テーラーメイド「Qi4D」シリーズとは?カーボンフェースがさらに進化した最新クラブをやさしく解説
テーラーメイドの新シリーズ「Qi4D」は、カーボンフェースの進化と新しいフェースロール設計により、スピン量のバラツキを大きく抑えた最新クラブシリーズです。1100万発分のインパクトデータをもとに開発され、上下方向の打点ブレにも強くなったことで、ミスヒット時の飛距離ロスや曲がりを大幅に減らすことがねらいとなっています。
ドライバーはQi4D(スタンダード)、Qi4D LS、Qi4D Max、そして軽量仕様のQi4D Max Liteといったラインナップで、それぞれゴルファーのタイプや求める弾道に合わせて選べる構成です。 さらに、アイアンにも「Qi MAX」シリーズが展開され、「音」と「振動」を科学した新構造バーによって打感と打音を大きく向上させているのがトピックとなっています。
フェースロール刷新でスピンのバラツキ40%減というインパクト
今回のQi4Dシリーズでもっとも大きな話題となっているのが、フェースロール形状の刷新です。従来モデルのカーボンツイストフェースは左右方向(トゥ・ヒール)のミスに強く、曲がりを抑えてくれるのが特徴でしたが、新しいQi4Dでは上下方向の打点ブレに対する安定性が大幅に高められています。
テストデータによると、従来モデルと比べてスピン量のバラツキが約40%低減しており、特にフェースの上寄り・下寄りに当たったときでもスピンの増減が少なく、飛距離ロスが出にくい設計になっています。 これにより、
- 「芯を外しても大きく飛距離を失いたくない」
- 「打点が上下にバラつきやすい」
- 「風の影響を受けにくい、安定した弾道にしたい」
といったゴルファーには、非常に心強い性能と言えます。
特に「Qi4D LS」ドライバースピン量の増減が抑えられた結果、ロースピンでも飛距離をロスしにくい仕様となっています。
1100万発のデータが生んだ「Qi4D」のコアコンセプト
Qi4Dの開発背景には、1100万発以上のインパクトデータの蓄積があります。 この膨大なデータから、実際のゴルファーがどのようなミスをし、どのエリアにどのくらい打点が分布しているのかを分析。その結果、
- 左右だけでなく上下方向の打点ブレ対応を強化する必要がある
- スピン量のバラツキこそ、飛距離と方向性の安定を損なう大きな要因
という点が明確になり、フェースロール形状の見直しへとつながりました。
これに合わせて、全モデルに「TAS(TaylorMade Adjustable System)」と呼ばれる弾道調整機能付きウェイトが搭載され、より細やかなフィッティングが行えるようになっています。 フェースの進化と、ウェイト調整機構による最適化。この2つを組み合わせることで、多くのゴルファーに「飛んで曲がらない」感覚を提供することを目指したシリーズと言えるでしょう。
Qi4Dドライバー4モデルの特徴:どれを選べばいい?
Qi4Dシリーズのドライバーは、主に4つのモデルで構成されています。 それぞれの特徴をやさしく整理してみましょう。
Qi4D(スタンダード):バランス重視の「コアモデル」
Qi4D(スタンダード)は、シリーズの中心となるモデルで、やさしさと操作性のバランスが特徴です。
- ソールに4点のウェイトポートを配置した「クアッド・ウェイティング・システム」を採用し、重心位置の調整幅が非常に広い
- 弾道の高さ、つかまり具合、スピン量をフィッティングで細かく調整しやすい
- ヘッド体積はルール上の最大サイズながら、前作Qi35よりわずかに小ぶりとの情報もあり、構えたときに振りやすさと操作性を感じやすい
- ロフトバリエーションは9.0度、10.5度を中心に、8度や12度もラインナップ(ヘッドスピードや打ち出し角に合わせて選択可能)
実際の試打レビューでは、ボール初速性能の高さとともに、スピン量がやや抑えめで、強い中高弾道になりやすいという評価が見られます。 初中級者から上級者まで幅広く対応できる「王道スタンダード」と言えるでしょう。
Qi4D LS:ロースピンで叩ける上級者志向モデル
Qi4D LSは、その名の通りLow Spin(ロースピン)を志向したモデルで、ヘッドスピードが速く、スピン量を抑えて飛ばしたいゴルファー向けに設計されています。
- ソールには前後2点のウェイト構造を採用し、重心を浅く・低くすることで低スピンの強弾道を実現
- 慣性モーメントはスタンダードより小さいものの、フェースロールの進化によって上下の打点ズレにも強く、スピン量のバラツキを抑制
- 「叩いても吹き上がらず、強い球で飛ばせる」イメージを求めるハードヒッター向け
一般的には中・上級者やヘッドスピードが速いプレーヤーに適したモデルですが、「普段スピンが多くて吹き上がってしまう」「風に負けない強い球がほしい」というゴルファーにとっても、有力な選択肢となります。
Qi4D Max:高い寛容性で「曲げたくない」ゴルファー向け
Qi4D Maxは、シリーズの中でもっとも寛容性(ミスへの強さ)を重視したモデルです。
- 高慣性モーメント設計で、オフセンターヒット時のヘッドブレを抑え、曲がりを減らす
- 前後2点のウェイト構造により、直進安定性を高めたバランス設計
- 「とにかく曲げたくない」「フェアウェイキープを優先したい」アマチュアゴルファーに最適
