レイカーズ vs スパーズ、NBAカップ準々決勝へ レブロンとスマート復帰に注目集まる
ロサンゼルス・レイカーズが、サンアントニオ・スパーズをホームに迎えて戦う『エミレーツNBAカップ』準々決勝が、現地時間12月10日(水)19時30分(太平洋時間)に行われます。今回の一戦は、通常のレギュラーシーズンゲームとは一味違う「NBAカップ」のノックアウトラウンドということで、ファンやメディアの注目が一気に高まっています。
中でも話題となっているのが、「コートデザインは通常仕様で行われる」という点と、「レブロン・ジェームズの個人成績に関するオッズ」、そして「負傷離脱していたマーカス・スマートの復帰見込み」です。これらが重なったことで、単なる一試合を超えた、物語性の強いゲームとして大きな注目を集めています。
NBAカップ準々決勝とは? レイカーズとスパーズの位置づけ
今シーズンから導入されているNBAカップは、レギュラーシーズンの一部をトーナメント形式の大会として位置づけた新しい試みです。グループステージを勝ち抜いたチームがノックアウトラウンドに進み、準々決勝、準決勝、決勝と一発勝負でタイトルを争います。
レイカーズとスパーズのカードは、このNBAカップのプレーオフ準々決勝として組まれており、勝ったチームがラスベガスで行われる準決勝へと駒を進めます。レイカーズは、ここまでのシーズン成績を17勝6敗まで伸ばし、カンファレンス上位に浮上している好調なチームで、NBAカップでも優勝候補の一角として見られています。
対するスパーズは、若きスターであるビクター・ウェンバンヤマを軸に再建を進めるチームで、経験豊富なレイカーズに対してどのような戦い方を見せるのかがポイントとなります。両者は2025年11月6日の直近の対戦で、レイカーズが118-116と僅差で勝利しており、今回の準々決勝でも接戦が予想されています。
話題1:NBAカップでも「通常コート」を使用へ
今季のNBAカップでは、各チームが鮮やかなカラーリングの特別デザインコートを使用していることが大きな特徴です。テレビ中継でもひと目で「NBAカップの試合」とわかる演出がなされてきました。
しかし関係者からの情報によると、今回のレイカーズ対スパーズの準々決勝については、「レイカーズは通常のホーム用フロア(レギュラーコート)を使用する方針」が伝えられています(ニュース内容1より)。特別仕様ではなく、いつものクリプトドットコム・アリーナのコートで戦う形となる見込みです。
これは、選手の視認性、安全性、あるいはスケジュールや施設運用上の理由など、いくつかの要因が重なった結果と見られていますが、公式発表の範囲では詳細な理由は明かされていません。とはいえ、選手たちにとって“見慣れたホームコート”での一発勝負になることは、心理的にもプラスに働く可能性があります。
特にレイカーズにとっては、NBAカップという特別な舞台でありながらも、できるかぎり普段のルーティンに近い形で試合に臨める点は、小さくないアドバンテージと言えるでしょう。
話題2:レブロン・ジェームズの「プレーヤープロップ」と勝負の行方
レイカーズ対スパーズ戦に向けて、アメリカのブックメーカーやデータサイトでは、レブロン・ジェームズに関する各種プレーヤープロップ(個人成績に基づくオッズ)が設定され、大きな話題となっています(ニュース内容2より)。
具体的には、
- 得点ライン(例:何点以上を取るか)
- リバウンド数
- アシスト数
- 「得点+リバウンド+アシスト」のトータルライン
といった指標ごとにオッズが提示され、ファンやアナリストが「今回はどのスタッツが伸びるか」を議論しています。
NBAカップは一発勝負のトーナメント形式であるため、スター選手の出場時間が通常のレギュラーシーズンよりもやや長くなるケースもあり、レブロンのスタッツが伸びやすい状況になる可能性があります。一方、相手のスパーズは、長身と機動力を兼ね備えたウェンバンヤマを中心に高さと守備力を武器としており、ペイント周りの攻防が見どころとなりそうです。
11月の前回対戦(118-116でレイカーズ勝利)では、接戦の中でレブロンやオースティン・リーブスが要所で得点し、終盤のクラッチタイムを制しました。今回の準々決勝も、同様に終盤の一つひとつのプレーが勝敗を左右する展開が予想されます。
話題3:マーカス・スマートがスパーズ戦で復帰へ
レイカーズにとって最も明るいニュースが、マーカス・スマートの復帰見込みです。現地メディアによると、スマートは12月11日(現地時間10日)のスパーズとのNBAカップ準々決勝で復帰する見通しであり、復帰後の出場時間制限も設けない方向であると報じられています。
スマートは今シーズンここまで14試合に出場し、平均約27分のプレータイムで、9.3得点、2.3リバウンド、2.9アシスト、1.8スティールを記録。ボストン・セルティックス時代には3度の「NBAハッスル賞」と、2022年の最優秀守備選手賞(DPOY)を受賞した実績を持つ、リーグ屈指のディフェンダーです。
ケガについて本人は、「長年の蓄積によるもの」と説明しており、レイカーズ加入前から指の怪我などで離脱期間が増えていたことも振り返っています。それでも、復帰戦となるこの準々決勝では、チームと相談しながら身体の管理を行いつつ、「シーズンを通して戦い抜くこと」を目標に掲げています。
