全国高校ラグビー大分県予選、注目の決勝戦 ― 大分東明 vs 大分舞鶴

2025年11月2日、全国高校ラグビー大会大分県予選の決勝がいよいよキックオフを迎えます。今年も 大分東明高校大分舞鶴高校が決勝に進出し、両校の対決はこれで10年連続となります。この伝統の一戦が、ラグビーファンはもちろん、県内の多くの高校生の心を揺さぶっています。

7連覇の快挙なるか ― 大分東明の進化

昨年度、花園でベスト8入りという目覚ましい成果を上げた大分東明高校。今年も 展開ラグビーを武器に7連覇、そして再び花園出場を目指しています。チームは夏の7人制全国大会で2年連続準優勝、10月の国民スポーツ大会でも全国ベスト4に輝き、経験値を積み重ねてきました。田中勝斗キャプテンは「内側でも外側でも勝負できるバックスがそろっているので、自信を持ってプレーします」と頼もしいコメントを残しています。

選手層の厚みと多様性 ― 大分東明の強さ

  • 素早いパス回しでグラウンドを広く使う「展開ラグビー」がチームの代名詞です。
  • バックス陣は50メートルを6秒台前半で駆け抜ける俊足揃い。特筆すべきは高校日本代表候補のスクラムハーフ・黒岩と、U-17日本代表のスタンドオフ・吉田です。
  • フォワード陣は全員が90キロ超の体格を誇り、共同キャプテンの鶴田を中心に相手を圧倒。さらに188cm・約100kgのフィジー人留学生2名が突破力で光ります。

黒岩選手は「新人戦で舞鶴に負け、県高校総体で勝った。次は必ず勝利して花園に臨みたい」と意気込みを語ります。また、鶴田キャプテンは「花園でベスト8の先を目指す」とその決意を強く見せています。

「重量級フォワード」で花園に挑む — 大分舞鶴の戦略

対する大分舞鶴高校は、例年よりも重厚なフォワード陣を前面に押し出し、4年ぶりの花園出場に力を注いできました。これまで鍛え抜かれた伝統のスクラムモールで、盤石なチーム作りを進めています。準決勝では東明との激戦を制し、決勝への切符をつかみました。

  • フォワードの平均体重は90kgを超え、ラグビー界でも注目される層の厚さを誇ります。
  • モールの支配力と「前に出る力」を活かし、決勝でも激しい肉弾戦が予想されます。
  • チーム全体で「一丸となって花園へ」という意識が高く、トレーニングや戦術の練磨は全国でも上位レベルです。

舞鶴の主将は「スクラムやモールは負けたくない。伝統ある自分たちのモールで得点し、勝ち切りたい」と語っています。準決勝の戦績からも、チームの完成度が極めて高いことがうかがえます。

決勝戦 ― 伝統と誇りがぶつかる一戦

今年の大分県予選決勝は、まさに展開ラグビー vs 重量級フォワードというわかりやすい対立構図です。両校ともに強力なフォワードに加え、個々の選手層も厚く、どちらが勝ってもおかしくない接戦が予想されます。

  • 大分東明はバックスのスピードとパスワークで展開力を発揮します。
  • 大分舞鶴はフォワードの力強さ・モール攻撃で着実に得点を重ねていきます。
  • 両校ともに「負ければ終わり」のプレッシャーの中、持てる力を最大限発揮する覚悟です。

また、両校は今年の7人制大会でも顔を合わせており、予選では大分東明が33-19で勝利していますが、実力は拮抗しており決勝での再戦に相応しい組み合わせとなりました。

花園への期待と今後の展望

優勝校は12月27日から始まる全国大会「花園ラグビー場」で、全国の強豪校たちと激突します。昨年度、大分東明は初のベスト8進出を果たしましたが、今年はさらに高みを目指しています。一方、大分舞鶴は「4年ぶりの全国」への復帰を誓い、今回の決勝にすべてをかけています。

  • 両校とも各地域で指導力・練習環境・選手育成に力を入れ、ラグビー界全体の底上げに寄与しています。
  • プレーする選手たちだけでなく、応援する同級生やOB、保護者の熱意もグラウンドに響きます。

この大分県予選の決勝は、単なる試合ではなく「高校ラグビー界の未来」を担う重要な舞台です。若きラガーマンたちがグラウンドに挑み、仲間とともに成長する姿は、多くの人々に勇気と感動を与えています。

大会トピックスと注目ポイント

  • 両校決勝進出は10年連続
  • 大分東明は昨年度「花園ベスト8」という県勢初の快挙。
  • 大分舞鶴は伝統校としての意地と誇りをかけて挑戦。
  • 決勝戦は11月2日午後1時からキックオフ。
  • 両チームとも全員ラグビーで勝負、堅実なディフェンス、細やかな連携、そして仲間への信頼が強み。

選手一人ひとり、夢へのチャレンジ

試合当日は、グラウンドに立つ選手だけでなく、その背後に無数の想いが重なります。負けたら終わりの緊張感、5月から続くハードな練習、けがや不調と戦った日々、そして家族や指導者と過ごした時間。若きラガーマンたちは、仲間とともに自分自身を信じ、一生忘れられない1日に向けて準備を重ねてきました。

進化を続ける大分高校ラグビー、県代表の座を目指した真剣勝負、この熱戦に目が離せません。全国のラグビーファン、そして高校生たちの夢を背負う選手達が繰り広げる名勝負、大分から花園へ、2025年も新たな歴史が刻まれることでしょう。

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