テーラーメイドはこれまで「10K(1万g・cm²級のMOI)」というキーワードで最大級の慣性モーメントをアピールしてきましたが、Qi4D Maxでは表記を強調せず、より実戦的なやさしさを追求しているとも言われています。 それだけ、ただ数値を追うのではなく、「コースで結果につながる寛容性」を意識したモデルと言えるでしょう。
Qi4D Max Lite:軽量設計でとにかく振りやすい
Qi4D Max Liteは、Qi4D Maxをベースにクラブ全体を軽量化したモデルで、振りやすさと高い寛容性を両立させた仕様です。
- 軽量シャフト・グリップ、ヘッド設計により、総重量を抑えた「振り抜きやすい」クラブ
- ヘッドスピードが30m/s台前半〜中盤のゴルファーでも、しっかりヘッドが走らせやすい
- 「Qi4D Max」のやさしさを、さらに多くのアベレージゴルファーが扱いやすい形にしたモデル
試打レビューでは、高慣性モーメントによる曲がりの少なさに加え、「楽に振ってもボールが上がりやすく、キャリーが出しやすい」という声もあり、体力に自信のない方やスインガータイプのゴルファーにも相性の良いモデルとなっています。
共通テクノロジー:カーボンフェースとTASウェイトが生む「調整の自由度」
Qi4Dシリーズのドライバーには、共通する大きな特徴がいくつかあります。
- カーボンフェースの進化による高初速とスピン安定
- 新フェースロール設計による上下方向のミスヒットへの強さ
- 全モデルに搭載されたTASウェイトによる弾道調整機能
TASウェイトは、ソール前方と後方に配置された交換式ウェイトで、標準ではスタンダードモデルが前4g×2、後9g×2といった構成になっています。 このウェイトを交換・入れ替えすることで、重心位置やスピン量、つかまり具合を細かくコントロールできるため、フィッティング次第で、
- LSに近い操作性を持たせる
- Maxのような直進安定性を持たせる
といったキャラクターの調整も可能になります。 「とりあえずはスタンダードモデルから試し、フィッティングで自分に合うように仕上げていく」というアプローチが推奨されているのも、その自由度の高さゆえと言えます。
「Qi MAX」アイアンにも注目:音を科学した新バーで振動49%減
Qi4Dドライバーとともに話題となっているのが、テーラーメイドの新しい「Qi MAX アイアン」です。こちらは「Qi4D」とは名称が異なりますが、同じコンセプトライン上にあるやさしさ重視のアイアンとして注目されています。
最大の特徴は、ヘッド内部に搭載された新しい“バー”構造です。このバーは、インパクト時の振動と音を制御するために設計されており、テストでは振動を最大49%低減する効果が確認されています。結果として、
- 打感が大幅にソフトに感じられる
- 耳に心地良い「澄んだ打音」を実現
といったメリットが生まれています。
打感の良さはスコアには直接現れないように見えますが、「気持ち良く振れる」「インパクトのフィードバックが分かりやすい」という点で、スイングの安定やラウンド中のメンタル面にも良い影響を与えます。Qi MAXアイアンは、そうした「感性の部分」まで踏み込んで開発されたモデルと言えるでしょう。
どんなゴルファーに「Qi4D」シリーズは向いている?
ここまでの内容を踏まえて、Qi4Dシリーズが向いているゴルファー像を簡単に整理します。
- Qi4D(スタンダード):やさしさと操作性の両方を求める幅広い層。まず最初に試してほしいコアモデル。
- Qi4D LS:ヘッドスピードが速く、スピン量を抑えて強い球で飛ばしたい中〜上級者。
- Qi4D Max:とにかく曲げたくない、フェアウェイキープを重視するアベレージゴルファー。
- Qi4D Max Lite:軽く振りたい、ヘッドスピードに自信がないけれどやさしい高慣性モーメントヘッドを使いたいゴルファー。
- Qi MAX アイアン:やさしく高弾道でグリーンを狙いたい、かつ打感と打音にもこだわりたいゴルファー。
いずれのモデルも、「ミスへの強さ」と「気持ち良い打感・打音」という、これまで両立が難しかったポイントを高いレベルでまとめ上げているのが共通点です。とくに、1100万発分のデータから生まれたフェースロールの最適化は、すべてのゴルファーに恩恵がある技術と言えるでしょう。
まとめ:進化したカーボンフェースで「飛んで曲がらない」を現実に近づける
テーラーメイドのQi4Dシリーズは、カーボンフェースという武器をさらに磨き上げ、従来の「左右のミスに強い」から一歩進んで、上下方向のミスにも強いフェースへと進化しました。 その結果、スピン量のバラツキを約40%も抑え、ミスヒット時でも飛距離ロスや曲がりを最小限に抑えることを目指したモデルとなっています。
そこに、TASウェイトによる高い調整自由度と、アイアンにおける「音」と「振動」のコントロール技術が加わることで、性能とフィーリングの両面から安心して振っていけるクラブとして、多くのゴルファーから注目を集めているのが現在のQi4Dシリーズです。
自分のスイングタイプやヘッドスピード、好みの弾道に合わせて、Qi4Dスタンダード・LS・Max・Max Lite、そしてQi MAXアイアンをうまく組み合わせれば、「飛んで曲がらない」「気持ち良く振れる」クラブセッティングに一歩近づけるはずです。興味のある方は、ぜひ試打やフィッティングを通じて、自分にぴったりの一本を見つけてみてください。