レイカーズは既に、レブロン・ジェームズやアンソニー・デイビス(※本記事では名前のみ触れるに留めます)、そして日本のファンにもおなじみの八村塁らを擁しており、そこにスマートの守備的なインパクトが加わることで、特にペリメーター(外回り)のディフェンス強化が期待されています。
八村塁の“ゲームウィナー”と、チームの勢い
この準々決勝を前にして、レイカーズはすでに大きな盛り上がりを見せていました。それが、八村塁によるキャリア初の「ゲームウィナー(ブザービーター)」です。
直近の試合で、レイカーズは120-120の同点で迎えたラストポゼッション、オースティン・リーブスからレブロン・ジェームズへ、そして左コーナーで待っていた八村へとボールが渡り、躊躇なく放った3ポイントシュートがリングに吸い込まれました。この一撃が決勝点となり、SNS上でも大きな反響を呼びました。
この勝利により、レイカーズは17勝6敗と好成績を残しており、順位もカンファレンス2位まで浮上しています。チームの勢いという観点では、まさに上り調子のタイミングでNBAカップ準々決勝を迎える形になりました。
八村自身も、オフェンス面での自信を深めており、コーナー3やトランジションでの走力、ミスマッチ相手へのポストアップなど、さまざまな形で得点機会を生み出しています。日本のファンにとっても、今回のスパーズ戦は「八村が再び大一番で輝けるか」に注目が集まる一戦となるでしょう。
スパーズ側の見どころ:ウェンバンヤマを中心とした若手軍団
一方のサンアントニオ・スパーズは、フランス出身のビクター・ウェンバンヤマを筆頭に、将来性豊かな若手選手が多く在籍しています。長身ながらガード並みのボールハンドリングとシュート力を持つウェンバンヤマは、既にリーグでも屈指のインパクトを与えており、レブロンやレイカーズのベテラン勢にとっても手強い存在です。
前回のレイカーズ戦では、スパーズは118-116と僅差で敗れたものの、途中で二桁リードを奪う時間帯もありました。若さゆえの波はあるものの、爆発力という意味では十分にアップセット(番狂わせ)を起こしうるチームと言えます。
また、スパーズはボールムーブメントを重視するスタイルを志向しており、3ポイントシュートとドライブ&キックを軸としたオフェンスを展開してきました。これに対して、スマート復帰後のレイカーズがどのように守備で対応するかが、大きな見どころのひとつです。
試合のカギ:経験 vs 若さ、ディフェンスの主導権争い
このNBAカップ準々決勝のカギを、いくつかのポイントに分けて整理してみましょう。
- 経験値の差
レブロン、スマート、リーブス、八村らを擁するレイカーズは、プレーオフやトーナメント形式の試合に豊富な経験を持っています。一発勝負でプレッシャーのかかる場面での判断力や落ち着きは、スパーズに対する明確な強みです。 - ディフェンスの強度
スマートの復帰により、レイカーズは外側の守備が一段と強化される見込みです。ウェンバンヤマやスパーズのシューター陣に対して、どれだけフィジカルにプレッシャーをかけ続けられるかが重要になります。 - レブロンのゲームコントロール
レブロンの得点・アシストに関するオッズが注目されているとおり、彼がどれだけオフェンスの主導権を握れるかは、勝敗に直結する要素です(ニュース内容2より)。得点に比重を置くのか、味方を生かすことを優先するのか、そのバランスが問われます。 - スパーズの3ポイントとリムアタック
スパーズがアップセットを狙うには、3ポイントが高確率で決まることと、ウェンバンヤマやドライバー陣が積極的にリングにアタックしてフリースローを獲得することが重要です。レイカーズのインサイドディフェンスをどう崩すかが焦点となります。
視聴者数も右肩上がり、NBAカップの存在感
NBAカップ全体としても、視聴者数や注目度が年々高まっています。報道によれば、NBAカップ関連の視聴者数は前年から約90%増となり、過去3年で最多を記録したとされています。今回のレイカーズ vs スパーズ準々決勝も、その流れを後押しするカードとして期待されています。
準々決勝を勝ち抜いた4チームは、現地時間12月13日(土)にラスベガスで行われる準決勝へ進出します。レイカーズとしては、昨季に続く2度目のNBAカップ優勝を狙っており、そのためにもスパーズ戦は絶対に落とせない重要な一戦です。
まとめ:ホームの通常コートで迎える、大一番
今回の「レイカーズ vs スパーズ」NBAカップ準々決勝は、
- レイカーズが通常のホームコートを使用して戦うこと
- レブロン・ジェームズの個人成績に多くのオッズと注目が集まっていること
- 守備の要であるマーカス・スマートが復帰見込みであること
- 直前の試合で八村塁が劇的なゲームウィナーを決め、チーム全体が勢いに乗っていること
といった、いくつものトピックが折り重なった一戦となります。
若さとポテンシャルに満ちたスパーズが、経験豊富で勢いに乗るレイカーズにどこまで食い下がるのか。レブロン、スマート、八村らがホームの声援を背に、どのようなパフォーマンスを見せてくれるのか。NBAカップという新しい舞台の魅力を味わううえでも、見逃せない試合になりそうです。




