マーカス・スマートがNBAカップ準々決勝で復帰へ 背中の張りから6試合ぶりの戦列復帰見込み
ロサンゼルス・レイカーズのマーカス・スマートが、左腰・背中の張りによる離脱からいよいよコートに戻ってくる見通しです。
スマートは、NBAカップ(インシーズン・トーナメント)の準々決勝となるサンアントニオ・スパーズ戦での出場に前向きな姿勢を示しており、チームにとって大きな追い風となりそうです。
6試合連続欠場からの復帰準備「現時点では明日プレーできる状態」
スマートは、左腰部の張りによってここ6試合連続で欠場していました。
しかし、準々決勝を前に行われたチーム練習にはフル参加し、自身のコンディションについても明るいコメントを残しています。
スマートはインタビューで、次のような趣旨の発言をしています。
- 「調子は良い。今日の練習も良い感じだった」
- 「いくつかテストを行ってクリアした。明日プレーしてどう感じるかを確認したい」
- 「だが、現時点では明日プレイできる状態だ」
- 「あと1日、数時間すればもっと良くなるだろう。その状態が続けばと思う」
こうしたコメントからも、スマートがスパーズとのNBAカップ準々決勝での復帰に自信を持っていることがうかがえます。
出場時間の制限はなしの予定 ただしチームはシーズン全体を見据えて管理
スマートによると、スパーズ戦では出場時間の制限は設けない予定だとされています。
一方で、レイカーズはシーズンを通してスマートが健康を維持できるよう、起用法を慎重に調整していく考えです。
スマートは出場時間について、次のように語っています。
- 「もし調子が良く、良いプレイをしているなら、出場時間は長いままだろう」
- 「彼ら(コーチ陣)は必要な時に僕を起用するだろう」
- 「もし僕を30分間プレイさせる必要がないゲームだったら、僕は30分間プレイしない。単純なことだ」
つまり、試合展開やスコア状況に応じて柔軟にプレータイムをコントロールしつつ、無理はさせない方針といえます。
レイカーズの最終目標はあくまでレギュラーシーズンを勝ち抜き、プレイオフで結果を出すことです。そのためチームもスマートも、短期的な勝利と長期的なコンディション維持を両立させる姿勢を強調しています。
チーム目標は「長いシーズンを見据えた戦い」
スマートは、シーズン全体を通した視点の重要性についても言及しています。
- 「僕たちの目標はレギュラーシーズンを勝ち抜き、プレイオフに進出することだ」
- 「長い道のりであることは分かっている」
- 「チームとして適切なタイミングで準備し、波に乗れるようにしたい」
- 「選手を40分プレイさせないことが必要なら、無駄なプレー時間は削るべきだ」
これらの発言からは、スマートがベテランらしい視点でチーム全体のコンディション管理を重視していることが伝わってきます。
NBAカップは注目度の高いトーナメントですが、それでも彼らはプレイオフ進出とその先を見据えた戦略を忘れていません。
レイカーズにとって「守備の要」スマートの存在感
スマートは、2021–22シーズンにNBA最優秀守備選手賞(DPOY)を受賞したリーグ屈指のディフェンダーとして知られています。
現在はレイカーズに所属し、ポイントガード兼シューティングガードとして相手ガード陣へのプレッシャー、ヘルプディフェンス、リーダーシップなど多方面で貢献しています。
今季(2025-26シーズン)のここまでの成績は、以下のように報じられています。
- 出場試合数:14試合
- 平均出場時間:26.8分
- 平均得点:9.3点
- 平均リバウンド:2.3本
- 平均アシスト:2.9本
- 平均スティール:1.8本
- フィールドゴール成功率:40.8%
- 3ポイント成功率:25.4%
- フリースロー成功率:93.8%
スタッツだけを見れば得点面は控えめに映るかもしれませんが、スティール数や守備での影響力が非常に大きい選手です。
また、ルーズボールへの飛び込み、ハードなオンボールディフェンス、チームメイトへのコーチングなど、数字に表れにくい貢献を多く行うタイプとして高く評価されています。
スパーズ戦で求められるスマートの役割
スパーズは、リーグでも屈指の実力を持つ強力なガード陣を擁するチームとして知られており、そのガードを止めるためにもスマートの復帰は極めて重要と見られています。
