名古屋グランパス、年間入場者数60万人突破を勝利で飾る 福岡戦で歴史的シーズンを締めくくり
名古屋グランパスが、クラブ史上初となる年間入場者数60万人突破という大きな節目を、ホーム・豊田スタジアムでのアビスパ福岡戦勝利とともに迎えました。今季の年間入場者数・リーグ戦平均入場者数ともにクラブ歴代最多を更新した2025シーズンは、スタンドを埋めた多くのサポーターとともに歩んだ“クラブの新しい時代”を象徴する一年となりました。
年間入場者数60万人突破という節目
名古屋グランパスは、2025シーズンのホームゲームにおいて、クラブ史上初めて年間入場者数60万人を突破したことを発表しました。この数字は、これまでのクラブ記録を上回るものであり、同時にリーグ戦の平均入場者数においても歴代最多を更新したと案内されています。
クラブからの「2025シーズンお礼のご挨拶」では、シーズンを通してスタジアムに足を運び、声援を送り続けたサポーターへの感謝の言葉とともに、この記録更新がファン・サポーター、パートナー企業、地域の支えによって実現した成果であることが強調されています。単なる数字以上に、「クラブと地域がともに歩み、スタジアムという場所を共有してきた証」として位置づけられているのが印象的です。
「年間入場者60万人突破記念企画」来場者プレゼント
この歴史的節目を記念して、名古屋グランパスは12月6日(土)のアビスパ福岡戦にあわせて「年間入場者60万人突破記念企画」を実施しました。この企画の目玉となったのが、試合当日にスタジアムへ来場したファン・サポーターを対象とした来場者プレゼントです。
クラブは事前に記念企画の実施を告知していましたが、その後、配布方法などの詳細なオペレーションについて「運用変更のお知らせ」を出し、スムーズな配布と安心・安全な運営のために一部内容を調整したことを明らかにしています。具体的な配布場所や時間帯、導線などを見直すことで、より多くの来場者がスムーズに記念品を受け取れるよう工夫がなされました。
この来場者プレゼントは、単なる“記念グッズ”というだけでなく、「60万人突破をともに迎えた証」として、サポーター一人ひとりがこの節目を分かち合えるようにとの思いが込められたものです。長くクラブを支えてきたファンにとっても、今季からスタジアムに通い始めた新たなサポーターにとっても、特別な一日を形として残す記念企画となりました。
J1最終節・アビスパ福岡戦の舞台背景
記念試合となったのは、明治安田J1リーグ第38節・アビスパ福岡戦。会場はおなじみの豊田スタジアムで、キックオフは14時に設定されました。シーズン最終節ということもあり、スタンドには多くのグランパスサポーターが詰めかけ、年間入場者60万人突破というニュースも相まって、いつにも増して特別な雰囲気に包まれていました。
この一戦は、シーズン終盤の戦いを象徴するような、緊張感と意地がぶつかり合うゲームとなりました。Jリーグ公式のデータでは、名古屋は最終節を迎える時点で10勝10分17敗、順位は17位。一方の福岡は12勝12分13敗で12位となっており、数字だけを見れば福岡に分があるようにも思われましたが、名古屋にとってはホーム最終戦であり、記録更新の節目でもある重要な一戦でした。
サポーターの間では、「歴史的な60万人突破を、何としても勝利で祝いたい」という声が多く聞かれ、チケット販売面でも高い注目を集めました。チケットぴあなどの媒体でも、「クラブ史上初の年間入場者数60万人突破へ! 名古屋が感謝の念を勝利で届けられるか?」といった形で、この試合が持つ特別な意味が伝えられていました(ニュース内容3より)。
稲垣祥のPK弾で勝利 1-0で有終の美
試合は、最終節にふさわしい接戦となりました。テキスト速報などの記録によると、この試合は名古屋グランパスが1-0でアビスパ福岡に勝利し、ホームで有終の美を飾っています。
決勝点を挙げたのは、チームの中盤を支えるMF稲垣祥。後半のアディショナルタイムに得たPKを冷静に沈め、この1点を最後まで守り切りました。後半最終盤という時間帯でのゴールは、豊田スタジアムのボルテージを一気に最高潮まで引き上げ、スタンドは歓喜と安堵に包まれました。
スタッツを振り返ると、シュート数は両チームとも11本ずつと拮抗していましたが、枠内シュートは名古屋7本、福岡3本と、名古屋がよりゴールに迫るシーンを多く作っていたことがわかります。一方で、ボール保持率は名古屋46%、福岡54%と、やや福岡がボールを持つ展開となっており、「ボールを持つ福岡」と「決定機をものにした名古屋」という対照的な試合構図が数字にも表れています。
