WBC2026はNetflix独占配信へ――地上波なしの新しい観戦スタイルが問う「スポーツ放映のこれから」

2026年のワールド・ベースボール・クラシック(WBC2026)は、日本国内ではNetflix(ネットフリックス)の独占配信で行われ、これまでのように地上波テレビでの生中継は予定されていません。この大きな変化は、単に「どこで見られるか」という視聴方法の問題にとどまらず、「子どもたちの夢」や「スポーツ中継の公共性」をどう守るのかという、社会全体の議論にもつながっています。

この記事では、WBC2026の視聴方法と、Netflixによる独占配信がもたらす影響をわかりやすく解説しながら、スポーツ放映の在り方についてやさしく考えていきます。

WBC2026はどこで見られる? ― 視聴方法の基本

まず、もっとも大事なポイントは、2026年のWBCは日本国内ではNetflixのみで視聴できるという点です。

  • 地上波テレビ中継:なし
  • 他の動画配信サービス(例:DAZN、ABEMAなど):配信予定なし
  • 国内でリアルタイム映像を見る方法:Netflixへの加入が必須
  • それ以外の楽しみ方:現地観戦ラジオ中継(ニッポン放送など)といった手段が紹介されています

これまでの大会では、日本代表戦を中心に地上波の民放各局で生中継が行われ、誰でもテレビをつければ観戦できました。しかし、2026年大会では配信形態が大きく変わり、「映像で見るためには有料配信サービスへの加入が前提」という構図になっています。

なぜWBC2026はNetflix独占配信になったのか

WBC2026の日本国内向け放映権は、2025年8月にNetflixが独占取得したと報じられています。これにより、「日本国内でのWBC2026のライブ映像はNetflix以外では見られない」という状況が生まれました。

背景には、放映権ビジネスのグローバル化と、動画配信プラットフォームの台頭があります。従来は、読売新聞社など日本のメディア企業が関わりながら地上波各局が放送してきましたが、今回はWBCを主催・管理する側が直接、世界的な配信プラットフォームであるNetflixに権利を販売したと伝えられています。

その結果、日本プロ野球界や、これまで中継を担ってきたテレビ局にとっても、大きな構造変化となりました。「テレビをつければ誰でも見られる」時代から、「契約者だけが見られる」モデルへのシフトが、世界的なスポーツでも一層鮮明になったと言えます。

「誰でも見られる」からこそ育まれてきた子どもの夢

日本ではこれまで、オリンピックやサッカーW杯、WBCなど、大きな国際大会の多くが地上波テレビで中継されてきました。とくに野球人気を支えてきたのは、「家族みんなでテレビ観戦できる」環境だったと言われます。

子どもたちが、リビングのテレビに映る侍ジャパンのヒーローたちを見て、「自分もいつかあの舞台に立ちたい」と夢を描いてきたのは、決して大げさではありません。中継が無料で、特別な契約がなくても見られたからこそ、野球に興味を持つきっかけが自然と生まれていました。

しかし、今回のように有料配信サービスへの加入が必須になると、家庭の経済状況や親の価値観によって、「見られる子」「見られない子」が生まれてしまう可能性があります。それは、「スポーツを通じて子どもたちの夢を広げる」という観点から見ると、大きな課題と言えるでしょう。

もちろん、Netflix側には、どこにいてもスマホ1つで見られる利便性や、見逃し配信で好きな時間に視聴できるメリットがあります。しかし一方で、「無料で誰でも見られる公共的な窓口」が狭まることで、スポーツと社会の距離が少し離れてしまう懸念も指摘されています。

NetflixでWBC2026を見る具体的な方法

では、実際にWBC2026を見たい場合、どのようにNetflixを利用すればいいのでしょうか。各種解説記事では、具体的な視聴手順がわかりやすくまとめられています。

  • Netflixに加入する
    スマホやパソコンからNetflixの公式サイト、またはアプリを通じてアカウントを作成し、プランを選択して契約します。
  • どのプランでも視聴可能
    WBC2026はNetflixのどの料金プランでも視聴できると案内されており、最安の広告つきプランでも生中継や見逃し配信が楽しめると紹介されています。
  • 対応デバイス
    スマホやタブレットのアプリ、パソコンのブラウザ、スマートテレビ、Fire TV StickやChromecastなどのストリーミングデバイスから視聴できます。
  • 支払い方法
    クレジットカードのほか、デビットカードや、一部プリペイド型のカード(例:バンドルカード)などを利用する方法が紹介されています。

