横浜F・マリノス主軸FWヤンマテウス、退団へ――異例の主力3人目の流出とその背景

横浜F・マリノス(横浜FM)のアタッカー、ヤンマテウス選手(26)が退団する見通しとなったことが、2025年8月17日に複数メディアにより伝えられました。主力外国人として絶対的な存在感を示してきたヤンマテウスがチームを離れることで、横浜FMは今季3人目となる主軸外国人の退団となります。

ヤンマテウスの経歴と横浜FMでの活躍

ヤンマテウス(Yan Matheus Santos Souza)は、ブラジルやポルトガルのクラブを経て2022年夏に横浜FMへ加入。来日1年目でJ1優勝の立役者となり、2023年シーズンもリーグ戦で6ゴール・11アシストという成績を残しました。戦術理解と高い技術力を兼ね備え、以降も攻撃の中心的存在でした。

2025シーズンに入ってもヤンマテウスは安定したパフォーマンスを維持し、22試合に出場して5ゴール3アシストという数字を記録しています。しかし、チームが下位に低迷する状況下で、新たなチャレンジを求めて退団という選択肢が現実味を帯びてきました。

中東クラブへの移籍濃厚――新天地はカタールか

複数の関係者によると、ヤンマテウスの移籍先はカタールのクラブとなる見込みです。近年Jリーグの実力者が中東リーグへ移籍する流れが加速していますが、クラブ攻撃の重要な軸を担ってきたヤンマテウスの流出はチームに大きな影響を及ぼすでしょう。

主力外国人3人目の流出という異例の事態

  • 今夏の移籍市場で、零点力を発揮していたロペス、エウベルに続き、主力外国人3人目の退団となります。
  • これにより、チームの攻撃のバランスが大きく崩れる懸念が現場やサポーターの間で広がっています。
  • 外国籍選手に依存した攻撃陣の再構築が喫緊の課題となりました。

今オフを巡る移籍市場の動き――数々のオファーと横浜FMの対応

ヤンマテウスの去就は春先から注目を集めており、今夏にかけて国内外から多くのオファーが殺到しました。鹿島アントラーズからの正式オファーやエジプト、UAEクラブからの関心も伝えられましたが、横浜FMは高額な移籍金を要求し、国内移籍は認めない姿勢でした。しかし、中東クラブからのオファーが決定的なものとなり、最終的に契約満了前の退団に至る見通しです。

契約事情――2025年末までの契約とその行方

ヤンマテウスは2025シーズン終了までの契約となっており、クラブとしては契約満了によるフリー移籍のリスクを避ける意図もあったとみられます。一時は契約延長も示唆されていましたが、現地メディア等も選手側の退団志向が強まったことでクラブとの折り合いがつかなかったようです。

補強の動き――J2磐田のジョルディクルークス獲得オファー

横浜FMはヤンマテウスの穴埋めを急ぐべく、J2ジュビロ磐田所属のMFジョルディクルークスへの獲得オファーを出していることが明らかになりました。即戦力として攻撃陣のテコ入れを図る狙いとみられています。ジョルディクルークスも技術と得点力に定評があり、クラブに新たな風をもたらすことが期待されています。

SNSでの動向とサポーターの反応

ヤンマテウスは自身のSNSアカウントで移籍を示唆する動きも見られ、ファンの間では別れを惜しむ声や、感謝を伝える投稿が相次いでいます。彼が横浜FMにもたらした貢献や印象的なゴールシーン、勝利への強い執念は長く語り継がれることとなるでしょう。

現場と今後の展望

  • 攻撃の要であったヤンマテウスの退団は、チームにとって大きな痛手となります。
  • ロペス、エウベルといった主要な外国籍アタッカーの放出も重なり、「世代交代」や「新たな戦術構築」が急務です。
  • クラブは今後、若手選手の抜擢や新戦力の積極的補強を進め、残りシーズンの巻き返しを図る方針です。

まとめ――激動の夏、横浜FMの再出発へ

ヤンマテウス選手の移籍は、横浜FMにとって「一つの時代の終わり」を象徴する出来事となりました。強力な外国人アタッカー3人が同時期に退団するという極めて珍しい状況の中、チームは激動の夏を迎えています。新たな中心選手の台頭と、積極的な補強・育成で再び頂点を目指す横浜FM。サポーターと共に新たな時代を歩み始めます。

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