日大三出身の名投手・近藤一樹が語る「家族のような甲子園」2025夏の熱狂
■ 日大三高OB・近藤一樹――甲子園優勝のレジェンドが後輩に贈る熱いメッセージ
日大三高といえば、数々の名選手を輩出してきた西東京の野球名門校。その歴史の中で、特に輝かしい伝説を残したのが近藤一樹さんです。2025年8月、夏の甲子園で再び母校・日大三が決勝の舞台に立つにあたり、2001年大会のエースであった近藤一樹さん(42歳)が練習場を訪れ、後輩への激励を行いました。今回は、甲子園初優勝を果たした近藤さんの軌跡、名将・三木有造監督の「家族のようなチーム」づくり、そして多彩な進路を見せる日大三卒業生たちについて、分かりやすく優しくお伝えします。
■ 近藤一樹が導いた2001年の日大三初優勝
近藤一樹さんは1983年生まれ、神奈川県出身。2001年夏、日大三高のエースとして、史上初となる全国制覇へとチームを導きました。この年のチーム打率は驚異の4割2分7厘、近藤さんを中心に強力打線と投手力が噛み合い、甲子園を制しました。翌年には大阪近鉄バファローズからドラフト指名(7巡目)を受けてプロ入りし、キャリアはオリックス、ヤクルトなどへと広がっていきます。
今回の甲子園決勝を前に近藤さんは
「日大三の野球は間違いじゃない、ということが全国で証明できたと思う。明日も頑張ってもらいたい」
と、後輩たちへの誇らしいコメントを残しました。優勝した年の自信、強打を受け継いだ現チームの姿に感激した様子でした。
■ プロ野球・コーチ・野球解説者へ――近藤一樹の歩み
高校卒業後はすぐにプロ野球界へ。近藤さんは近鉄バファローズ、球団統合後はオリックスでプレー。2008年には自己最多10勝を挙げ、先発ローテの中心的存在として活躍します。その後ヤクルトに移籍。リリーフとしての起用にも応え、2018年には球団タイ記録の74試合登板・最優秀中継ぎ投手のタイトルも獲得しました。
現役晩年は四国アイランドリーグplusの選手兼コーチなども経験し、引退後は野球解説者・指導者としての道を歩んでいます。
■ 日大三高校の「家族のようなチーム」 三木有造監督の哲学
日大三といえば、単なる「強豪校」ではなく、「家族のようなチーム」をつくり続けてきたイメージを持つ方も多いでしょう。これは三木有造監督(2025年現在)が、OB・関係者から受け継いできた大切な伝統です。
- 全員が主役になれるように、それぞれの個性を尊重
- 先輩・後輩の垣根を越えた助け合いと信頼
- 「凡事徹底」—日常の努力で大舞台を乗り越える
近藤一樹さんも「このつながりが、ピンチでも最後の力になる」と語っています。
■ 日大三野球部が育む多様な人材――プロ野球選手だけじゃない!
一方、日大三の魅力は野球にとどまりません。多くのOBがさまざまな分野へ羽ばたいており、例えば以下のような輝くキャリアが目立ちます。
- プロ野球選手…例:近藤一樹さん他、多数のNPB選手
- レーサー…モータースポーツ界でも卒業生が活躍
- 落語家…芸術・文化の分野も充実
文武両道を重んじる校風と、幅広い挑戦を後押しするOBネットワークが、こうした多様な進路の支えとなっています。
■ 日大三“レジェンド”が語る現役選手たちとエース近藤優樹へのエール
2025年夏の甲子園、日大三ナインの中心には近藤優樹投手(3年)がいます。その名前もあって、メディアではどうしても“レジェンド近藤一樹さん”と比較されがち。しかし、近藤一樹さん本人は「比べる必要はない。今の近藤君は本当に頼もしいピッチャー」と語りました。彼はまた、「低めへの丁寧なコントロールが、1球1球への意識の結果」と、現役エースの姿勢を高く評価。自身を「意識が低かった」と自虐しつつも、後輩への温かいまなざしが印象的でした。
■ 野球だけじゃない、日大三が育む“人の魅力”
最後に、近藤一樹さんの思い出エピソードをご紹介します。2001年の夏、決勝を控えた彼は「ふざけんなよ!」と叫んでしまったことがあり、その背後に監督がいた——OBだからこそ語れる緊張とチームワークのドラマです。このような経験が、一人ひとりの成長に繋がる“人づくり”こそ、日大三が日本全国から注目を集める最大の理由なのかもしれません。
■ 日大三のこれからと応援――2025年夏、決勝の舞台へ
決勝の相手は沖縄尚学。西東京の日大三と沖縄の名門が激突する歴史的一戦に、全国の高校野球ファンが大注目しています。卒業生や在校生、OB・OG、関係者、家族――「家族のようなチーム」という三木監督の言葉そのままに、日大三全体が一つになって頂点を目指します。
2025年夏の甲子園を駆け抜ける日大三、その舞台裏では、近藤一樹さんをはじめとした多くの“家族”が、現役生の背中を押し続けています。「凡事徹底」「つなぐ野球」「家族のような絆」……日大三は、これからも“人ありき”の強さで野球界、さらには社会全体へ羽ばたく人材を育んでいくことでしょう。