ネット環境さえ整っていれば、自宅の大画面テレビでも、外出先でスマホからでもWBCを楽しめるのがNetflix配信の強みです。

「Netflix以外の視聴方法はある?」という疑問

多くのファンが気にしているのが、「Netflix以外で見る方法はないのか」という点です。結論として、日本国内で映像による中継をリアルタイムで視聴できるのはNetflixのみと案内されています。

一方で、「映像」以外に視野を広げると、ラジオ中継テキスト速報、さらには現地観戦といった楽しみ方も挙げられています。とくにラジオは、インターネット環境が十分でない人にも届きやすいメディアであり、今後あらためてその役割が注目されるかもしれません。

録画放送・再放送の可能性と課題

国内メディアの報道では、日本国内のテレビ局による録画放送の可能性にも触れられています。Netflixの独占配信により、生中継は難しいものの、ハイライト番組や録画中継の形で、地上波やBS局などが後日放送する可能性が議論されています。

ただし、現時点で具体的な録画放送スケジュールが確定しているわけではないとされ、どの程度「あとからテレビで見られる機会」が確保されるのかは、今後の調整次第といえます。「生中継で一緒に盛り上がる体験」と「あとから録画で楽しむ体験」では意味が違うため、この点も含めて、スポーツの「公共的な見せ方」が問われています。

スポーツ放映の在り方と「公共性」のこれから

今回のWBC2026をめぐる議論の根底には、「スポーツは誰のものか」という根本的な問いがあります。ビジネスとしてのスポーツは、放映権料の高騰や配信プラットフォーム間の競争によって成り立っていますが、同時に、国民的な盛り上がりや子どもたちの夢を支える「公共財」としての側面も無視できません。

誰でも見られるからこそ、野球を好きになる入口が広がる。
どこでも見られるからこそ、忙しい人も試合を楽しめる。

この二つをどう両立させるかは、今後のスポーツ中継全般に共通する課題です。例えば、一部の試合だけでも無料で開放する仕組みや、子ども・学生向けの視聴支援策ラジオやダイジェスト番組を通じた情報提供など、考えられる工夫はいくつもあります。

今回のWBC2026が、デジタル配信時代の「スポーツと社会の距離」を見直す契機になるかもしれません。ファンの声や視聴データが今後の判断材料となり、地上波放送や他の無料サービスとの新しい役割分担が模索されていくことが期待されています。

ファンや家庭ができる「小さな工夫」

制度やビジネスの枠組みがすぐに変わるわけではありませんが、ファンや家庭の工夫次第で、子どもたちに夢をつなぐことは可能です。

  • 家族や友人と一緒に視聴する
    家族や親戚、友人同士で1つのアカウントを共有し、みんなで集まって観戦することで、かつての「リビングでのテレビ観戦」に近い体験を作ることができます(利用規約の範囲内で)。
  • ラジオやニュースでのフォロー
    映像をリアルタイムで見られない場合でも、ラジオ中継やニュース番組のハイライトを通じて、子どもたちに試合の熱気を伝えることができます。
  • 学校や地域クラブでの観戦会
    学校や少年野球チーム、地域のコミュニティが協力して観戦会を企画できれば、「みんなで応援する場」を共有することも可能です。

こうした小さな工夫の積み重ねが、配信環境が変わっても、スポーツを通じた一体感や夢を守る力になっていきます。

WBC2026を前に、私たちが考えたいこと

WBC2026は、侍ジャパンの連覇がかかった大事な大会であり、日本の野球ファンにとって特別なイベントです。その一方で、Netflix独占配信という新しい形は、スポーツ中継の未来を象徴する出来事でもあります。

「誰でも無料で見られる」ことが難しくなった時代に、どうすればスポーツが子どもたちの憧れであり続けるのか
「好きな時に好きなデバイスで見られる」便利さと、「みんなで同じ瞬間を共有する」喜びを、どう両立させていくのか。

WBC2026をめぐる議論は、単なる配信プラットフォームの選択を超えて、スポーツの価値や公共性を社会全体で考えるきっかけになっています。試合が始まるその前から、私たちはすでに「新しいスポーツの見方」の岐路に立っているのかもしれません。

参考元