国枝栄調教師、引退目前に特別功労賞受賞 アーモンドアイとの絆と未来へのメッセージ
競馬界の名伯楽として長年活躍してきた国枝栄調教師が、2026年3月3日に定年引退を迎えます。その直前となる2月22日、東京競馬場のウィナーズサークルで、東京競馬記者クラブ賞特別功労賞の授賞式が行われました。多くのファンが詰めかける中、国枝師は晴れやかな表情で感謝の言葉を述べ、輝かしいキャリアを振り返りました。このニュースは、競馬ファンの間で大きな話題となっています。
授賞式での喜びの声 「晴れやかな気持ち」でファンに感謝
授賞式は、2月22日の東京競馬場で開催されました。国枝調教師は70歳を迎え、美浦トレーニングセンターに所属するベテラン調教師です。東京競馬記者クラブ賞特別功労賞は、ホースマンとしての輝かしい実績と、メディアを通じた情報発信で競馬の魅力を広めた功績を評価されての受賞です。
マイクを握った国枝師は、穏やかな口調でこう語りました。「今日のこの天気のように晴れやかな気持ちで、長年やってきてこのような形で功績を認められたことにすごく感謝しております」。この日、東京競馬場では国枝師の管理馬が最後の出走を果たしました。師はファンに向かって、「東京競馬場ではアーモンドアイも頑張ってくれました。今日が最後ということなのでせっかくの機会ですので、これから走る4頭は活躍してくれると思うので、期待してもらいたいと思います」と呼びかけました。
晴天に恵まれたウィナーズサークルには、多くのファンが集まり、拍手が鳴りやまない場面でした。国枝師の言葉からは、長年の苦労を乗り越えた充実感が伝わってきます。この授賞式は、引退を目前に控えた師の集大成とも言えるイベントとなりました。
国枝栄調教師の輝かしいキャリア 名馬たちとの歩み
国枝栄調教師は、1955年4月14日、岐阜県出身です。1989年に調教師免許を取得し、1990年2月4日の初出走からキャリアをスタートさせました。初勝利は同年3月10日の中山競馬場でのリュウカムイでした。
JRA通算成績は、9,508戦1,121勝、重賞勝利70勝という立派な成績を残しています。特に印象深いのは、超一流の名馬たちを管理したことです。最大の功績は、アーモンドアイでしょう。2018年に牝馬三冠を達成し、ジャパンカップなどG1を8勝した歴史的な名牝です。
連載「明日への伝言」では、国枝師がアーモンドアイについてこう振り返っています。「この馬でダービーって気持ちあった。別格だったアーモンドアイ」。師の心に深く刻まれた存在で、ダービー制覇への強い想いが語られています。この馬は、国枝師の調教師人生の象徴です。
また、アパパネも欠かせません。2010年に牝馬三冠を達成し、G1を5勝。ブラックホークも1999年のスプリンターズSなどG1を2勝するなど、数々の名馬を育て上げました。これらの実績は、国枝師が馬の才能を最大限に引き出す「名伯楽」である証です。
美浦所属として、中央競馬の変遷を間近で見守ってきました。トレセンセンターの設立から、競馬が世界一のレベルに成長する過程に携わったことを、授賞式で「すごく幸せだったと思います」と喜びを語っています。そんなキャリアが、特別功労賞受賞につながりました。
2026年3月3日をもっての引退 7名の調教師とともに
日本中央競馬会(JRA)は、2026年3月3日をもって国枝栄調教師を含む7名の調教師が定年引退すると発表しました。他には小西一男調教師(美浦)、佐々木晶三調教師(栗東)、土田稔調教師(美浦)、西園正都調教師(栗東)、根本康広調教師(美浦)、南田美知雄調教師(美浦)が名を連ねています。
また、2026年2月28日には、調教師免許試験合格に伴い、藤岡佑介騎手と和田竜二騎手が引退します。彼らは3月1日付で調教師免許が交付される予定です。2026年の引退ラッシュは、競馬界に大きな変化をもたらします。特に国枝師の引退は、ファンの間で「大きなトピックス」と注目されています。
JRAの公式サイトでは、引退調教師を紹介する特集ページも設けられ、国枝師のプロフィールと通算成績が詳しく掲載されています。これにより、多くのファンが師の功績を改めて振り返っています。
引退特集で託すメッセージ 「一番の被害者は馬なんです」
引退を前にした連載特集「国枝調教師・引退特集」後編では、師が競馬界への“未来へのメッセージ”を語っています。「一番の被害者は馬なんです──名伯楽が競馬会に託す“未来へのメッセージ”」。馬のことを第一に考える国枝師らしい言葉です。
長年の経験から、馬の健康や育成環境の重要性を強調。競馬の未来を担う後進たちに、馬中心の考え方を託しています。このメッセージは、単なる引退の挨拶ではなく、競馬界全体への提言として受け止められています。
アーモンドアイとのエピソードも交え、師は「この馬でダービーって気持ちあった」と回想。別格の才能を持つ馬との出会いが、調教師としての原動力だったことがわかります。これらの言葉は、ファンの心に深く響いています。
ファンの声と競馬界の反応 名伯楽の引退を惜しむ
授賞式の様子は、各メディアで速報され、SNSでも「国枝師おめでとう」「アーモンドアイの恩師ありがとう」といった声が相次ぎました。引退が近づく中、管理馬の活躍に期待が高まっています。
国枝師の管理馬は、東京競馬場での最後の出走を終えましたが、3月3日までの期間も注目されます。師の晴れやかな表情は、引退後も競馬を愛し続ける姿勢を示しています。
競馬界は、国枝栄調教師のようなベテランの引退により、新時代を迎えます。しかし、師のメッセージが後進に受け継がれることで、より良い競馬文化が育まれるでしょう。ファンの皆さんも、最後のレースを見守り、感謝の気持ちを伝えましょう。
(取材協力:JRA公式発表、各競馬メディア。本文中の引用は授賞式および連載内容に基づく)



