湘南・辻堂「親子アウトドア体験フェス」―防災と遊びを一度に学ぶライブイベントが5月11日に開催
湘南エリアの神台公園(シークロス公園)で2025年5月11日(日)、体験型防災イベント「第2回 親子アウトドア体験フェス~あそびがいっぱい~」が開かれます。主催はキャンプサイコー合同会社、後援は藤沢市。アウトドア体験と防災学習を掛け合わせた約50のブースが並び、家族で楽しく“備え”を体感できるのが特長です。当日の開催時間は10:00〜16:00、入場無料(一部ワークショップは有料)。詳細は公式サイトや緑のgoo記事で告知されています。
イベント概要
昨年、辻堂海浜公園で初開催された同フェスは延べ2,000人以上を動員し、今年は規模を拡大して駅近の神台公園へ会場を移しました。丸太切りやテント設営、ロープワークなどのアウトドアワークショップを通じて、災害時にも役立つスキルを子どもと一緒に楽しく学べる点が好評です。藤沢市公式キャラクター「ふじキュン♡」も登場し、親子で撮影できるフォトスポットを用意。主催者は「アウトドアのわくわく感が、そのまま防災意識向上につながる体験を提供したい」と意気込みを語っています。mamamoana記事でも紹介されたとおり、“フェーズフリー”という日常と非常時をシームレスにつなぐ考え方を実践できる構成です。
注目ブース&ステージ
会場内には防災関連だけでなく、アウトドア料理やステージパフォーマンスなど多彩なプログラムが目白押し。特に以下のブースは事前予約なしで気軽に参加できます。
- マシュマロ焼き体験&薪オーブンピザ試食
- ロープワーク講習+防災スタンプラリー
- キャンピングカー展示(防災仕様車を含む3社協力)
- レディオ湘南出張スタジオでDJ体験
- 巨大タープお絵かき with ふじキュン♡
ステージではアウトドアコーディネーター・森風美さんやYouTuber「キャンピングカーTV」Tackleさんのトーク、音楽ユニット「オルケスタガーベラ」の親子ライブなどが予定されています。最新タイムテーブルは公式Instagramに逐次掲載されるとのことです。
防災学習のねらい
湘南沿岸は津波リスクを抱える地域として知られ、藤沢市は津波ハザードマップや津波フラッグの導入など多面的な啓発を行っています。市災害対策課が監修する「フェーズフリー防災」コーナーでは、ロープで簡易担架を作る、スマホアプリで災害情報を取得する、といった“普段から無理なく行える備え”を実地で学習可能。公式ハザード情報は市サイト「津波浸水想定CG」で公開されており、来場前に自宅や通学路の危険度を確認しておくと理解が深まります。
来場前のチェックポイント
イベントは少雨決行・雨天中止。天候急変に備えてレインウェアやタオル、モバイルバッテリーを持参すると安心です。また、スタンプラリー景品のガチャガチャは防災アプリ登録が条件となるため、来場前に「FMぷらぷら」や「藤沢市防災アプリ」をダウンロードしておくとスムーズ。会場周辺は商業施設が多く、テラスモール湘南の駐車場が混雑しやすいので公共交通機関の利用がおすすめです。辻堂駅北口から徒歩5分とアクセスは良好ですが、ベビーカー利用者はエレベーターの位置を事前にチェックしておきましょう。
編集部まとめ
“遊びながら学ぶ”を徹底した「親子アウトドア体験フェス」は、防災意識を自然に根付かせる絶好の機会です。アウトドアブームが続くなか、湘南らしい開放的なロケーションで災害への備えを身近に感じられる点が大きな魅力。昨今の能登半島地震や台風被害を受け「自分ごと化」した防災教育のニーズは高まる一方です。本イベントで得た知識と経験を家庭に持ち帰り、非常袋の点検やハザードマップ確認など“今日からできる一歩”につなげてみてはいかがでしょうか。
地域経済と共助が生む「循環型防災」
ライブステージやワークショップの運営費は、湘南エリアの企業協賛や大学ボランティアによって支えられています。たとえば〈THE SURF FESTIVAL 2025〉では、自動車ディーラーや飲料メーカーに加え、Fujisawa SSTなど地域密着企業が名を連ね、収益の一部を防災啓発活動に充当する仕組みを採用しています。こうした“観光×学び”のハイブリッドモデルは、イベント終了後も地域に残る資金と人材ネットワークを確保し、次年度以降の防災力向上へつながる好循環を生み出しています。公式情報
商店会・大学・行政の三位一体連携
- 辻堂地域活性化委員会と湘南シークロス商店会が実行委員会の財務を管理
- 湘南工科大・産能大など6大学がボランティアスタッフを派遣
- 藤沢市防災危機管理課が避難誘導マニュアルを監修
若者が主体的に企画段階から関わることで、来場者アンケートには「学生スタッフが親しみやすく、防災ブースにも自然に足を運べた」といった声が多数寄せられています。辻堂フェスティバル公式
移動と避難を両立させる交通導線
会場周辺はイベント当日の交通規制に合わせ、JR辻堂駅・藤沢駅発着の臨時バスが10分間隔で運行予定。さらに、主催者は「徒歩20分圏の避難ビルマップ」を作成し、交通誘導スタッフが災害時には避難誘導員に切り替わる体制を敷いています。駐車場利用を最小限に抑えることで津波発生時の車両渋滞リスクを軽減し、歩行者主体の安全な動線を確保する狙いです。辻堂海浜公園公式
ユニバーサルデザイン&多言語対応
高齢者や車いす利用者が安心して参加できるよう、会場内仮設スロープの設置や車いす対応トイレの増設を実施。英語・中国語・やさしい日本語による三か国語ピクトグラムを掲示し、AR翻訳アプリと連携した案内板も導入されます。特に津波警報発令時には、音声と画面表示を組み合わせた多言語アラートを即時配信し、インバウンド客を含む全来場者の迅速な避難を支援します。公式
環境配慮と防災の両立
非常食試食コーナーでは、賞味期限切れ前に更新した備蓄食を活用し、フードロス削減と災害時の食体験を同時に提供。再生エネルギー企業協賛のソーラー発電ステーションがステージ照明とスマホ充電サービスを賄う試みも注目されています。来場者が防災と環境保全を同時に学び、実践へ移す契機となることが期待されています。イベント案内