大阪ブルテオン、東レ静岡を下す SVリーグ男子エキシビションマッチ徹底レポート

2025年10月4日、三島市民体育館で行われたバレーボールSVリーグ男子「三島市 presents 東レアローズ静岡エキシビションマッチ」にて、
大阪ブルテオンが東レアローズ静岡にフルセットの末、3-2で勝利しました。
この試合はリーグ開幕前の貴重な実戦の場として大きな注目を集め、会場は満員、立ち見席も販売されるなどファンの熱気が溢れました。

両チームが挑んだエキシビションマッチの全容

  • 試合日時:2025年10月4日(土)14時05分開始
  • 場所:三島市民体育館
  • 観客:会場満員、立ち見席あり

本試合はプレシーズンの親善試合として位置づけられ、両チームとも来るシーズンに向けての戦力確認や
新戦力のテストを兼ねていました。
東レ静岡、新加入のキリル・クレーツ選手のデビューに大きな期待が寄せられ、
一方の大阪ブルテオンも新体制の下、さまざまな選手を起用しながら組織力を磨く場となりました。

両チームのスターティングメンバーと布陣

  • 東レ静岡:新貴裕(セッター)、キリル・クレーツ(オポジット)、フリオ・カルデナス、山田大貴(アウトサイド)、難波尭弘、李博(ミドル)、武田大周(リベロ)
  • 大阪ブルテオン:中村、富田、山内、西田(キャプテン)、甲斐、ラリー、リベロ山本

なお、両チームとも主力外国籍選手の一部(東レ静岡のエイブリル、大阪Bのブリザール、ロペス、彭、バグナス)は出場しませんでした。
また、プレシーズンゆえに前半と後半でスターティングメンバーが入れ替わり、多くの選手が実戦経験を重ねました。

試合展開:拮抗したフルセット、接戦を制した大阪ブルテオン

試合は東レ静岡の新しく迎えた大型オポジット、クレーツ選手(身長210cm)の高い打点からのスパイクが随所に決まり、
大阪Bの粘り強い守備とロングラリーの応酬が展開されました。
クレーツ選手はこの日、第1・第2セットのみの出場ながらスパイクで14点、ブロックで1点と15得点を挙げる活躍。
セッター新選手とのコンビはまだ発展途上でしたが、将来的な爆発力を十二分に感じさせる内容でした。

一方の大阪ブルテオンも攻守でバランス良くメンバーを循環させるサムエルボ監督の采配が機能し、
捕まっては突き放す白熱の展開に観客は大きな声援を送りました。
特に第5セットでは、大阪Bが一度もリードを譲ることなくそのまま勝利をおさめ、最終スコアは3-2。
今シーズンからキャプテンを務める西田選手は「できていること、できていないことが明確になった。
これからの練習を通じて成長していきたい」と語りました。

東レ静岡・大阪ブルテオン両監督の試合後コメント

  • 東レ静岡 阿部監督:「選手の完成度と質に修正が必要とは感じているが、交代を通じて色々試すより、チームの考え方を高めていくための試合だった。
    新しい得点源(クレーツ選手)が加わったアタック力をどう活かすか、チーム全体の精度向上が課題」。
  • 大阪B サムエルボ監督:「多くのプレーヤーを交代で試すことができ、目標としていたチーム力の底上げに手応えを感じた。
    日頃から練習してきたブロックとディフェンスが発揮でき、多くのロングラリーを経験できて良かった」。

注目の新加入・キリル・クレーツ選手、そのインパクトとは

今季、東レ静岡が満を持して獲得したキリル・クレーツ選手はロシア出身、身長210cmの長身を活かした高打点アタックが持ち味です。
チーム合流は9月中旬でまだコンディションは50~60%と自己評価しつつも、
短い出場時間で存在感を示しました。昨季故障離脱の続いたオポジットの課題を補う存在として、
「シーズン通して戦い抜き、チームを勝利に導きたい」と強い意気込みを語ります。
また、セッター新選手とのコンビネーションづくりについても
「大事な場面でどんなトスを要求できるか、プレーを重ねて質を高めたい」と語りました。

両チームの今後と注目ポイント

  • 東レ静岡は新戦力と既存選手の連携向上、得点パターンの構築に注力。クレーツ選手が加わり、昨季の得点力不足解消へ期待大。
  • 大阪ブルテオンは新体制下、多様な選手起用と守備強化に注視。キャプテン西田選手を中心に組織力のさらなる強化を目指す。
  • 両チームはリーグのレギュラーラウンドで11月8日・9日に再び三島体育館で対戦予定。
  • 大阪ブルテオンは10月11日・12日にホームでSTINGS愛知とのプレシーズン戦も控え、シーズンインに向け士気が高まる。

エキシビションマッチの意義とファンの反応

プレシーズンマッチは、単なる勝敗以上に、選手の状態やコンビネーション、監督の戦術の成熟度を確認する重要な場です。
今回の試合も、多くの観客が選手のプレーを間近で体感し、ロングラリーや新加入選手の活躍に大きな歓声が上がりました。
今季SVリーグ男子の盛り上がりを予感させる一戦となりました。

おわりに

バレーボールSVリーグの新シーズン開幕を目前に控え、両チームの取り組みや新戦力の実力が実戦で現れた本エキシビションマッチ。
大阪ブルテオンは組織力と守備を武器に、東レ静岡は新しい攻撃オプションを確立しようとしています。
レギュラーシーズンでの再戦に、各選手やチームがどのような成長を見せてくれるのか――
ファンの注目はますます高まるばかりです。

参考元