ブラジル全国選手権最終節、ミラソウ対フラメンゴ戦を前に高まる期待
ブラジル全国選手権(ブラジレイロン)2025シーズンの最終節で組まれた注目カードが、ミラソウ対フラメンゴ(Mirassol x Flamengo)です。ミラソウの本拠地、サンパウロ州ミラソウで行われるこの一戦は、優勝争いの行方や来季の国際大会出場権にも関わる可能性があり、大きな注目を集めています。
今回は、この試合の視聴方法、キックオフ時間、そして話題となっているフラメンゴのメンバー構成や指揮を執る監督像について、やさしい言葉で丁寧にまとめてご紹介します。
試合の基本情報:キックオフ時間と会場
ブラジル・セリエA第38節として行われるミラソウ対フラメンゴ戦は、2025年12月6日(現地)に開催されます。会場はミラソウのホームスタジアムで、各種実況ページでは「Mirassol v Flamengo(06/12/2025)」として紹介されています。
試合は、ブラジル国内では夜の時間帯にキックオフ予定で、ラジオやインターネット配信を含む複数のメディアが生中継を予定しています。海外向けにはスポーツ専門チャンネルやストリーミングサービスがライブスコアや試合映像を提供しており、ESPNやEurosportなどのサイトでも経過をリアルタイムで追うことができます。
どこで視聴できる?生中継・ライブ配信のチェックポイント
ポルトガル語圏のファンにとっては、ブラジルの地上波・有料スポーツチャンネルに加え、インターネットラジオ中継が大きな魅力となっています。ブラジルのラジオ局「Rádio Tupi」は、「Brasileirão Série A – 38ª rodada – 06/12/2025 – AO VIVO」として、このミラソウ対フラメンゴ戦を含む最終節の複数試合を生中継する予定で、すでに番組告知が行われています。
また、試合のライブスコアやスタッツをチェックしたい方は、以下のようなサービスが便利です。
- ESPNの試合ページ:ミラソウ対フラメンゴのスコア、順位表、個人成績などを掲載
- Eurosportのライブページ:スタメン、選手交代、試合経過をテキストで速報
- Diretta(ライブスコアサイト):順位表とともに試合経過をリアルタイム表示
このように、テレビ中継だけでなく、ラジオとネットを組み合わせることで、現地に行けないファンも臨場感たっぷりに楽しめる環境が整っています。
フラメンゴはクラブW杯へ出発、ミラソウ戦にはサブ20主体で臨む
今回のカードが特に話題になっている理由のひとつが、フラメンゴがクラブワールドカップ(世界クラブ選手権)へ出発するタイミングと重なっている点です。フラメンゴは2025シーズンのコパ・リベルタドーレスを制し、クラブW杯の出場権を獲得しています。そのため、ミラソウ戦の直前にトップチームが大会開催地へ向けて出発し、国内リーグ最終節にはサブ20(U-20)を中心とした若手主体のチームが出場する構図となっています。
これにより、ミラソウ戦は若手フラメンゴ勢の「お披露目」と「試験の場」という側面を強く持つことになりました。クラブにとってはタイトル獲得後の大忙しのスケジュールの中で、将来有望な若手たちに貴重な実戦経験を与えることができる機会となります。
ミラソウ側の「表彰」とフラメンゴ側の「世代交代」の交差点
もう一つ注目されているのが、ミラソウ側の状況です。ミラソウは今季、ブラジル全国選手権で快進撃を見せ、第37節終了時点で4位と、昇格組としては快挙ともいえる位置につけています。フラメンゴやパルメイラス、クルゼイロといった強豪に続く順位でシーズンを戦っており、そのパフォーマンスは多くの称賛を集めています。
そのミラソウが、シーズン最終節のホームゲームで、ファンの前で表彰(「ファイシャ(faixa)」授与やセレモニー)を受ける機会を持つとされており、そこにフラメンゴのサブ20主体の若手チームが花を添える形になります。トップチームは世界の舞台へ、若手は国内で新たな挑戦へという対照的な構図が、ブラジルメディアでも大きく取り上げられています。
予想スタメンと戦い方:ミラソウの堅実さ vs フラメンゴの若さ
ミラソウの予想スタメンと特徴
ミラソウは今季、非常にバランスの取れたサッカーで上位争いを演じてきました。守備の要であるレイナウド(Reinaldo)は、ディフェンダーながらリーグ戦35試合で13得点を記録しており、セットプレーや攻撃参加で大きな存在感を発揮しています。アタッカー陣ではネゲバ(Negueba)やチコ(Chico)が得点源となり、カウンターやサイド攻撃で相手を苦しめてきました。
Eurosportのスタメン情報やライブページなどでは、ミラソウは以下のような布陣で臨むことが想定されています。
- GK:ウォルテル(Walter)など、安定感のあるベテランGK
- DF:レイナウド、ジョアン・ヴィクトル、ルーカス・ラモンらがラインを形成
- MF:ダニエルジーニョや他の中盤選手がゲームを組み立てる
- FW:ネゲバ、アレッソンらが前線で得点を狙う
ミラソウは、守備ブロックをしっかり整えつつ、サイドバックや攻撃的MFが一気に前へ出ていくスタイルを得意としています。さらに、セットプレーに強みがあり、フラメンゴの若い守備陣にとっては十分な脅威となるでしょう。
フラメンゴの予想スタメン:サブ20主体の構成
一方のフラメンゴは、すでにリーグ上位を確定させつつある中、トップチームの主力はクラブW杯へ向けて合流しているため、ミラソウ戦にはU-20世代の選手たちが中心となる見込みです。
FOX Sportsの試合情報では、フラメンゴは4-2-3-1の布陣を採用しており、以下のような若手選手の名前が並んでいます。
- GK:ヤン(Yan)
- DF:コスタ・テレス(Costa Telles)、ギリェルメ(Guilherme)など
- MF:マイケル(Michael)、エヴェルトン(Evertton)、ルシオ(Lucio)、サレス(Sales)、ジョアン(Joao)ら
- FW:イアゴ(Iago)、ゴエス(Goes)、アルベス(Alves)らが前線に入る構成
実際のプレー・バイ・プレーでは、試合序盤にコスタ・テレスがゴールを決める場面も記録されており、若手ながらも積極的な攻撃姿勢を見せていることがうかがえます。フラメンゴにとっては、このような若手たちが「来季以降、トップチームでどこまでやれるのか」を図る重要な試合になるでしょう。
フラメンゴを率いるのは誰?ブルーノ・ピヴェッティ監督の素顔
トップチームの監督や主力選手がクラブW杯に帯同する中、ミラソウ戦でフラメンゴの指揮を執るのは誰かという点も大きな関心事です。その答えとしてブラジル国内メディアが名前を挙げているのが、ブルーノ・ピヴェッティ(Bruno Pivetti)です。
ブルーノ・ピヴェッティとは?