序盤から両チームとも積極的にゴールを狙い、名古屋は和泉竜司がペナルティエリア手前からシュートを放つ場面など、何度も惜しいチャンスを作りました。福岡もCKから立て続けにヘディングシュートを放つなど、最後まで気の抜けない展開となりましたが、最終的には稲垣の一撃を守り抜いた名古屋がホームで勝利をつかみました。
「60万人の力」を感じたホーム最終戦
この福岡戦は、単に最終節であり勝利で締めくくった試合というだけではなく、「年間入場者数60万人突破」という歴史的な記録と、それを支えたサポーターの存在が強く意識された試合でもありました。
クラブは、シーズンを通じてスタジアムに足を運んだファン・サポーターに向けて、公式のお礼メッセージの中で改めて感謝を表明しています。J1リーグ全体としても観客動員の増加が話題となるなか、名古屋グランパスもその流れを象徴するクラブのひとつとなりました。
スタンドを埋める赤いユニフォーム、試合前から響くチャント、ゴールが決まった瞬間の大歓声――こうしたひとつひとつの光景が積み重なって、60万人という大きな数字を形づくっています。豊田スタジアムという大きな舞台が、今季はこれまで以上に多くの人々の「日常」と「楽しみ」の場になっていたことが、この記録からもうかがえます。
歴代最多入場者数更新が持つ意味
今回の年間入場者数・リーグ戦平均入場者数の歴代最多更新は、クラブにとって数字以上の意味を持っています。クラブからの公式アナウンスでは、
- 試合運営やイベント企画の充実
- 地域連携の取り組み
- スタジアムアクセス改善の取り組み(臨時列車や臨時バスなど)
といったさまざまな努力が、観客動員の増加にもつながっているとされています。福岡戦にあわせては、臨時列車の運行や臨時バスの運行、パーク&トレインの実施など、アクセス面でのサポートも行われました。これらの取り組みは、スタジアムに足を運びやすい環境づくりにつながり、結果として観客増加を後押ししたと考えられます。
また、ホームゲームでの各種イベントや、試合前後の企画など、「試合+α」の楽しみ方を提供してきたことも、ファンのスタジアム回帰を促す一因となりました。スペシャルマッチや交流イベントなどを通じて、サッカー観戦の枠を超えた「スタジアム体験」が磨かれてきたことも見逃せません。
サポーターとともに歩む次のステージへ
2025シーズンを締めくくる福岡戦の勝利と、年間入場者数60万人突破というニュースは、名古屋グランパスにとって、「結果としての記録」であると同時に、「これからのスタンダードをどう築いていくか」という新たな課題をも映し出しています。
クラブはシーズン終了に際し、
- 今季のサポートへの感謝
- 来季以降もスタジアムでともに戦ってほしいというメッセージ
- さらにクラブとして成長していく決意
を込めたお礼の挨拶を発信しています。スタジアムに集う人々が増えたことは、クラブの人気や話題性の高まりを示すだけでなく、地域におけるクラブの存在感がより一層強くなっていることの証でもあります。
福岡戦で見せた、最後まで諦めずに戦い抜き、土壇場で勝利をもぎ取る姿勢は、多くのサポーターの心に残る試合となりました。ピッチ上の選手たちの戦いと、スタンドからの後押しがひとつになって掴んだこの勝利は、「60万人の力」が形となって表れた象徴的なゲームだったと言えるでしょう。
おわりに:記録と記憶が重なるシーズン
名古屋グランパスの2025シーズンは、「年間入場者数60万人突破」「歴代最多入場者数更新」という記録と、最終節・福岡戦の劇的な勝利という記憶が重なり合う、特別な一年となりました。
スタジアムに足を運んだ一人ひとりの「また来たい」「誰かを連れて行きたい」という気持ちが、この60万人という数字を形づくりました。そして、その思いに応えようとクラブも試合運営やイベント、アクセス改善などに取り組み、互いの歩みがこの節目へとつながっていきました。
福岡戦での勝利は、その歩みを象徴する“最高の締めくくり”となりました。ピッチの上で戦う11人だけでなく、スタンドに集まった多くのサポーター、そしてスタジアムの外から声援を送り続けた人々を含めた「全員で掴んだ1勝」として、この試合は長くファンの記憶に刻まれていくことでしょう。
来季以降、名古屋グランパスがどのようなサッカーを見せ、どのようなスタジアム体験を生み出していくのか。2025シーズンの記録更新と福岡戦の勝利は、その期待をさらに大きくするニュースとなりました。



