ロナウド、アル・ナスルでストライキ宣言 サウジプロリーグに激震
サウジアラビアのプロフットボールリーグに大きな波紋が広がっています。レアル・マドリード時代の栄光を背負うポルトガルのスーパースター、クリスティアーノ・ロナウドが、所属するアル・ナスルでのプレーを拒否する事態に発展しました。ロナウドは現在41歳を目前に控え、キャリアの最終段階で予想外の「反乱」を起こしています。
出場拒否の真相:経営方針への強い不満
ポルトガルの有力紙『A Bola』の報道によれば、ロナウドは2月2日に行われたアル・リヤド戦への出場を拒否しました。注目すべき点は、この決断が負傷や体調不良ではなく、クラブの経営姿勢に対する明確な抗議であるという点です。
ロナウドが激怒した理由は、サウジアラビアの公共投資基金(PIF)によるアル・ナスルとリーグ首位のアル・ヒラルへの差別的な扱いの格差にあります。同じPIFが管理するにもかかわらず、アル・ヒラルはスター選手の獲得で積極的な動きを見せている一方、アル・ナスルは今冬の移籍市場でほぼ補強活動を行っていません。この不公平な状況が、世界有数のストライカーの堪忍袋の緒を切らしてしまったのです。
内部体制の混乱が追い打ち
事態をさらに複雑にしているのが、アル・ナスル内部の人事異動です。ロナウドと親友関係にあったCEOと、ポルトガル人のスポーツディレクターが、2月初旬に取締役会の決定により権限を停止されました。進行していた複数の移籍交渉も凍結されたとされています。
ロナウドは2023年からサウジアラビアでプレーしており、昨年夏には年俸約357億円で2027年までの契約を更新したばかりです。にもかかわらず、経営陣の交代によって不安定な環境に置かれることになってしまいました。
41歳の誕生日を控えた決断の重さ
ロナウドは2月5日に41歳の誕生日を迎えます。キャリアの最終段階にあるポルトガルの伝説的選手にとって、今季は極めて重要な時期です。にもかかわらず、彼はピッチ外での戦いを選択しました。これは、単なるチーム内の不和ではなく、経営陣に対する強烈なメッセージです。
今季、ロナウドはリーグ戦で17得点を挙げるなど、依然として高いパフォーマンスを発揮しています。また、彼は通算961ゴールを記録しており、キャリア通算1000ゴールという歴史的マイルストーンに非常に近づいています。この重要な時期だからこそ、ロナウドの不満は深刻と言えます。
ベンゼマも同じく反乱か
興味深いことに、ロナウドの「反乱」は孤立したケースではありません。同じサウジプロリーグで活躍するフランス人レジェンド、カリム・ベンゼマもアル・イテハドとの対立を深めているとされています。ベンゼマは給与削減を伴う新たなオファーに失礼だと感じ、1月30日の試合出場を拒否したと報じられています。
このように、複数のワールドクラス選手が同時期にサウジプロリーグでの不満を表明し始めたことは、リーグ全体の経営体制に対する警告信号となっています。
2026ワールドカップへの影響
ロナウドは2026年ワールドカップへの出場の意思を示唆しており、現在アル・ナスルとの契約が2027年まで延長されていることが報じられています。しかし、現在の不安定な状況が長く続けば、ポルトガル代表での活動にも影響を及ぼす可能性があります。
キャリアの黄昏期に差しかかったロナウドにとって、ワールドカップの出場機会は極めて貴重です。この不満が解決されるかどうかは、本人のキャリアの最後の輝きを左右する重要な要素になるでしょう。
サウジプロリーグの信頼性が問われている
今回のロナウドとベンゼマの相次ぐ「反乱」は、サウジプロリーグが直面する根本的な課題を浮き彫りにしています。莫大な投資によって世界的なスター選手を集めたとしても、公平で透明性のある経営体制がなければ、プロジェクト全体の持続可能性が損なわれるということです。
PIF主導のサウジプロリーグ強化プロジェクトは、国際的な注目を集める一方で、内部管理や各クラブへの扱いの公平性に問題があることが明らかになりました。今後、リーグの信頼性と魅力を維持するためには、経営陣の決定がより透明性を持ち、各クラブの競争環境が公平である必要があるでしょう。
今後の展開に注目
ロナウドの出場拒否は、単なる一時的な不和ではなく、サウジアラビアのフットボール経営体制の根本的な問題を指摘するものとなっています。彼とクラブ経営陣との関係がどのように推移するのか、また、この問題が他の選手たちにどのような影響を与えるのかは、今後のサウジプロリーグの発展に大きく関わってくるでしょう。
41歳とはいえ、依然として世界最高峰の選手の一人であるロナウドが声を上げたことで、サウジプロリーグはこれまで以上に経営改革の必要性に迫られることになりました。



