族たち、そして「本物の孫」ムンソンの登場で、荒れる家庭にさまざまな波紋を広げていきます。心の隙間を埋める“嘘”が、やがて家族の新たな絆へと変化していく過程に引き込まれることでしょう。
第1話~第5話あらすじ 詳細
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第1話:
ホテルチェーン「楽園」の新設ホテル完成を祝うパーティーが華々しく催される中、支配人セヨンは感慨に浸っています。ですが兄セジュンは理事会で突然、会社売却を発表。入院中だったはずの会長グムスンが会場に現れ、理事会を止めます。しかし、彼女は末期を宣告されており、最後の願い「北朝鮮に残してきた孫に会いたい」が物語の始動点となります。 -
第2話:
側近の依頼を受けた無名俳優ジェホンが、秘密裏に「孫」役を引き受けることに決定。家族にはもちろん秘密。グムスンの孫になりすまして邸宅に招かれ、不慣れな環境で緊張しながらも家族の温かなもてなしに触れます。 -
第3話:
演技に戸惑いながらもホテル「楽園」一族との交流を通じてジェホンは徐々に馴染んでいきます。一方、セヨンは「孫」として現れたジェホンに対して信じきれない気持ちを持ちつつ、不思議な感情を覚え始めます。 -
第4話:
ジェホンが“本当の家族”のように振る舞う努力を重ねる中、グムスンは残る時間で過去を語り、家族もまた自分たちの望む未来についてそれぞれ悩み始めます。セジュンはホテル売却の機会を見据えて動き出し、家族会議が荒れる場面も。 -
第5話:
ジェホンの嘘が思わぬ温かさや新たな家族関係をもたらす一方、北朝鮮から“本物の孫”ムンソンの接触が現実味を帯びてきます。家族の誰もが一瞬たりとも目を離せない、「一世一代の大芝居」が一気に展開していきます。
キャストの見どころ&インタビュー抜粋
主演カン・ハヌルは「ジェホンが成長していく姿に注目してほしい」と語り、ハ・ジウォンは「本当の居場所を探そうとする登場人物たちと一緒に悩み、泣き、笑ってほしい」と作品への想いを明かしています。また、ベテラン俳優コ・ドゥシムによるグムスン役の深みが圧巻です。彼女の品格と人生経験が、物語全体の重みと説得力を保っています。
キャスト陣が共通して挙げるキーワードは「作品が持つメッセージ性」。日々の中で忘れがちな親や家族への想い、人生の大切さ、どれも私たちの心に小さな希望の灯をともすでしょう。
相関図で紐解く「カーテンコール」の人間関係
- グムスンを中心とした「楽園」ホテル家族と、その周囲を囲む支援者・側近たち。
- セジュン(兄)とセヨン(妹)の兄妹対立、財産・ホテル売却を巡る駆け引き。
- 偽物孫ジェホンと本物孫ムンソンの登場で揺れ動く家族間の信頼や絆。
- 「孫」を装うという善意の嘘が、やがて家族自身の“隠された本音”と“未来”を導くきっかけに。
社会を映す、韓国ドラマならではの奥深さ
「カーテンコール」は社会的背景として朝鮮半島の南北分断や家族の再会という、韓国ドラマ特有の“現実の重み”をしっかりと描きながら、一方で一人ひとりの思いに寄り添う温かな眼差しが特徴です。形式的なホームドラマには留まらず、現代社会の価値観の揺らぎや、家族という普遍的なテーマに向き合う力強さがあります。
過去を断ち切れない“痛み”と、家族を想う“やさしさ”。それぞれが自分だけの人生のステージで幕を開けていく、本作のタイトル「カーテンコール」は、そんな私たち一人ひとりにもエールを送っているのではないでしょうか。
視聴方法や放送情報
- 放送局:テレビ東京(テレ東)
- 放送枠:「韓流プレミア」毎週月曜~金曜 あさ8時15分~(全21話)
- 字幕:日本語字幕つき 二か国語放送(韓国語/日本語)
気になる方は朝の時間、ぜひ一話からご覧ください。
まとめ――「カーテンコール」は“人生と家族”を想う珠玉のヒューマンドラマ
韓国ドラマ「カーテンコール」は、家族への想い、過去と向き合う勇気、そして人を信じる気持ちの大切さを描いた名作です。一世一代の“舞台”に立つ主人公と、彼に導かれて微妙に変わり始める“家族”。見終わる頃にはきっと、あなたの心にも温かなカーテンコールの余韻が残るはずです。