ブルーノ・ピヴェッティは、若手指導に定評のあるブラジル人指導者で、これまで下部組織やアシスタントコーチとして多くのクラブで経験を積んできた人物です。フラメンゴでは、主にU-20カテゴリーやリザーブチームの育成・戦術面を統括しており、トップチームとも連携しながらクラブ全体のサッカーの質を高める役割を担ってきました。
今回は、トップチームの監督が世界大会に帯同している間、暫定的に一軍のベンチに座り、ミラソウ戦で采配を振るう立場となります。若手選手との距離が近く、その特性を熟知するピヴェッティにとっては、自身の指導力を示すうえでも大きなチャンスといえるでしょう。
ピヴェッティ監督の戦術的特徴
ブルーノ・ピヴェッティは、ポゼッションとポジショナルプレーを重視しつつも、育成年代の選手たちに対しては「判断力を伴った自由」を与えるスタイルで知られています。フラメンゴU-20では、4-2-3-1や4-3-3を用いながら、ボールを失った瞬間の素早いプレッシングや、サイドからの連動した崩しを徹底してきました。
ミラソウ戦では、相手の完成度の高いチームに対して、どこまで自分たちのスタイルを貫けるかがポイントになります。とくに、中盤でのビルドアップと守備への切り替えは、ピヴェッティが日頃から若手に強く求めている要素であり、試合の中でもその成果が問われることになるでしょう。
順位とモチベーション:両クラブにとっての「最終節」の意味
ESPNの順位表によると、第37節終了時点でフラメンゴは首位(勝ち点78)、ミラソウは4位(勝ち点66)につけています。フラメンゴはすでに優勝争いを大きくリードしており、シーズン終盤を通じてチーム力の高さを見せつけてきました。一方のミラソウも、昇格組ながら堂々たる上位躍進を果たしており、来季の国際大会出場圏内をほぼ手中に収めています。
こうした状況から、最終節のミラソウ対フラメンゴ戦は、次のような意味合いを持つ試合といえます。
- ミラソウにとって:歴史的シーズンを締めくくるホームゲームであり、ファンの前で力強いパフォーマンスを見せたい試合
- フラメンゴにとって:若手に出場機会を与えつつ、クラブとしての層の厚さを示す場であり、クラブW杯を前に勢いを維持したい試合
すでに順位がほぼ確定しているとはいえ、ブラジルのクラブにとって、ホーム最終戦や優勝チームとの対戦はサポーターへの感謝を込めた「お祭り」の意味合いも強く、選手たちも高いモチベーションでピッチに立つことが期待されます。
試合の見どころ:若手フラメンゴはミラソウの堅陣を崩せるか
この試合の見どころを、やさしく整理してみましょう。
- 1. ミラソウの完成度の高いチームプレー
守備の要レイナウドをはじめ、シーズンを通じて安定したパフォーマンスを見せてきたミラソウ。ホーム最終戦での集中力は非常に高くなると予想されます。 - 2. フラメンゴU-20世代のチャレンジ
コスタ・テレスのように、プレー・バイ・プレーにも名を残す若手がどこまで存在感を出せるか。アウェーのプレッシャーの中で、持ち味を発揮できるかが注目です。 - 3. ブルーノ・ピヴェッティ監督の采配
若手を熟知するピヴェッティ監督が、試合中の修正や選手交代でどのように流れを変えようとするのか。育成型指導者としての手腕が試されます。 - 4. セットプレー攻防
ミラソウはセットプレーが得意で、レイナウドを中心に多くの得点を挙げてきました。フラメンゴの若い守備陣が、どこまで対応できるかが勝敗のカギになるかもしれません。
このように、ミラソウ対フラメンゴ戦は、「実績と完成度」対「若さと可能性」という構図がはっきりと表れた、見応え十分のカードです。ブラジレイロン2025シーズンを締めくくるにふさわしい、ドラマのある一戦となるでしょう。



