徳島ヴォルティス対FC今治、J2リーグ第32節の注目対戦
2025年10月5日(日)午後2時3分、鳴門・大塚スポーツパーク ポカリスエットスタジアムにて、明治安田J2リーグ第32節の重要な一戦が行われました。徳島ヴォルティスとFC今治の対戦は、両チームにとって今シーズンの命運を分ける極めて重要な試合となりました。
試合前の状況と両チームの思惑
この試合は「明治安田 徳島支社 応援マッチ」として特別に開催され、地元徳島の熱い声援を受けての戦いとなりました。徳島ヴォルティスにとっては、J1昇格への道のりにおける正念場の一戦でした。一方のFC今治は、プレーオフ圏内での生き残りをかけた重要な勝負でした。
両チームの直近5試合の成績は2勝1分け2敗と全く同じ成績であり、過去の対戦成績も1勝0分け1敗と互角の関係でした。勝点差わずか4という僅差で5位につけていた徳島と、プレーオフ圏内に踏みとどまりたい今治との間には、シーズン終盤特有の緊張感が漂っていました。
徳島ヴォルティスのスタメン構成と戦術
徳島ヴォルティスは3-1-4-2のフォーメーションで試合に臨みました。注目すべきは、前戦の富山戦で大爆発を見せたTアンデルソンが累積警告による出場停止で不在となったことです。Tアンデルソンは今季初めて先発で起用された富山戦で2得点と素晴らしいパフォーマンスを見せていただけに、その不在は大きな痛手でした。
直近のリーグ戦からのスタメン変更は2人で、山越とTアンデルソンが外れ、山田とLデイビッドが入ったことが発表されました。Tアンデルソンの不在により、坪井の奮起に期待が寄せられていました。坪井は2試合連続でスタメンの座を獲得していたものの、まだ結果を残せずにおり、前節は終盤の出場にとどまっていました。
FC今治の戦術と選手起用
FC今治も徳島と同じ3-1-4-2のフォーメーションを採用しました。直近のリーグ戦からのスタメン変更は1人で、弓場が外れ、近藤が入ったことが発表されました。
今治にとってこの試合は、プレーオフ圏内での生き残りをかけた極めて重要な戦いでした。前戦の鳥栖戦では4試合ぶりとなるMヴィニシウスの得点で先制したものの、その後の展開については課題を残していました。
試合の展開と注目ポイント
試合は予定通り午後2時3分にキックオフされ、両チームとも慎重な立ち上がりを見せました。前半39分の時点でスコアは0-0となっており、両チームともに決定機を演出しながらも得点には至らない均衡した展開が続いていました。
徳島は3試合勝利なしと下降気味の状況から抜け出したい思いが強く、特にTアンデルソンの不在をどうカバーするかが重要な鍵となっていました。一方の今治は、ホーム戦で徳島の堅守に阻まれ1-0で敗れた前回の対戦の雪辱を晴らしたいところでした。
両チームの守備面での特徴
興味深いことに、徳島の直近5試合では6失点と、以前と比べてやや守備が不安定になっている傾向が見られました。これは今治にとっては攻撃のチャンスを見出す要素でもありました。一方で、徳島のホームでの試合ということもあり、地元サポーターの声援が選手たちの背中を押す力となることが期待されていました。
シーズン終盤における重要性
この試合は明治安田J2リーグ第32節として行われ、シーズン終盤の重要な局面での対戦となりました。J1昇格やプレーオフ進出を目指す両チームにとって、この1戦の結果がシーズン全体の成否を左右する可能性もあり、選手・スタッフ・サポーターすべてが緊張の中で試合を見守りました。
過去の対戦では、5月31日にアシックス里山スタジアムで行われた第18節でも両チームは激突しており、その時の経験も今回の試合に活かされることが期待されていました。
地域密着型の取り組み
今回の試合が「明治安田 徳島支社 応援マッチ」として開催されたことは、地域密着型のクラブ運営を重視するJ2リーグの特色を表しています。こうした企業との連携により、地域全体でチームを支える体制が築かれており、選手たちにとっても特別な意味を持つ試合となりました。
JRT四国放送による取材も行われ、宮下アナウンサーがヴォルティスの現状について詳細に取材を行うなど、メディアからの注目度も非常に高い一戦でした。これらの要素すべてが、この試合の重要性と注目度の高さを物語っています。