ACミランとリヴァプール間で進むジョー・ゴメスの移籍交渉――その舞台裏とグエイの影響

2025年9月初旬、ヨーロッパサッカー界は、ACミランとリヴァプールによるイングランド代表DFジョー・ゴメスの移籍交渉、そしてクリスタル・パレス所属のDFマーク・グエイの去就を巡る大きな動きに注目が集まっています。この記事では、両クラブの具体的な交渉内容や背景、関連選手をめぐる最新情報を、できるだけわかりやすく解説します。

ミラン、ジョー・ゴメス獲得へ正式オファー

現在28歳のジョー・ゴメスは、イングランドのチャールトン・アスレティックの下部組織出身で、2015年夏にリヴァプールへ移籍して以降、通算242試合出場、2度のプレミアリーグ優勝とチャンピオンズリーグ制覇など、多くのタイトル獲得を経験してきた実力派センターバックです

2025年8月末、移籍市場に関する確かな情報で知られるジャーナリストのファブリツィオ・ロマーノ氏は、ACミラン移籍金1500万ユーロでゴメス獲得に向けてリヴァプールへ正式オファーを提示し、現在両クラブ間で完全移籍を前提とした交渉が進行中であると報じました

この交渉は極めて現実味を帯びており、もしも成約となれば、ゴメスはACミランと2029年夏までの長期契約を結ぶ見込みと伝えられています

移籍実現のカギはグエイの動向

今回のゴメス移籍交渉の最大のポイントは、「リヴァプールがクリスタル・パレスのDFマーク・グエイ獲得に成功した場合にのみ、ゴメスの移籍が認められる」という条件です

  • リヴァプールはゴメスを主力DFとして重視し、グエイ等の代替戦力を獲得しなければ退団を許可しない立場を示しています
  • 移籍市場終了目前での交渉ということもあり、グエイ獲得成否が、ゴメスの未来を大きく左右する形となっています。

一方、リヴァプールがグエイを獲得できるかどうかは、クリスタル・パレスとの条件面での折り合いにかかっています。

リヴァプール、グエイ獲得オファーの内容

リヴァプールはグエイ獲得に正式オファーを提出しているとされ、その条件は以下の通りです

  • 移籍金約3500万ポンド(日本円で約65億円超)+将来売却時の10%収益がパレスに渡る条項を付加
  • クリスタル・パレス側は移籍金4000万ポンド(約75億円)を希望し、さらに再売却条項(移籍後他クラブへさらに移る場合の収益分配)も求めて交渉は継続中

両者の要求額にはやや開きがあるものの、グエイ側は残留か移籍かの岐路に立たされており、この交渉の行方は今後数時間、数日で決まる見込みです

当事者クラブ・選手の思惑とファンの反応

リヴァプール側は、主力センターバックのゴメス放出について急進的ではありません。新監督アルネ・スロットは、ゴメスを自らの戦術に不可欠な戦力と認識しており、代替選手なしでの放出は許容しない姿勢を明確に打ち出しています

ただし、グエイの加入が内定した場合、ミランへの移籍そのものは理にかなった選択肢と捉えられているようです。実際、ゴメス本人もミランへの新天地挑戦に前向きな意向を示しており、イタリア・セリエAの名門クラブで再び存在感を発揮するキャリアの新章を望んでいます

一方で、クリスタル・パレス側は、主力DFの放出に慎重な姿勢を維持しつつも、将来的なフリー移籍になるリスクを回避したいというクラブ経営上の判断から、高額な移籍金と再売却時収益の確保を狙っています

ミラン・リヴァプール・クリスタル・パレスの状況比較

  • ACミラン:即戦力DFの補強を最重要課題とし、ゴメス獲得を最優先に交渉を進行。
  • リヴァプール:主力DFゴメスの放出は、グエイ等の代替戦力獲得がない限り認めない。クラブとして戦力バランス重視。
  • クリスタル・パレス:グエイの価値を最大化したいと考え、経済条件とクラブ戦力両面で慎重に交渉。

移籍市場終了間際の独特な緊張感

ヨーロッパサッカーの移籍市場(サマーウィンドウ)は毎年8月末~9月初旬で終了し、それまでに様々なビッグディールが集中的に決まります。今回のゴメスおよびグエイを巡る交渉も、まさにその“締め切り効果”の中で進行しています。クラブの思惑や選手・代理人の交渉、そしてメディアやファンの注目、高揚感も最高潮に達する時期です。

各クラブはできるだけ有利な条件を引き出す一方で、最適なバックアップやポジションの穴埋めまでを同時に成し遂げる――そんな高度な駆け引きが舞台裏で繰り広げられています。

日本人選手への波及効果にも注目

ちなみに、クリスタル・パレスには今季、新加入の日本代表MF鎌田大地が所属しています。グエイの去就次第ではパレスの守備陣の顔ぶれやチーム構成、鎌田大地との連携の形も変化する可能性があるため、日本のサッカーファンも大きな関心を寄せています

また、グエイ自身もイングランド代表の有望株として評価が高く、今後のキャリア動向はイングランド国内外のファン・関係者からも熱い視線が注がれます。

今後の展望と情報の追い方

このような大型移籍交渉は直前で大きな進展や急転が生じやすく、今後もACミラン、リヴァプール、クリスタル・パレス各クラブ公式サイトや、信頼度の高い欧州スポーツジャーナリストによる最新情報のチェックが推奨されます。

もしグエイのリヴァプール移籍と、ゴメスのACミラン移籍が同時成立となれば、2025–26シーズンの欧州主要リーグやチャンピオンズリーグの勢力図にもインパクトを与える大きなトピックとなることでしょう。

ヨーロッパサッカー界の移籍市場終盤――主要DFのトレードがどのような結末を迎えるのか、今後も目が離せません。

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