レバンガ北海道、敵地でアルバルク東京と連戦へ “日本最強3Pシューター”富永啓生のタフショットに注目

レバンガ北海道が、BリーグB1第15節でアルバルク東京とアウェー2連戦に臨みます。12月20日(土)、21日(日)の両日15時5分ティップオフで、会場は東京都江東区のTOYOTA ARENA TOKYOです。

今季ここまで勢いに乗るレバンガ北海道の中心には、「日本最強の3ポイントシューター」「和製カリー」と評される富永啓生選手の存在があります。 対するアルバルク東京も、国内外の公式戦で連勝を重ねてコンディションは上向き。 リーグ屈指の堅守を誇るA東京が、富永選手のタフショットをどう抑え込むのか、大きな見どころとなっています。

アルバルク東京 vs レバンガ北海道 試合概要

  • カード:アルバルク東京 vs レバンガ北海道
  • 大会:B.LEAGUE 2025-26 B1リーグ 第15節
  • 日程:2025年12月20日(土)、21日(日)
  • 開始時間:両日とも15:05 TIPOFF
  • 会場:TOYOTA ARENA TOKYO(東京都江東区)

アルバルク東京の公式サイトやリーグ公式サイトでも、このカードは「激戦必至」「必見の一戦」として大きく取り上げられており、チケットも残りわずかとされています。 A東京側も、今季躍動するレバンガ北海道を強く警戒している様子がうかがえます。

勢いに乗るレバンガ北海道 攻撃の軸は「三点集中構造」

今季のレバンガ北海道は、東地区上位争いに食い込む勢いで勝ち星を重ねており、その攻撃は「構造として完成度が高い」と専門家からも評価されています。

攻撃の中心となっているのが、

  • PG:島谷怜選手
  • SG:富永啓生選手
  • C:ジャリル・オカフォー選手

という3人です。

分析記事では、北海道のオフェンスを「三点集中構造」と表現しています。

  • オカフォー選手のインサイドの圧倒的な決定力(高いフィールドゴール成功率でペイントを支配)
  • 富永選手の高精度な3ポイントシュート
  • 島谷選手のゲームメイクと判断力

この3点が、レバンガの得点源として見事に噛み合っています。特にジャリル・オカフォー選手は、NBA経験を持つビッグマンとしてペイント内で抜群の存在感を示しており、そこに守備が寄った瞬間、外で待つ富永選手へキックアウトパスが飛ぶ、という形で得点を重ねるケースが多くなっています。

つまり、

  • オカフォー選手のポストプレーを守ろうとするとディフェンスが収縮
  • その結果、外の富永選手がフリー、もしくはタイトながらもシュートを打てる状況になる
  • 高確率の3ポイントで一気に流れを引き寄せる

という“構造的な強み”を持っているのが、現在のレバンガ北海道と言えます。

「日本最強3Pシューター」富永啓生 止めにくいタフショット

そのレバンガの攻撃の中でも、アルバルク東京が最も警戒しなければならないのが富永啓生選手

富永選手は今季、平均得点は右45度の3ポイントの成功率が40%台前半

富永選手の特徴は、

  • ディフェンスが密着していても打ち切るタフショット
  • キャッチ&シュートだけでなく、ドリブルからのステップバック3ポイント
  • 一度リズムに乗ると、連続得点で試合の流れを変える爆発力

といった点にあります。こうした難度の高いシュートを決め切る力が、「日本最強の3Pシューター」「和製カリー」と呼ばれる理由です。

実際にアルバルク東京のクラブ公式サイトも、次戦の見どころとして、

「和製カリーと称される圧倒的なシュート力を誇る #30 富永啓生選手」

と紹介し、その警戒度の高さをうかがわせています。

守れば守るほど空く? アルバルク東京が直面するジレンマ

アルバルク東京はリーグ屈指の守備力を誇るチームとして知られ、フィジカルの強さと組織的なローテーションを武器に、相手のエースを封じてきました。 しかし、今季の北海道に対しては、単純に「特定の選手を止める」だけでは勝ち切れない難しさがあります。

前述のとおり、北海道の攻撃は、

  • オカフォー選手のポストアップにダブルチームを送る
  • → ヘルプに出た選手のマークマンである富永選手が空く
  • → キックアウトから高確率の3ポイント

という形が一つの“理想形”になっています。

そのため、アルバルクとしては、

  • オカフォー選手をどこまでシングルカバーで守るのか
  • 富永選手へのパスをどう遮断するのか
  • ヘルプローテーションの優先順位をどう設定するのか

といった点で、非常に難しい選択を迫られることになります。

バスケットボール分析記事では、北海道対策として、

「オカフォー選手を止めること」よりも、「富永選手に簡単なキックアウトを出させないこと」を優先するべき

と指摘されています。つまり、

  • ポストの中を完全に止めようとして守備を収縮させると、逆に外の3ポイントでやられてしまう
  • ある程度オカフォー選手の得点は許容しつつ、富永選手へのパスラインやシュートスペースを消しに行く
  • 「すべてを止めにいく」のではなく、「どこを捨てて、どこを絶対に守るか」を決める守備設計が必要

