高山善廣、TAKAYAMANIA EMPIRE Ⅳで圧巻の登場:魂のチョップ合戦でプロレスの力を体現

■高山善廣、車いすでリングへ――盟友たちが1000発超のチョップに魂を込める

2025年9月3日、東京・後楽園ホールで開催された「TAKAYAMANIA EMPIRE Ⅳ」は、頸髄完全損傷という過酷な試練を乗り越え、なおリングに立ち続ける“帝王”高山善廣さん(58)の勇姿と、その魂に呼応するプロレス仲間たちの熱戦で会場を熱狂の渦へと巻き込みました。

高山さんは2017年5月4日、試合中の事故で頸髄完全損傷を負い、以来リハビリに励みながらもファンや仲間との絆を大切にし続けてきました。TAKAYAMANIAは、彼の復活を願う多くの人々の想いと支援によって定期的に開催されている大会です。

■熱狂のチョップ合戦――「高山さんに活力を」「プロレスにしかない力」

  • メインイベント前に、高山善廣さんが車いすでリングへ。
  • 盟友の鈴木みのる、KENTA、柴田勝頼、丸藤正道が入場し、「KENTA&柴田組 vs 丸藤&鈴木組」と組み合わせを発表。
  • 帝王が見守る中、4選手による闘志むき出しのチョップ合戦が繰り広げられ、1000発超のチョップが乱れ飛びました。
  • 試合は激戦の末、「30分時間切れ引き分け」。互いの魂の叫びとプロレス愛がぶつかる濃密な時間となりました。

ファンや関係者からは「高山さんに活力を与えたい」「プロレスにしかない力を感じた」といった感動の声が相次ぎました。車いすながらも高山さんがリングに立つだけで、会場全体が勇気と感動に包まれました。

■高山善廣の復活への思い――「少しずつ顔見せられたら」

全試合終了後、高山さんは再びリングへ。満員の観客から「高山」コールが鳴り響く中、マイクを握り自らの代名詞でもある「ノーフィアー!」を高らかに叫び、会場が一体となって大合唱となりました。

今回の登場に際し、高山さんは「立ち上がって、嬉し涙を流したい。少しずつ、ファンの前に顔を見せる機会を増やしたい」と復活への意欲を語っています。涙は封印すると宣言しながらも、その内に秘めた感情と前向きな気持ちが、多くの人の心に深く響きました。

■プロレスが持つ“特別な力”――支える仲間、応援するファン

TAKAYAMANIA EMPIREは単なる試合イベントではなく、「困難に立ち向かい続ける高山善廣さんを応援し、同時にプロレスの底力を世に示す場」となっています。盟友4人の全力のチョップ合戦は、勝敗以上に高山さんへの友情、そしてプロレスが持つ人間讃歌の力を象徴するものでした。

この大会は毎年ファンや団体関係者の支援で開催されており、「高山善廣選手に少しでも勇気を」「プロレスのリングは人を元気にし、社会に希望を与える場所」という思いが多くの人々を繋げています。

■今後のTAKAYAMANIAと高山善廣へのエール

インターネット放送ABEMAで無料生放送されたことで、会場に足を運べなかった多くのファンにもこの熱狂が届けられました。桜庭和志選手のTAKAYAMANIA初登場もまた大きな話題となり、プロレス界全体が高山さんへのエールを送る時間となりました。

高山さんの奥様が代表を務めるTAKAYAMANIAは、ファンから寄せられる温かい支援を受け止め続けています。「また立ち上がり、嬉し泣きしたい」という言葉通り、少しずつ着実にその姿を見せてくれる高山さん——プロレスという舞台が困難に立ち向かう人に勇気を与え続けることを改めて証明しました。

■観戦者・ファンの声――高山善廣の今と、未来への希望

  • 「会場が一体となって涙をこらえながら応援する姿に、プロレスの魅力を改めて感じました」
  • 「高山さんの『ノーフィアー!』を聞いた瞬間、自分も前を向いて頑張ろうと思いました」
  • 「困難と闘う姿が、誰かの勇気になる。高山さん、本当にありがとう」

そして、TAKAYAMANIAは今後も続いていきます。プロレスリングの熱狂、その裏にある深い「人と人の繋がり」が、今後も高山善廣さんだけでなく多くの人々に勇気や希望を与え続けていくことでしょう。

■高山善廣――絶えない闘志、その姿が私たちに教えてくれるもの

一度は絶望的と思われた状況にありながらも、リングへの復帰・そしてファンへの恩返しを誓い続ける高山善廣さん。その力強い言葉と、プロレスという舞台でしか見せられない人間ドラマが、多くの人の心を動かしています。

リングで声を張り上げた「ノーフィアー!」。この言葉に込められたメッセージは、「恐れず、諦めず、前を向いて歩もう」とするすべての人へのエールでもあります。高山善廣さん、そしてTAKAYAMANIAを通したプロレスの力は、今後も世代や境遇を超えて伝播し続けるはずです。

■編集後記――誰もが主役になれるリング

困難に打ち勝つ強さ、それは肉体だけではなく心の在り方。「プロレスにしかない力」とは、リングの上だけで表現されるものではありません。高山善廣さんの生き方そのものが、現代社会に生きるすべての人への“勝利”のヒントなのかもしれません。それは力であり、希望であり、未来を照らす輝きです。

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