日本ハム・古川裕大、現役引退へ ― プロ野球人生の区切り

北海道日本ハムファイターズの古川裕大選手(27歳)が、2025年9月29日、球団から来季の契約を結ばない旨の通達を受け、現役引退を表明しました。千葉・鎌ケ谷市の球団施設での通告後、報道陣の取材に応じた古川選手は、「自分的にも薄々感じていた部分はありました。野球はもう辞めるつもりです。引退という形になります」と、率直な心境を語りました。今後の進路については未定としていますが、プロ野球選手としての5年間に深い感謝を示しました。

球団からの通達、静かに迎えた「その時」

日本ハム球団は公式に「来季の契約を結ばないことを通達しました」と発表しました。千葉・鎌ケ谷の球団施設で直接伝えられた決定に、古川選手は驚きよりも納得の様子。「自分でも感じていた通りの結果でした」と話し、現役を退く決意を明かしました

プロ入りから現役引退までの軌跡

  • 出身:福岡県久留米市
  • 高校:久留米商業高等学校
  • 大学:上武大学
  • ドラフト:2020年ドラフト3位で日本ハム入団
  • 現役期間:2021〜2025年(5年間)

古川裕大選手は、福岡県久留米市出身。久留米商業高から上武大を経て、2020年プロ野球ドラフト会議で日本ハムから3位指名を受けて入団しました。持ち前のガッツと堅実なリードで、捕手として着実に経験を重ねていきました。

プロ通算成績 ― 一軍で残した“足跡”

古川選手は、入団2年目となる2022年に一軍で36試合に出場。2023年は17試合、2024年は1試合と一軍での出場機会が減少し、2025年シーズンは一軍出場がありませんでした。しかし、守備面では二軍チームの要として存在感を示し、練習や試合での若手選手への助言など、チームにも多大な貢献を続けていました。

忘れられない思い出、「あのノーヒットノーラン」

5年間を振り返り、古川選手が真っ先に挙げた思い出が2022年8月27日 ソフトバンク戦でのノーヒットノーラン達成です。この試合でポンセ投手を好リードし、歴史的記録に大きく貢献。「一番印象的だったのはノーヒットノーランです。そこが一番ですね」と語り、リード捕手としての誇りがにじみ出るシーンでした

感謝と決意「ドラフトで獲ってもらい、5年間お世話に」

引退会見では、「ドラフトで取っていただいて、5年間お世話になったので、そこには感謝しかありません」と日本ハム球団への感謝の言葉を述べました。「たくさんの方に応援してもらえて、自分は幸せでした。どんな時でもファンの声援が力になっていた」と語り、スタンドに向けても力強いエールを送りました。

戦力外通告と今季の状況

今シーズンについては、一軍出場はゼロ。ファーム(二軍)でのプレーに専念する状況が続いていました。捕手陣の競争が加速する一方で、若い選手の台頭もあり、古川選手自身も「先の見通しが薄々見えていた」と素直な気持ちを語っています。球団もまた、その立場や功績を評価しつつ苦渋の決断となったようです

球団からの公式コメント

北海道日本ハムファイターズの球団公式サイトでも「久留米商業高-上武大-北海道日本ハムファイターズ(ドラフト3位、2021-2025)」と古川選手のこれまでの歩みが紹介されています。過去5年間の功績をねぎらうとともに、今後の人生へのエールも送られています

プロ野球選手としての“責任”と“誇り”

業界関係者からは「二軍での貢献が大きかった」「どんな場面でも真摯な姿勢を忘れなかった」「後輩に好影響を与えていた」との声が多く寄せられています。古川選手自身は「自分の野球人生に悔いはない。全てやりきりました」と静かに語っていました。また、ファンや関係者への感謝も惜しみませんでした。

今後について ― 古川裕大の“次のステージ”

今後の進路について、古川選手は「まだ決まっていません」と明言を避けました。野球を離れる決断となりましたが、その誠実な人柄や現場での経験を活かせる舞台は、必ずや見つかることでしょう。

「野球はもう辞めるつもり」と語ったものの、「これからの人生も一生懸命に生きていきます」との強い意志をのぞかせ、5年間のプロ野球生活に自ら終止符を打ちました。

ファンと球団、支えてくれた全ての人へ

  • 「どんな時も応援してくれたファンのみなさん、本当にありがとうございました」
  • 「球団関係者、コーチ、監督、選手仲間にも感謝しかありません」
  • 「またどこかで野球に関われることがあればうれしいです」

会見の最後には、目にうっすらと涙を浮かべながらも、清々しい笑顔が印象的でした。

5年間の軌跡が残したもの ― 野球人生の節目で

2020年秋、プロ野球ドラフトで夢を掴み、それから5年。「思ったよりも苦しかった時期もありましたが、全ていい経験です」と古川選手。プロの世界の厳しさや、人としての成長を実感しながら迎えた引退。今後、どのような人生を歩むのか注目が集まります。

5年間、日本ハムで築いた人間関係や経験は、必ずや新たな活躍の糧になることでしょう。古川裕大選手の新たな門出に、たくさんの拍手と温かいエールが贈られています。

【まとめ】古川裕大、野球人生に感謝を込めて

2025年9月29日、古川裕大選手は球団からの戦力外通告を受け、自ら現役引退を発表しました。日本ハムでの5年間は決して長くありませんでしたが、一軍、二軍を問わず、野球への情熱と責任を体現し続けました。最も光輝いたのは、歴史的なノーヒットノーラン達成のリード役としての存在。応援してくれたすべての人々、関係者、そして仲間への感謝を胸に、新たな道へと一歩を踏み出します。

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