西武ライオンズ・栗山巧、25年目のラストシーズンへ──現役引退表明会見の詳細

2025年11月24日、埼玉西武ライオンズの象徴的存在である栗山巧外野手(42歳)が、所沢市の球団事務所で2026年シーズン限りでの現役引退を発表しました。これはプロ野球界でも異例の「一年前引退宣言」として、多くのファンや関係者に大きな衝撃と深い感動を与えています

“ミスターレオ”栗山巧、涙なき引退発表──その理由と決意

栗山巧選手は、記者会見で「僕自身の25年目を迎えるシーズンで締めくくりのシーズンとさせていただくことを報告します」ときっぱりと語りました。新たな門出を悲しみよりも前向きな気持ちで迎える様子がにじみ出ていました。「25年目を迎え入れるということが節目になる」とし、この時期に決断を明かした背景には「ファンの皆さんにしっかり僕のプレーを見てもらいたい」という思いと、これまで支えてくれたことへの感謝の気持ちがありました

  • 異例の引退宣言は「今後1年を自分らしく歩み、感謝を伝えていきたい」という栗山選手の誠実な人柄の表れ
  • 「ラストイヤー」となる2026年までファンが球場で直接声援を送りやすいという配慮
  • 最後まで戦い抜く姿勢、「引退」という言葉をあえて多用しないことで、現役選手としてやり切る決意

プロ25年目の節目に──栗山巧のこれまでと歩み

栗山巧選手は2002年に西武に入団して以来、西武一筋で24年間、現在も現役を続けています。同期の中村剛也選手とともに長年チームを支え、「骨と牙」「レジェンド獅子」として“ミスターレオ”の愛称で親しまれてきました。これまでに通算2312試合出場・2150安打を記録し、球団歴代最多安打記録保持者となっています。選球眼の高さも特筆されており、通算1051四球はNPB歴代16位(2025年時点)という偉大な実績も残しています

  • 2002年入団から一貫してライオンズひと筋
  • 通算出場試合数・安打数ともにクラブ記録保持者
  • 選球眼を生かした四球数も突出しており、長年安定した出塁を見せてきた
  • 24年間、主力選手・精神的支柱としてチームやファンから絶大な信頼を得てきた

2025年の成績と契約更改──最後の交渉と球団の決断

栗山選手の2025年シーズンは、出場機会が限られ、わずか11試合出場にとどまりました。しかし、数々の功績とチームへの貢献からファンや球団からのリスペクトは失われることがありませんでした。
この日、年俸2000万円減の6000万円(推定)で契約更改。「押印する手に力がこもっていた」と球団幹部が語るなど、最後の契約には感慨深いものがあったようです。また、球団側は特別扱いはせず、あくまでチームの勝利が優先される方針であることも明言しています

  • 2025年は思い描いた活躍はできなかったが、現役にとどまる決意の裏には「最後までやり抜く」強い覚悟
  • 契約更改でのダウン提示も、「とても幸せ」と栗山選手自身が納得した様子
  • 「引退特別枠は無し」、若手とのポジション争いを続けることが条件

“ミスターレオ”の象徴とライオンズへの思い

栗山巧選手は、単に成績や実績だけでなく、「チームをつなぐ存在」「若手のお手本」「ファンに寄り添う姿勢」など、人間性でも西武ライオンズの誇りとして愛されてきました。
会見でも「伝えられるものは伝えていきたい」と語り、後進に自らの経験や精神を継承していく意欲を強く見せています。「気持ちや覚悟」を後輩たちに託すことも含め、レガシーをつなぐ姿が印象的でした

  • クラブ史に名を刻むだけでなく、人としての誠実さがチームカルチャーを形作った
  • 普段からファンサービスや地域活動にも積極的で、支持の厚い選手
  • 「栗山巧道場」と称されるほど若手への技術・心構えの継承に尽力

定位置確約なし──“生きざま”を見せるラストイヤーへ

最後の一年となる2026年シーズンは、球団からポジションの保証も特別待遇も用意されていない点が特徴です。これは「勝負の世界で22番目の1プレーヤーとして」最後まで結果を出し続けるプロの矜持によるものです。球団幹部も「勝つために必要な選手が出場する、それは栗山選手も十分理解している」と語っています

  • 「最後だから」という理由で出場機会が与えられることはない
  • 若手選手と常に競争し、ベストな状態が評価基準
  • プロらしく、最後まで“送り出される側”ではなく“戦う側”としてシーズンに臨む

栗山巧とともに歩む「納会ゴルフ」──変わらぬチームの絆

引退表明後も、毎年恒例となっているチーム内イベント「納会ゴルフ」に元気な姿を見せた栗山選手。「ライオンズファミリー」として長い時間をともにしてきた仲間たちとのチームワークや信頼関係は、これからも変わらないことを示しています

  • 栗山選手は引退表明後も、変わらずチームイベントに参加し、“仲間とのつながり”を大事にしている
  • オフのリフレッシュも含め、次のシーズンに向けて前向きに準備している

ファンと歩む最終章──「最後まで応援したい」声続々

引退表明当日から、SNSや現地ではファンの「残念」「ありがとう」「最後まで全力で応援したい」という声があふれました。球団公式YouTubeチャンネルでも会見の模様が生配信され、多くのファンに直接メッセージが届きました。25年間の感謝と“ミスターレオ”の勇姿を心に刻む最終章は、2026年シーズンを通じて全国のファンとともに歩むものとなります

  • 引退の報せに多くのファンがSNSで反応、「信じられない」「試合で最後まで声援を送りたい」などコメント多数
  • 会見ライブ配信や公式SNSを通じ、球団・栗山選手双方がファンへの感謝とつながりを大切にしている
  • 2026年シーズンは「栗山巧ラストイヤー」として、様々なイベントや記念事業も注目されている

栗山巧が後輩に託すもの──「気持ち」「覚悟」そして“西武愛”

自ら現役最後となるシーズンの幕を開けながらも、栗山巧選手は「伝えられるものは後輩たちに託し、西武というクラブが次の時代へ大きく羽ばたくよう全力でサポートしたい」と語っています。
この25年間で培われた“勝つための精神”、ファンへの誠実さ、まっすぐな情熱——それは歴代の「ライオンズ魂」となり、新時代の若手選手たちへと引き継がれていくことでしょう。

あとがき|西武ライオンズと栗山巧に、これからも熱い声援を

“ミスターレオ”栗山巧選手と2026年シーズンをともに駆け抜ける西武ライオンズ、そして全国のファン。栗山選手が築き上げてきたもの、残す財産は次世代の選手たちにしっかり引き継がれていきます。最後の1年、その集大成にふさわしいプレーと人間力を、ぜひ球場でも、テレビの前でも見届けてください。

参考元