松本剛選手が巨人への入団を発表、幼少期からの憧れを実現
日本ハムからFA(フリーエージェント)移籍した松本剛外野手(32)が11月27日、東京都内のホテルで入団会見に臨みました。松本選手は2年総額2億5000万円の契約を結び、背番号は「9」に決まりました。幼少期から巨人の大ファンであった松本選手にとって、今回のFA移籍はこれまで以上に大きな意味を持つキャリアの転機となります。
実績豊富なベテラン打者の加入
松本剛選手は埼玉県川口市出身で、1993年8月11日生まれ。帝京高校では甲子園に3度出場し、3年時に主将を務めた実績を持ちます。2011年のドラフト会議では2位指名で日本ハムに入団し、同年10月にソフトバンク戦でプロ初出場を果たしました。
松本選手の最大の実績は2022年シーズンにおけるパ・リーグ首位打者の獲得です。この年、彼は打率3割4分7厘を記録し、パ・リーグの最高打者に輝きました。この成績により、松本選手は日本球界を代表するバットマンとしての地位を確立していたのです。
プロ通算成績は773試合に出場し、打率2割6分5厘、14本塁打、157打点を記録しています。2017年にはアジアプロ野球チャンピオンシップの日本代表としても活躍しており、国際舞台での経験も豊富です。
苦しかった2025年シーズンからの再起へ
しかし、2025年シーズンは松本選手にとって厳しいシーズンとなりました。66試合の出場に留まり、打率は1割8分8厘、0本塁打、7打点という成績に終わったのです。シーズン途中から日本ハム選手会長を務めるなど、チームの中核を担う存在でありながらも、個人成績では納得いく結果を残せませんでした。
そうした状況の中での松本選手の決断が、今回のFA移籍です。新天地での挑戦を選ぶことで、再起を期す意志を示しました。現在の推定年俸は1億1000万円でしたが、巨人との契約により新たなキャリアをスタートさせることになります。
幼少期からの憧憬を語る入団会見
入団会見では、松本剛選手は自身が幼少期から巨人のファンであったことを公言しました。特に松井秀喜選手への強い思いを述べており、巨人という伝統名門球団に対する確固たる憧れを表現しています。背番号9番に決定したことについても、松本選手にとって大きな意味を持つものと考えられます。
松本選手は会見の中で、巨人での戦い方についての質問に対し「もう一度自分を鍛え直して、レギュラーを掴み取るというところから自分は勝負していこう」とコメント。単なる移籍ではなく、徹底的に自身をリセットして新しい環境での活躍を目指す決意を示しました。
来シーズンへの明確な目標設定
松本剛選手の来シーズンの目標は極めて明確です。個人としては全試合出場、そしてチームとしては日本一を掲げています。日本ハムでの現役時代にはファイターズとしての日本一経験がありますが、「自分がこう主力として出て、経験できてはいないので来期一になりたい」と語り、巨人での日本一を強く渇望していることが伝わってきます。
セ・リーグへの移籍は松本選手にとって新しい環境です。異なるリーグでの戦いがもたらす課題と機会に対して、ベテラン選手としての経験値を活かして対応していくことになるでしょう。
日本ハムでの信頼と新庄監督からの応援
松本剛選手は長年日本ハムに貢献してきた選手です。2022年オフには日本ハム選手会長に就任するなど、チームの中心人物として活動してきました。会見では新庄剛志監督からの言葉をもらったことを感謝の意とともに述べており、古巣を離れる際も円満な関係が保たれていることが伺えます。
巨人での新たなスタート
背番号9番を与えられたことは、巨人がいかに松本剛選手に期待を寄せているかを示しています。この番号はチームの象徴的な背番号の一つであり、松本選手への期待の大きさがうかがえます。
180センチ、84キロの体格を持つ松本剛選手は、右投げ右打ちのバットマン。32歳という年齢ながら、2022年の首位打者獲得実績は十分に価値のある資産です。巨人の外野陣での位置づけと役割を担う中で、レギュラーとして存在感を発揮することが期待されています。
2025年11月27日の入団会見で、松本剛選手は新たなチャプターを開きました。2年契約という契約期間の中で、自身の実力を最大限発揮し、幼少期からの憧れであった巨人での成功を目指すことになります。来シーズンの松本選手の活躍が、ファンからも大きな関心を集めることになるでしょう。
ベテラン打者がもたらす化学変化への期待
松本剛選手の巨人入団は、単なる一選手の加入ではなく、球団全体にもたらす効果を考慮する必要があります。2022年の打率3割4分7厘という実績を持つ打者が加わることで、巨人の攻撃力強化につながる可能性があります。
ベテラン選手として、また元日本ハム選手会長として培った経験や人間関係も、巨人という組織の中で良い影響をもたらすことが期待されています。幼少期からの巨人ファンという背景を持つ松本選手だからこそ、チーム内の一体感形成にも貢献できるでしょう。