ということです。

アルバルク東京の現在地 連勝で迎えるビッグゲーム

アルバルク東京は、直近のBリーグ公式戦および東アジアスーパーリーグ(EASL)で連勝を飾っており、チームとしての調子は上向きです。

12月14日の川崎ブレイブサンダース戦では、

  • アルバルク東京 93–67 川崎ブレイブサンダース

と快勝。第1クォーターから主導権を握り、5選手が二桁得点を挙げるなど、バランスの良いオフェンスを披露しました。

さらに12月17日のEASL・昌原LGセイカーズ戦でも、

  • アルバルク東京 92–73 昌原LGセイカーズ

とダブルスコアに近い点差で勝利。国内外の公式戦を通じて、オフェンス・ディフェンスともに安定感が増しています。

試合後のコメントでは、選手たちが次戦の北海道戦について、

「連勝している北海道戦だが、やることは変わらず、チームとして勝ちにいく試合」

と語っており、相手の勢いを認めつつも、「自分たちのバスケット」を貫く姿勢を強調しています。

富永啓生「自分たちのバスケットを貫いて」 首位浮上の可能性も

一方のレバンガ北海道にとっても、このアルバルク東京との2連戦は大きな意味を持っています。現在、北海道は東地区上位につけており、結果次第では1位浮上の可能性もある重要なカードと報じられています。

北海道のエース、富永啓生選手は、A東京戦に向けての意気込みとして、

「自分たちのバスケットを貫いて」戦うことの大切さを語っています。(報道要旨)

これは、

  • 相手がリーグ有数のディフェンスチームであっても、受け身にならず
  • これまで積み上げてきたオフェンスの「構造」を信じてプレーする
  • 一人の活躍ではなく、チーム全体で北海道らしいスタイルを出し切る

という富永選手らしいメッセージだといえます。

レバンガにとっては、

  • アウェーという環境
  • リーグ屈指の守備を誇る強豪クラブ
  • 2連戦という連続性

と、決して楽な条件ではありませんが、その分、ここでの勝利はチームにとって大きな自信となり、順位争いにも大きく影響してきます。

勝負のポイント:タフショットを「打たせない」のか、「決めさせない」のか

この2連戦の一つのテーマは、

「アルバルク東京が、富永啓生のタフショットをどう“管理”するか」

という点にあります。

富永選手クラスのシューターになると、「完全に打たせない」という守り方は非常に難しくなります。スクリーンを使ったセットプレーやトランジションで走られると、どうしても数本はシュートチャンスを作られてしまうからです。

そのため、A東京側としては、

  • ・どのエリアからの3ポイントは絶対に打たせないのか(例:右45度)
  • ・どの状況なら、ある程度は許容するのか(タフなステップバックや深いレンジなど)
  • ・富永選手にボールが渡る前の段階で、どこまでパスコースを消せるか

といった「リスクのコントロール」が重要になってきます。

一方で、レバンガ北海道としては、

  • オカフォー選手のポストアップやピック&ロールで守備を収縮させる
  • 島谷選手が冷静に逆サイドまでボールを展開し、フリーの富永選手を見つける
  • 早い展開でA東京の守備が整う前にシュートチャンスを作る

といった形で、これまで磨いてきた「構造」をいかに出し切れるかが勝負の鍵となりそうです。

ファン必見の大一番 レバンガの勢いは東京の堅守を崩せるか

今回のアルバルク東京対レバンガ北海道は、

  • ・リーグ屈指の守備力を誇る伝統強豪(アルバルク東京)
  • ・攻撃構造の完成度と3ポイントで勢いに乗る新興勢力(レバンガ北海道)

という、非常に対照的なチーム同士の対戦です。

「和製カリー」と評される富永啓生選手のタフショットが、敵地・東京でどこまで炸裂するのか。そしてアルバルク東京は、そのシュートをどう受け止め、どうコントロールしていくのか。両チームの戦術的な駆け引きに注目が集まります。

また、レバンガにとっては首位浮上も見据えた重要な2連戦であり、アルバルクにとっても東地区上位をしっかりとキープするために絶対に落としたくないホームゲームとなります。

バスケットボールをよく知らない方でも、

  • 「3ポイントがどこから、どんな形で打たれているのか」
  • 「富永選手がボールを受ける前の動き」
  • 「アルバルクのディフェンスが、誰をどのように助け合っているのか」

といった点に注目して観戦すると、試合の面白さがより伝わってくるはずです。

アウェーで挑むレバンガ北海道が「自分たちのバスケット」を貫き、勢いそのままに上位進出へ弾みをつけるのか。それとも、アルバルク東京がホームで意地を見せ、和製カリーのタフショットを封じてみせるのか――。Bリーグファンにとって見逃せない“注目カード”となりそうです。

参考元