トッテナム対スラヴィア・プラハ前日会見レポート|クドゥス&フランク監督が語った決戦への思いと負傷者情報
UEFAチャンピオンズリーグ・グループステージ最終節、トッテナム・ホットスパー対スラヴィア・プラハを前日に控え、ロンドンではトッテナム側の前日記者会見とチームニュースが発表されました。試合はトッテナムのホームで行われる第6節で、グループ突破や順位確定に大きな影響を与える重要な一戦です。
会見には、トッテナムの主力アタッカーモハメド(モー)・クドゥスと、チームを率いるトーマス・フランク監督デスティニー・ウドギ1月まで離脱ブレナン・ジョンソン
決戦の舞台:トッテナム対スラヴィア・プラハとは
今回のカードは、UEFAチャンピオンズリーグ25/26シーズンのグループステージ最終節として組まれているトッテナム対スラヴィア・プラハ
事前のオッズや各種予想では、ホームでの強さや選手層の厚さからトッテナム優位2ゴール
それでも、スラヴィアはプレーオフ進出の可能性をギリギリ残しているとされ、モチベーションの面では極めて高い状態でロンドンに乗り込んできます。 トッテナムもグループ上位進出やラウンド16での有利な組み合わせを狙っており、互いに譲れない「緊張感の高い試合」
モー・クドゥス:ホームで決めたい「結果」と「内容」
前日会見に登場したモー・クドゥスは、スラヴィア戦が持つ意味とチームの雰囲気について、落ち着いた表情で語りました。
クドゥスはまず、ホームでの最終節というシチュエーションについて触れ、「チャンピオンズリーグの夜に、このスタジアムでプレーできるのは特別なこと。サポーターの前でしっかり勝ちきること
チームの状態については、直近の試合で連敗や勝ち切れない試合が続いた期間を経て、前節でようやく勝利したことで「グループ全体として前向きになっている」とコメントしたと伝えられています。 実際、トッテナムは直近のホーム・ヨーロッパ戦で過去9試合中6試合に勝利
スラヴィア・プラハについて問われると、クドゥスは「国内では結果を出しているし、欧州の舞台でも簡単な相手ではない」としたうえで、守備面の集中とボールの動かし方がカギになると説明したとされています。 特に、相手の得点力が高くない一方で、守備組織は整っている点に触れ、「先に点を取って、試合をコントロールすることが重要」と語ったとみられます。
トーマス・フランク監督:最終節へのアプローチとスラヴィア分析
続いて行われたトーマス・フランク監督の会見では、戦術面とグループ全体の戦い方に話が及びました。フランク監督は、グループステージ最終節という位置づけについて、「どの試合も大事だが、特にホームでの最終節
監督は、スラヴィア・プラハの特徴的な部分として、国内リーグでの安定感と、欧州カップ戦での苦戦というコントラストを挙げています。スラヴィアはチェコ国内では上位を維持している一方で、チャンピオンズリーグでは5試合を終えて勝ち点3、全36チーム中31位という成績にとどまっていると分析されています。 得点数も先述の通り2ゴールのみで、「守る時間が長くなったときに、どう崩すか」がポイントになるという見方が示されています。
一方で、フランク監督は「数字だけを見て簡単な試合だと考えるのは危険」とし、スラヴィアが前節アスレティック・ビルバオ相手に0-0で引き分けた試合を例に挙げています。 その試合ではポゼッションでわずかに上回りつつも、相手に多くの危険なチャンスを作られる苦しい展開となっており、トッテナムとしても「隙を見せればカウンターから痛い目を見る可能性がある」ことを認める形となりました。
試合のゲームプランについては、「まずは自分たちの強みを出すこと。ホームでのプレッシングとテンポの高い攻撃、そして90分を通した集中力の維持
TEAM NEWS:ウドギは1月まで離脱、ブレナンは出場微妙
会見と同じタイミングで発表されたチームニュースでは、左サイドバックのデスティニー・ウドギ少なくとも1月まで離脱