報道では、スパーズにディアーロン・フォックスら強力なガード陣がいることが指摘され、レイカーズが勝ち上がるにはスマートの守備が不可欠だとされています。
スマートがコートに立つことで、レイカーズは以下のようなメリットを得られます。
- 相手エースガードへのマッチアップ:1対1の守備でプレッシャーをかけ、得点効率を下げる役割
- ディフェンスの統率:ローテーションやヘルプの指示を出し、チームディフェンス全体の質を引き上げる
- 試合の雰囲気を変えるエナジー:スティールやルーズボールで流れを変えるプレー
特に一発勝負のトーナメント形式では、ディフェンスによる流れの変化が勝敗を左右します。その意味でも、スマートの復帰はレイカーズにとって「守備の要」が戻ってくるという大きなニュースです。
復帰までの経緯とチーム練習の様子
スマートは、左腰部の張りを訴えて以降、チームは慎重な対応を取り、6試合連続で欠場してきました。
近年、レイカーズは主力選手のケガに悩まされるシーズンが続いていたこともあり、コンディション管理には特に神経をとがらせています。
報道によると、スマートは現地9日のチーム練習にフルで参加し、接触プレーを含むメニューもこなしたと伝えられています。
そのうえで、各種テストをクリアしたことから、本人もチームもスパーズ戦での復帰に前向きになったとみられます。
このプロセスから、レイカーズが短期間での復帰を急ぐのではなく、万全に近い状態になるまで待ったことがわかります。プレイオフやシーズン後半を見据えれば、この慎重さは理にかなった判断と言えるでしょう。
キャリアと実績から見るマーカス・スマートの価値
あらためて、スマートという選手のバックグラウンドを簡単に整理しておきます。
- フルネーム:マーカス・オズモンド・スマート
- 生年月日:1994年3月6日
- 出身地:アメリカ・テキサス州フラワーマウンド
- ポジション:ポイントガード/シューティングガード
- 所属:NBA ロサンゼルス・レイカーズ
スマートは、オクラホマ州立大学で活躍した後、2014年のNBAドラフトで全体6位という高い評価を受け、ボストン・セルティックスから指名されました。
セルティックス時代には、堅守とハードワークでチームの中核を担い、2021–22シーズンにはNBA最優秀守備選手賞を受賞しています。
その後のトレードを経てレイカーズに加入した現在も、ディフェンスリーダーとしての役割は変わっていません。
攻守両面での高いバスケットボールIQ、ビッグゲームでの勝負強さ、若手への声かけなど、単なるスタッツ以上の価値を持つベテランガードとして信頼されています。
NBAカップ準々決勝に向けたレイカーズの展望
今回のNBAカップ準々決勝は、レイカーズにとってタイトルを狙えるチャンスであると同時に、チーム状態を測る重要な試金石でもあります。
特に、守備の要であるスマートが復帰できるかどうかは、試合のゲームプランに大きく影響します。
スマートがプレーできれば、
- 相手ガードへのプレッシャーを強められる
- ベンチメンバーの負担を軽減できる
- 終盤の守備固めやクラッチタイムでのラインナップに厚みが出る
といった効果が期待されます。
一方で、レイカーズはチーム全体の健康も重視しており、点差や試合展開によってはスマートの出場時間を抑える可能性もあります。
スマート自身も「必要以上に長くプレーするつもりはない」と語っており、チームと本人が同じ方向を向いてシーズンに臨んでいることがうかがえます。
今後のポイント:コンディション維持と役割のバランス
今回の復帰は、単に1試合の戦力が戻るというだけでなく、スマートがシーズンを通してどのように起用されていくかを占ううえでも重要です。
レイカーズは、スマートにディフェンスリーダーとしての役割を求めながらも、ケガのリスクを抑えつつプレータイムを調整する必要があります。
ファンとしては、ハッスルプレー全開のスマートの姿を長く見たいところですが、チームと本人が語るように、「無駄な時間を減らし、本当に必要な時間に全力を出す」というスタイルが、今後のキーワードになりそうです。
いずれにせよ、レイカーズにとってスマートの復帰は大きな朗報であり、NBAカップ準々決勝・スパーズ戦は、彼のコンディションとチームへの影響を確認するうえで注目の一戦となるでしょう。