ウドギは今季、左サイドで攻守両面において重要な役割を担い、ビルドアップの起点にもなっていた選手です。そのため、チャンピオンズリーグ最終節やプレミアリーグの過密日程を前に、この離脱は戦術面・選手層の両面での痛手
また、前線のアタッカーであるブレナン・ジョンソン
フランク監督は会見の中で、ウドギとブレナンの状況について質問を受けると、「デスティニーの離脱は非常に残念だが、彼の長期的なキャリアのためにも、しっかり時間をかけて回復してもらう必要がある」とコメントしたとされています。そのうえで、「我々には他にも優れた選手がいる。チーム全体でカバーしていくことが大切だ」と、代役の起用やシステム変更を含め、柔軟に対応していく姿勢を示しています。
トッテナムの現状:ホームでの強さとグループ突破への期待
トッテナムは、直近の戦いぶりから徐々に流れを取り戻しつつあります。チャンピオンズリーグのホームゲームでは、「トッテナム・ホットスパー・スタジアム」での過去9試合中6試合で勝利しており、この数字はチームのホームでの安定感
グループステージでは、一時期勝ちきれない試合が続いたこともありましたが、前節の勝利でようやく連続未勝利を断ち切りました。 これにより、フランク監督のチームは再びグループ上位、さらには大会全体での上位8チーム
編集部系の分析では、「トッテナムの粘り勝ち」が最も合理的なシナリオとされ、予想スコアには1-0
スラヴィア・プラハ側の状況:国内での好調と欧州での苦戦
対戦相手のスラヴィア・プラハは、チェコ国内リーグでは引き続き上位に位置する強豪クラブ
直近のCLでは、ホームでのアスレティック・ビルバオ戦を0-0で終えましたが、シュート数と決定機の質で相手に上回られるなど、守備で耐える時間が長い内容となったと分析されています。 とはいえ、この試合でもボールポゼッションでは52%とわずかに相手を上回っており、自陣に引きこもるだけではないサッカー
さらに、国内リーグの前節ではテプリツェに2-1で勝利し、シュート数とxG(期待得点)で相手を大きく上回るなど、攻撃面での自信も保っています。 このように、スラヴィアは「国内での好調」と「欧州での結果不足」というギャップを抱えつつも、まだプレーオフ進出の可能性を完全には失っておらず、トッテナム戦に向けてモチベーションの高い状態で臨むことになります。
試合のポイント:ホームの声援と「先制点」の重み
今回のトッテナム対スラヴィア・プラハ戦で、特に注目したいポイントは以下の点です。
- ホームアドバンテージ:トッテナムはチャンピオンズリーグのホーム戦で良好な成績を残しており、サポーターの後押しも含めて精神的な優位があります。
- 先制点の重要性:スラヴィアは守備的には一定の組織力を持つ一方、得点力に課題があるため、トッテナムが先にゴールを奪えば、試合の主導権を強く握れる可能性があります。
- ウドギ不在の左サイド:ウドギ離脱により、トッテナムは左サイドバックの起用やビルドアップの形を調整する必要があります。ここをスラヴィアがどう突くかも見どころです。
- ブレナン・ジョンソンの出場可否:ブレナンが出場できるかどうかで、前線のスピードとバリエーションは大きく変わります。試合直前まで続くコンディションチェックがカギとなりそうです。
いずれにしても、トッテナムにとっては内容と結果の両立
まとめ:クドゥスとフランクが強調した「準備」と「集中」
前日会見を通して一貫していたのは、モー・クドゥスとトーマス・フランク監督の口から繰り返し出てきた「準備」と「集中」
クドゥスは「このクラブ、このスタジアム、この大会にふさわしいプレーをしたい」と語り、フランク監督も「数字やオッズではなく、ピッチ上での90分間に集中する」と言葉を添えています。 ウドギの離脱やブレナン・ジョンソンの状態不安といった不確定要素はありますが、チームとしてはホーム最終節に向けて着実に準備を進めている印象です。
チャンピオンズリーグという大舞台で、トッテナムがどのような「答え」を示すのか。そして、スラヴィア・プラハがロンドンでどこまで食い下がるのか。グループステージの締めくくりにふさわしい、見逃せない一戦になりそうです。


